元国防省の情報高官がUFO問題を語る。「もし政府が、UFO墜落物などを持っているなら、今こそそれを明らかにする時だ。」

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元国防総省の情報担当国防次官補だったクリストファー・メロン氏。伝統的な銀行家メロン家の方でもあり、長らく諜報機関に在職、諜報機関界隈ではよく知られた人物でもあるようです。

更に、メロン氏はUAP(UFO)の情報公開推進派の1人でもあり、多くの情報を世に出す手助けをし、AATIP(先端航空宇宙脅威特定計画)を率いていたルイス・エリゾンド氏と今では広く知られている、米海軍戦闘機が撮影したUAPのビデオ3つをニューヨークタイムズを選び、リークした本人でもあります。

他にも多くのUAP問題、プロジェクトに関わった軍関係者などを米議会に送り込み、議員と面会を設定し、米議会の上院情報委員会のメンバーにも現状認識のために活動をしてきた功労者でもあります。

そんなクリストファー・メロン氏が「ポリティコ」に寄稿した内容が、非常に興味深い内容で、是非1人でも多くの人に読んで頂きたい内容なので、一部日本語訳でご紹介したいと思います。



2017年以来、私の人生は、議会と一般市民が未確認航空現象(UAP)、つまりいまだに多くの人が「UFO」と呼ぶものについての真実を発見するのを助ける努力に支配されてきた。

訪問した都市、出席した会議、読んだ本、書いた記事、メディアへの出演、電話に費やした時間は数え切れない。当初私の目標は、政府が情報面で明らかな失敗を犯すのを助けることだった。

UAPは日常的に米国の制限空域を侵犯していたが、戦闘機コックピットのビデオカメラに記録されたこれらの遭遇は、この問題を取り巻く問題でもある「汚名、嘲笑」のために、軍の指揮系統には全てが報告されていなかった。

これらの正体不明の奇妙な機体がロシア製なのか、中国製なのか、地球外生命体なのか、あるいはそれらの組み合わせなのかは定かではなかったが、情報機関が政策立案者に警告を発したり、調査を行なったりする努力をまったくしていなかったことは、長らく諜報機関に携わってきた者としては、受け入れ難いことであり、言語道断であった。

国防総省の元高官であったルイス・エリゾンドや、後に米海軍の元パイロット(デイビッド・フレイバー氏、ライアン・グレーブス氏など)たちと緊密に協力し、私たちはすぐに米議会の注目を集めた。

私たちは、この現象は本物であり、アメリカはこれらの飛行物体の能力とその操縦者の身元と意図を明らかにするために、行動を起こす必要があると説得することができた。

驚いたことに、そして喜ばしいことに2020年、上院情報特別委員会(SSCI)は、情報機関からUAPに関する公式報告を求めるという、私の提案を採択した。その結果、2021年6月に「予備評価」が提出された。

この報告書は極めて不完全なものだったが、2004年以降に144件の軍によるUAP遭遇が確認され、その後この数字は2023年初頭までに800件を超える軍によるUAP報告が急増した。問題の証拠の増加に拍車をかけ、議会はさらなる措置を講じ、全領域異常解決局(AARO)を設立したのである。

しかし、これらの目撃情報の扱いについて政府の透明性(トランスペアレンシー)が飛躍的に向上したにもかかわらず、国防総省と情報機関が今のところ取り上げていないことがある。それは、アメリカ政府がUAPから “墜落物質 “を回収したという根強い噂があり、政府はその技術のリバースエンジニアリング(逆光分析)に秘密裏に取り組んでいるという噂さえある。

AARO(全領域異常解決局)は、UAPに関連するすべての秘密保持契約(NDA)を見直し、過去のUAP情報文書を評価し、UAPに関連する米国政府の公式秘密保持契約に署名した人物の保護を拡大し、訴追を恐れずに名乗り出ることを可能にすることを任務としている。この新しいオフィスは、政府の陰謀説や科学的な疑問のうち、最も重大なもののひとつを一気に解決することができるだろう。

我々は宇宙で孤独なのか? そろそろ彼らが答えを出す時だ。

AAROが国防総省に設立されて以来、私は4人の証人をAAROに紹介した。彼らは、地球外の宇宙船から回収された物質の分析と利用を含む、米国政府の秘密プログラムについて知っていると主張している。

また、AAROの局長(ショーン・カークパトリック氏)を信用していないという、他の情報筋からもアメリカ政府のUAPリバース・エンジニアリングに関する秘密プログラムについての詳細や情報が寄せられている。

情報機関の監察総監に情報を提供した者もいれば、議会の監視委員会のスタッフに直接情報を提供した者もいる。このプロセスが進み、これらの主張の信憑性が増すにつれ、私の懸念も大きくなってきた。

もし私が本物のパンドラの箱をこじ開ける手助けをし、破壊的、不安定化的、あるいは多くの人々にとって単に恐怖であることを証明するかもしれない情報を公開しているとしたらどうだろう?

私は繰り返し自問してきた:

“情報公開は国民のためになるのか?アメリカの最も深く埋もれた秘密を明るみに出そうとしている私は、本当に正しいことをしているのだろうか?”

