ユーロゲーマーのデジタルファウンドリーが数日前に配信が開始された『Grand Theft Auto 5』の現行機向けアップデートの「プレイステーション5」と「Xbox Series X」での比較検証動画をYOUTUBEで公開しています。
今回の現行機向けアップデートで、PS5とXbox Series Xには、パフォーマンスモード、フィデリティモード(忠実度モード)、パフォーマンス・レイトレーシング(RT)モードの、3つのグラフィックモードがあります。レイトレーシング(RT)は、レイトレース・サンシャドウをサポートしているとの事。
動的な解像度(ダイナミック解像度)が採用されているようですが、DFが検証したすべてのテスト場面で、「4K忠実度モード」は30fpsに一見固定に見える4K解像度で動作、「パフォーマンス・モード」は1440pに固定、60fpsをターゲットとしているようです。
これら3つのグラフィック・モードに加えて、『GTA5』では初めてHDRが実装され、テクスチャー解像度の向上、前世代機と比較して描画距離の改善など、全体的に底上げされているようです。
また、PlayStation5では、デュアルセンスコントローラーの触覚フィードバックとアダプティブトリガーに対応、ガンファイトでの操作時にインパクトある感覚を与えているようです。
DFのビデオを見ると、劇的に改善したのはグラフィックだけでなく、ロード時間も大幅に改善しているようです。DFの検証ビデオでは、トレバーのトレーラーへのロード時間比較で、プレイステーション5で23.18秒、Xbox Series Xでは20.76秒になっています。前世代機では2分以上かかっていた事を考えれば、大幅な改善と言えます。
DFによると、オープンワールドゲームでの厳密なパフォーマンス比較は、そのゲームの性質上、時間帯や人々の密度、車の位置、天候などが刻々と変化しているため、同じ条件で正確なテストをするには、本当に難しいようです。
しかし、ゲーム開始時のいくつかのミッションでは、前述の状況がすべて同じ状態でスタートするため、テクスチャ、ライティング、エフェクト、描画距離など条件がPS5、Xbox Series X共に一致するようで、その一致する場面での比較検証となるようです。
比較検証ビデオを見ると、PS5では車の下や、葉の周囲、キャラクターの足元に影がありますが、XboxシリーズXではないようです。ビデオでは、3つのグラフィック・モードすべてで検証していますが、全てのモードでそうなっているようです。
DFは、この現象がバグなのか単純な見落としなのか不明のようですが、XboxシリーズXでは明らかに欠如しているので、修正パッチによる復活を期待したいとの事です。
一方で、アンビエント・オクルージョンとエンヴィロメンタル・シャドウ(環境シャドウ)は、両機種で共通仕様のようです。
ビデオでは他の違いとして、一部の場面ではPS5よりXboxシリーズX版の方がキューブマップによる車への映り込み品質が高くなっているようです。しかし、この違いはレイトレーシング以外のパフォーマンス・モードでのみのようで、それ以降の多くのシーンではほとんど差がないとの事。
それ以外は、両システム共に一致しているようですが、両機種共にテクスチャ・フィルタリングの品質が非常に低く、「4K忠実度モード」だけが向上しているようです。その理由は、高解像度ではテクスチャ・フィルタリングポイントが増えるためとの事。
パフォーマンスが低下する場面もあるようです。ミッション中、特にトレバーと一緒にショットガンを撃って爆発する場面、50fpsや40fpsにまで大きく落ちています。
ビデオでは、トレバーが大暴れする「ミスターフィリップス」ミッションの場面の大きな爆発シーンでPS5が40fps近くまで落ち込んでいます。一方、XboxシリーズXもPS5同様に落ち込みますが、50fps程度で留まっています。
しかし、他のミッションではPS5が60fpsで安定してプレイし続けられているのに対し、XboxシリーズXは下回って推移しているなど、逆転しています。どうやら場面によってそれぞれの機種の得意、不得意な処理面の違いがあるようです。
レイトレーシングのない通常の「パフォーマンスモード」でプレイすることで、パフォーマンス低下の影響を少しは軽減することが可能なようです。
すべての場面で安定した60fpsでのプレイは残念ながら厳しいようですが、通常の「パフォーマンス・モード」は、トレバーが登場する「ミスターフィリップス」ミッション、PS5では、最大の爆発時に一瞬だけ55fpsまで低下しますが、他のほとんどのミッションでは、PS5は60fpsで安定しているようです。
XboxシリーズXの場合、PS5よりもフレームレートの低下が見られるものの、PS5同様に改善はされています。
「4K忠実度モード」では、ロスサントスの街中で多重衝突事故で渋滞を強引に起こしても、フレームレートは30fpsで安定して推移していますが、大渋滞にロケット弾や手榴弾で破壊すると、PlayStation 5で20fpsまで低下、Xbox Series Xでは27fps。
ビジュアルの比較結果は、PS5にはある車の下の影が、XboxシリーズXにはないことを除けば、描画距離、ディテール、物理演算、レイトレースによる影の質など、基本的にはほぼ同じと言えるようです。
1番のインパクトはやはり60fpsのパフォーマンスモードと、「GTA5」最大の問題点だった入力遅延が大幅に改善された事が大きいようです。
DFは、「4K忠実度モード」でのグラフィックの質感がいくら良いとしても、やはり60fpsの滑らかなフレームレートでのプレイの恩恵は大きく、30fpsには戻れないインパクトで、RTのない「パフォーマンスモード」でのプレイがオススメとの事。
しかし、新しいハードウェアの性能をフルに発揮した体験を求める人には、今回の「グランドセフトオート5」のアップグレードは少々物足りないかもしれないとの事です。
個人的にもやはり60fps化の恩恵は大きいと思いますね。60fpsでプレイしてしまうと、いくらグラフィックの良い30fpsでも、30fpsに戻るのはしんどいと感じます。
先月からずっとプレイしているPS5の『Horizon Forbidden West』は、パフォーマンスモード、60fpsでプレイしています。
🔚
コメントを残す