マイクロソフトのXboxシリーズXへのアプローチと、新世代コンソール全体としての姿勢が魅力的に映っています。具体的には、別のマシンとして全面的に取り組むのではなく、より大きな1つのエコシステムとして構築することを選択しているからです。今後しばらくは、Xbox OneとXboxシリーズXの両機でファーストパーティーのタイトルがリリースされるでしょう。
一方、ソニーはこれまで何度も伝統的な最新世代にこだわるという話をしてきましたが、先日、PlayStationのCEOであるジム・ライアン氏が「コンソール・ジェネレーションを信じており、他では手に入らないゲームをPS5でしか出来ない事をお届けする。」という発言をしています。
これを受けてか、マイクロソフトのアーロン・グリーンバーグ氏(Xbox Games MarketingのGM)が最近Twitterで、Xboxもジェネレーションを信じていると発言していますが、彼らの見解は伝統的な見解ではないことを示唆しています。
Greenberg氏は、Xbox Series Xはより強力なパワーに加えて、全世代のXboxを1台のコンソールにまとめ、ゲームパスやスマートデリバリーのようなものにも注目しています。彼は、『XboxシリーズXは、これまでのどのコンソールの発売よりも多くの選択肢, 価値, そして多様性を提供するだろう』と述べました。以下、彼のツイート全文をお読みください。
『Xboxはジェネレーション(世代)を大切にしています。次世代機の革新を活用した最新のハードウェアでプレイするゲームは、これまでに発売されたどのゲーム機よりも多くの選択肢、価値、多様性を提供しています。私たちのスタジオのすべてのタイトルは、ゲームパスで発売日にプレイ出来、あなたは無料でそれらの次世代ゲームのアップグレードを入手することが出来ます。』
いよいよ、次世代機の発表がいよいよ本格化してきます。マイクロソフトは昨年から本格的にXboxシリーズXのための情報公開を開始していますが、ソニーは6月5日に予定されているPS5のゲームのショーケースで、ようやく情報が公開されるようです。
一方、Microsoftは7月にXbox Series Xのファーストパーティゲームを中心としたお披露目がアナウンス済みですが、噂では7月中旬にも別のイベントが計画されていることが明らかになっています。
via Gamingbolt
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昨日、当ブログでもソニーSIE CEOジム・ライアン氏のインタビューを取り上げましたが、ライアンCEOはPS5世代のゲームをPS4でもプレイという事にはあまり興味がなく、PS5でしか生み出せない体験、出来ない事にフォーカスすべきだと発言しています。これは、Dual Senseコントローラーを作ったように、PS5ならではの次世代を感じさせる新体験を生み出したいと同時に、それを売りに早い段階でユーザーをPS5に移行させたい思惑もあるでしょう。
PS4でも同様のタイトルがいつまでも出続けると、PS4からスピーディー且つスムーズにユーザーを移行出来ません。その点でもPS4のタイトルが動く事には力を入れているようです。PS5でもダウンロード版などで購入したPS4タイトルが動くという事であれば、ユーザーは安心してPS5に移行出来ます。とにかくソニーは少しでも速くPS5に移行させて、PS4のリードと同様にPS5も巨大なインストールベースのプラットホームに成長させたいということです。
更にライアンCEOはグラフィックや機能面、規模なども向上するため、ゲーム開発コストも飛躍的とまでは言わないまでも、開発コストは増大すると言及している事から、スピーディーにPS5のインストールベースを確保したい考えのようです。
その点、マイクロソフトは対照的で、XboxSeriesXで出るタイトルはXboxOneでも当分は出すようです。サードパーティでマイクロソフト独占となっているSCORNやThe Mediumが早々にXbox Series Xのみ対応と発表したタイトルは例外ですが、マイクロソフトの自社タイトルの場合は、現在XBOXだけでなく、PC版もマイクロソフトストアやSTEAMで同時に販売しています。
更に月額課金サービスのゲームパスをXBOX、PCの両方で始め、数年で1000万人を突破し非常に好調で、順調にメンバーを増やしており、今後は買収など大ファミリーとなったXBOXゲームスタジオの15もの傘下スタジオが開発する独占タイトルが続々とリリースされる事を考えると、ゲームパスメンバーの購入者数は更に増加する事が予想されます。
このゲーム版NETFLIXとも言われるサービスでは、マイクロソフトがライバル勢から頭一つ抜け出し大きくリードしていますが、今後も勢いが続きそうです。
ソニーも負けじとPS NOWにようやく自社の独占タイトルを追加し始めて、最近の決算報告では、メンバー数も倍増の200万人突破を発表しましたが、マイクロソフトより数年早い段階でサービスをスタートしていたことを考えると、マイクロソフトの1000万人の1/5の200万人はやや伸び悩んでいると言われています。
後は、PS NOWはストリーミングという点もあります。マイクロソフトのゲームパスは購入と同じように、ゲームデータをダウンロードしてプレイするので、購入と変わらないスタイルで快適にプレイ出来ます。PS NOWはあくまでダウンロードではなくストリーミング形式でのプレイなので、その点も違います。
更に、マイクロソフトは自社傘下の独占タイトル作品は発売と同時にゲームパスでプレイ出来ます。しかしソニーのPS NOWは発売からしばらく経過した独占タイトルがようやくプレイ出来る状況です。ソニーが自社の最新作品をPS NOWでも発売と同時にリストに入れる事をすれば、これはかなり強力な方針転換で、メンバー数増加の大きなキーポイントとなりそうです。🔚
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