と。

私が受けた最も元気づけられて明確だった助言は、上院軍事委員会の委員長であり、上院情報特別委員会の委員でもあるカーステン・ギリブランド上院議員(民主党)からだった。

上院での会合で合う機会が訪れたとき、私はこう尋ねた。

“あなたは、宇宙人が地球を訪れていることを証明する可能性のある調査を開始しました。もしその答えがイエスであったらどうしますか?その情報をアメリカ国民と共有することを支持しますか?結局のところ、AAROは調査結果を一般市民と共有する義務はなく、議会としか共有できない。”

しかし、彼女はためらうことなく

“もちろんです!どうしてですか?”

私は、国民には真実を知る権利があると信じてきたので、彼女の答えは素晴らしいと思った。しかし、よくよく考えてみると、国民は真実を知る必要があるという結論にも達した。

それは、次のような理由からである:

民主主義には透明性(トランスパレンシー)が必要。

私たちの民主主義において、米国民はこの問題の真実を知る権利がある。極めて重要な情報を検閲することは、我々の価値観や制度と矛盾する。それは、太陽系に関するガリレオの洞察や、ダーウィンの進化論を抑圧することに等しい。科学技術の進歩を妨げ、政府への信頼を損なう。

全ての発見も国民の所有物であるべき

回収された物質はなんであれ、すべてアメリカ国民のものである。存在していたかもしれない政府の秘密プログラムは、アメリカ国民の税金によって賄われていたものであり、そのようなものとして、いかなる収益も納税者のものである。

私たちが何とかする

情報公開は多くの人々に恐怖と衝撃を与えるだろうが、世論調査のデータによれば、ほとんどのアメリカ人はすでに、私たちは宇宙で孤独ではないと信じている。さらに、アメリカ人の高い割合が、UAPのいくつかは実際に地球外生命体であると信じている。私たちの祖先は、未知なるものに対する深い恐怖にもかかわらず、耐え忍んできたのだ。

我々はUAPをコントロールしていない。

商業衛星画像はユビキタスなものとなりつつあり、宇宙からのUAPを特定するアルゴリズムもすでに作成されている。UAPデータを収集するためのより強力な専用センサーが配備されれば、より説得力のあるUAP画像やデータが出現するのは時間の問題である。

UAPは一般的に人目に触れることを避けているように見えるが、例外もある。

例えば、1950年3月に数十機のUAPが白昼堂々とニューメキシコ州ファーミントン上空を飛行した事件、1952年7月の有名なワシントンD.C.の週末に起きた連続飛行、1986年のブラジルでの「UFOの夜」、1997年の「フェニックスの光」などである。次に大都市でUAPが大量に飛来するとき、あるいは2006年にシカゴのオヘア空港で起きた事件(空港上空にUFOが滞空、突如猛スピードで急上昇し、雲に丸い穴をあけて飛び去った。)のようなことが起きるとき、その出来事をカバーするユビキタスなビデオカメラと強力なレーダーは、これまで以上に詳細なレベルの遥かに大量の確かなデータを提供することになるだろう。

パニックを引き起こすような突然の出来事で知るよりも、我々の条件下で適切に情報を開示する方がいい。

情報開示は時間の問題。

世界中の外国や民間の科学グループは、これまで以上に洗練された大規模なUAP収集キャンペーンを実施している。ハーバード大学天文学科の前学長であるアヴィ・ローブ博士が率いるハーバード大学のガリレオ・プロジェクトは、その一例である。

その他、UAP研究科学連合、安全な航空宇宙を求めるアメリカ人、エニグマ研究所など、国内外の数多くの団体が調査を行っており、日本からフランスまで多くの外国政府も調査を行っている。

議会は進行している。

多くの信頼できる人物が非公開の場で、議会スタッフ、ICIG(情報機関監察総監)、AARO(全領域異常解決局)との会合で、説得力のある情報を共有している。

議会はICIGから、墜落物体回収の問題について入手した証拠についての報告を求めるべきである。それだけでも、回収された「この世界の物ではないテクノロジー」の隠蔽に関する長年の告発の真相を確認する手がかりには十分かもしれない。起訴や処罰が目的ではなく、真実を明らかにすることが目的なのだ。

秘密主義は科学を抑圧する。

もし我々が地球外の技術を回収したのであれば、我々の最も優秀な頭脳がその評価に携わるべきである。

UAP推進技術が一般に知られているものとは一線を画していると仮定すれば、リバース・エンジニアリング・プログラムが成功すれば、エネルギー、輸送、材料技術に革命をもたらすかもしれない。

クリーンで安価なエネルギーへの移行を加速させることができるかもしれないし、超伝導材料や、今やハリウッド映画のネタになるような推進技術を開発できるかもしれない。

国際的な緊張を緩和する時だ。

もし我々が他の生命体と接触していたことが判明すれば、国際関係の再構築は避けられないだろう。米国がこれらの物体や素材を持っていて、ライバルが持っていないのであれば、これは新たな可能性をもたらすだろう。敵対国は当然、自国の防衛や技術を陳腐化させるような米国の一方的な前進を恐れるだろう。

