【メタバースも可能に?】「Ubisoft スカラー」は、大規模ゲーム世界を実現するクラウドベースの革新的なゲーム制作ツールになる模様。

フランスのUBI Soft(ユービーアイソフト)は、GDC(Game Developers Conference:ゲーム開発社会議)のプレビューの一環として、革新的なクラウドベースの技術「Ubisoft Scalar」(UBIソフト・スカラー)を発表しました。

ユービーアイソフトは、来週のGDC 2022に先立つパネルで『UBIソフト・スカラー』とは、巨大な体験、新しいタイプのゲームを作るために、クラウドを使って更に良いゲーム制作を可能にすると述べています。ネイティブでクロスプラットフォームの拡張性があるため、プラットホームに関係なく数百万人が一つの共有された仮想環境に集う事が出来るので、今までとは全く新しいタイプのゲームや、より大規模なソーシャル体験が可能なるとの事。これは正に、「メタバース」に近い世界ではないでしょうか?

Ubisoft Stockholmのマネージング・ディレクターのパトリック・バック氏

「我々は、ゲームの作り方について既存のスタイルから脱却し、さらに技術をプッシュし、まったく新しいことに挑戦することも使命としています。一般的にゲーム開発というのは、これまでやってきたことの反復であることが多いからです。私たちは、そこから脱却して、何か大きなものを作りたいと考えています。」

これは、現在のXboxクラウドゲーミングのような、クラウドを使ってゲームをプレイヤーにストリーミングするものではなく、「Ubiソフトスカラー」は、ゲーム開発者がクラウドを訴求することで、よりクリエイティブな自由度を高め、開発者自身の世界観でより多くのことができるようにすることをターゲットにしているとの事です。

また、ゲームエンジンではなく、ゲーム開発者がゲームエンジンをサービスとして利用できるようにするためのクラウド制作ツールのようです。

この技術は、マルメ(Ubisoft Massive)、ヘルシンキ(Ubisoft Redlynx)、ブカレスト、キエフ(大丈夫?)にあるUbisoftスタジオと協力し、Ubisoft ストックホルムで開発中との事。

ユービーアイソフトは、2017年にストックホルム・スタジオをスタート、EA DICEスタジオからバトルフィールドのベテランが多数参加しているようです。

Ubisoftストックホルムの最高技術責任者であるPer-Olof Romell(パー・オルロフ・ロメル)氏は

「プレイヤーに遊んでもらうために、さらに大きな仮想ゲーム世界を作ることができるようになったのです。スカラーは、ゲームの作り方を再考、学び直す必要があります。「UBIソフトスカラー」は、他のユービーアイソフトのスタジオでも使える分散型です。」

と述べています。

ロメル氏は、ユービーアイソフトが人材を探している。と述べています。ユービーアイソフトは、社員が社内でのセクハラを訴えるMeTooスキャンダルに巻き込まれ、多くの人材が会社を去ることになったとの事です。一方でゲーム業界は、新型コロナ感染拡大などでロックダウンされた事もあって、リモート作業の増加で家にいる事が多くなった事によるゲームの需要が増し、多くのスタジオが優秀な開発者の人材確保に苦労しているようです。

先日も、『パーフェクトダーク』を開発中のThe Initiativeスタジオのボス、ダレル・ギャラガー氏が、優秀な開発人材の確保に苦労したことを明かしています。

UbisoftストックホルムのテクニカルディレクターChristian Holmqvist氏は、

「開発者は、ゲームエンジンの一部をローカルマシンで使用し、必要なツールだけを使用して、より迅速に開発することができます。”スカラー “が実際に可能にするのは、その限界を押し広げることではなく、その限界を“完全に取り去ること”なのです。

もし、その限界を取り払ったら、私たちは何を作れるでしょう?そのためは、新たなチャレンジが必要になってきます。私たちは、私たちが実際に望む体験を生み出すために、ゲームの作り方を再考し、学ぶ必要があります。」

とHolmqvist氏は述べています。

「Ubisoftスカラー」は、クリエイティブとテクノロジーの垣根を取り除き、クリエイターがゲームデザインに完全に集中できるようにし、プレイヤーに革新的なゲーム体験を提供することを可能にするようです。クラウドで強化されたシステムにより、ゲーム世界は新たな永続性を可能にし、常にリアルタイムでアップデートも可能にし、プレイヤーの行動が即座に環境に影響を与え、新しい形の革新的なゲームへの扉を開くことが可能になるようです。

正に、「メタバース」への入り口になる可能性を秘めているのかもしれません。

GameBeatの記事では、『ユービーアイソフト スカラー』についてより詳しく解説されているので、ご興味のある方はお読みなってみてください。

「ユービーアイソフト・スカラー」は、今後クラウド機能を必要とするプロジェクトに参加するユービーアイソフトの全スタジオに順次提供される予定との事です。🔚

via GameBeat

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