敵対者は、相手の軍事力を知らなければ躊躇しない。知っていた方がいい。また、これらの国のいずれかが地球外の技術を回収しているのであれば、研究、開発、配備で追い越されるリスクを冒すよりも、今あるものを最大限に活用する方がよい。なによりも、核兵器保有国が私たちだけではないことが明らかになれば、核保有国間の緊張は緩和されるか、あるいはそがれるだろう。

ロナルド・レーガンが1987年の国連総会での演説で述べたように。

“その時の対立に執着するあまり、私たちはしばしば、人類のすべての人々を結びつけるものを忘れてしまう。この「共通の絆」を認識させるためには、何か外部の普遍的な脅威が必要なのかもしれない。もし私たちが、この世界の外から来た異星人の脅威に直面したら、世界的な私たちの違いはどれほど早く消えてしまうだろうかと、私は時折考える。”

実在するという変化を即すのにこれ以上の方法があるだろうか?

結論として、私はUAP問題の事実が導くところに従うことが、私たちの利益につながると信じている。すべての生物、すべての国家と企業は、変化する状況に適応し続けることによってのみ生き残ることができる。

しかし、そのためには事実を知らなければならない。知覚していないものには適応できない。このような重要な情報を隠すことは、もし本当に私たちだけでないとすれば、私たちを取り巻く世界を理解し、うまく適応していく上で大きな障害となる。嘘や偽情報はすでに公共の言論を汚染している。基本的な事実にさえ同意できないのであれば、政策について有意義な議論はできない。

確かに、情報開示は当初衝撃的で混乱を招くだろうが、私たちは宇宙とその中での私たちの位置付けについて新たな理解を受け入れるために、必然的に信念を修正することになる。

技術的に可能だと思われることは確かに変化するだろうが、もし政府がこのような深い秘密の真実を明らかにすることができれば、政府も変化できることを示すことになる。もしかしたら、現在の恐ろしく分極化した政治プロセスのダイナミズムを和らげることができるかもしれない。

現代の通信衛星の発明者であり、優れた作家でもあるアーサー・C・クラークは、かつて地球外生命体とのコンタクトの可能性についてこう述べている

“奇妙さ、不思議さ、神秘、そして魔法。少し前までは永遠に失われたように見えたこれらのものが、やがて世界に戻ってくる”

変化を恐れる人もいるだろうが、変化は避けられないものであり、それを認識し受け入れる人が利益を得る可能性が高いのはいつものことだ。

ありがたいことに、もしUAPが地球外知的生命体の現れだとすれば、この驚くべき事実が人類に有利に働くと信じるに足る理由がたくさんあるのだ。



国防総省情報機関の重鎮がこのような事を真剣に考えていて、議会の情報委員会にも働きかけている事は、驚かされます。メロン氏の努力が徐々に結びつつある事がよく分かるコラム記事だと思います。

そして、最近「The Phenomenon」という素晴らしいUFOドキュメンタリー作品を製作したジェームズ・フォックス氏が、製作しているという最新UFOドキュメンタリー新作にもクリストファー・メロン氏は、「The Phenomenon」に続き出演しているようです。新作でメロン氏はどのような事を喋っているのかも気になります。

前作「The Phenomenon」では故ハリー・リード上院議員が、1957年にエドワーズ空軍基地にUFOが着陸している様子を、宇宙飛行士だったゴードン・クーパー氏が率いるクルーが撮影したフィルムが存在するのか?という質問に、

“それは実在します。しかし、私が言いたいのは、それらを含めて全てが日の目を見ないという事です。”

と爆弾発言をした場面はハイライトでもありましたが、ジェームズ・フォックス氏は、国防総省のICIG(情報機関監察総監)や上院情報委員会にUFO回収、リバースエンジニアリングに直接携わっている「複数の関係者、現役関係者」のインタビューをカメラに収録した事を明らかにしており、その衝撃的な内容が新作ドキュメンタリーに収録されるのかが、注目となりそうです。

フォックス氏は、

“内部告発者が証言した内容をAAROのショーン・カークパトリック氏が誰と共有するのかが重要です。もし、彼らが情報を明らかにしないのであれば、私はカメラに収めた内部告発者たちのインタビュー映像を公開するつもりです。”

と述べています。

「The Phenomenon」は私が見た今までのUFOドキュメンタリー作品の中でも最高傑作だと思います。映画レビューサイトの「ロッテントマト」ではオーディエンス・スコアは93%を記録しています。

昨年までは日本のアップルiTunesなどで日本語字幕付きで購入、レンタル視聴出来ましたが、残念ながら現在は見る事が出来ません。

YOUTUBEでは日本語字幕なしであれば、全編を見る事が出来ます。UAP(UFO)に少しでも興味のある方であれば、必見の秀作です。

「The Phenomenon」予告編

https://youtu.be/PZIJ0tJD5vU

「The Phenomenon」全編

https://youtu.be/a0Kr1TwKhQk

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