PC版『 The Last of US Part 1 』テック解析のDF「ベータ版と言えるレベルで、テックレビューするのは現状難しい。」と困惑。

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期待されていた『The Last of Us Part 1』PC版ですが、発売されると様々な問題が噴出し、テック解析で知られるデジタルファウンドリも「レビューするのは少し難しい状況に置かれている。」と困惑しているようです。

DFによると、PC版『The Last of Us Part 1』は、基本的に未完成で、記事作成の時点ですでに2つのHotfixを受けたゲームの技術的なレビューをどのように作成すればいいのだろうか、、と吐露し現状で正確なレビューする事は不可能なようです。

そこでパフォーマンスモードで動作させたPS5と、アレックス氏所有のメインストリームクラスでPS5相当のPCマシン(Ryzen 5 3600、3200MT/s DDR4、Nvidia RTX 2070 Super)、そしてリチャードさんのハイエンドのPCマシン(Core i9 12900K、6000MT/s DDR5、Nvidia RTX 4090)でのゲームプレイ比較をしています。

来週には、さらに大幅な改良が加えられたパッチが配信されるとの事ですが、DFはPC版『 The Last of Us Part 1 』は機能面で完成はしているものの、「事実上ベータ版と言えるレベルで、膨大な量の最適化とバグ修正が必要なのが現状。」と厳しい評価。

そして、基本的にゲームは動作するものの、まともに動作するハードウェアスペックが予想外に高いというのが問題だそうです。

DFによると、決定的に不足しているのはメモリー・マネージメントのようです。本作には高品質なアートワークがふんだんに使われていて、これらのアセットをシステムからビデオメモリにストリーミングする際の最適化が明らかに不足しているようです。

そして、前述の各種ハードウェアで同時にプレイして判明した事として、現状では8GB VRAM搭載のグラフィックカードのユーザーにとっては問題が多い模様。

高画質テクスチャーオプションはPS5版とほぼ同等だそうで、周囲の設定に応じて10~11GB程度のVRAMを必要とするようです。しかし、ミディアム品質設定では、まるでゲームが破綻したかのように見えるほど環境アートワークの品質が大幅に削られ、LOW設定では、アートが大まかにしか再現されないとの事。

8GB VRAM搭載のビデオカードはPCグラフィックスカード市場の売れ線のメインストリームラインであるわけで、多くのユーザーが存在します。結果的にはその多くのユーザーの期待を裏切る結果となっているようです。

ウルトラ・テクスチャ設定は多くのVRAMを必要としますが、結果的には高設定とほとんど変わらず、PS5の体験に非常に近いものとなっているそうです。

8GBのカードでは、VRAMからシステムメモリへのアセットの出し入れに伴うスタッターに悩まされ、非常に妥協したゲーム体験になることが予想されるとしています。

問題は、10~11GB VRAMを搭載したビデオカードで、ようやくまともに動作するようです。

「RTX 3070 8GB」と「RTX 2080 Ti 11GB」の性能はほぼ同等のようですが、2080Tiではゲーム内のアートが意図したとおりに表示されるため、高設定でも問題なく優れたゲーム体験が可能なようです。しかし、現状CPUに対するスペック要求が驚くほど高いようで、完全に良いとは言えないようです。

スコアテストの結果、メインストリームのRyzen 5 3600がPS5のCPUと同様のパフォーマンスを発揮する印象のようです。

しかし、前述のようにCPUへの負担が大きく、一般的なプレイではすべてのコアが飽和してしまうかもしれないようです。

『The Last of Us Part 1』は、プレイ中にバックグラウンドでデータをストリーミングすることで、ロード画面の表示が出ないようにしているようですが、PC版では前述のように既に負担の大きいCPUにさらなる負荷をかけることになるようで、Ryzen 5 3600では、フレームレートが10~20fps程度低下する可能性があるとの事。GPUも厳しいようです。

PlayStation 5の性能は、RTX 2070 Superなどとほぼ同等のようですが、同じ1440pの解像度でPS5と同様の結果を得る事は不可能との事。

ただし、PCユーザーは nVIDIAのDLSSや AMDのFSR2と言ったアップスケーリング技術で負荷を軽減する事が可能ですが、PS5と同等にするためには、より強力なグラフィックカードが必要だそうです。

更に、PS5と同じように60fpsを安定して出すには、はるかに強力なCPUが必要で、 DFのテスト結果によると、Core i9 12900K、Ryzen 7 5800X3Dは、余裕を持ってこなせるようです。

グラフィックスに関しては、nVIDIAのDLSSと AMDのFSR2があるとは言え、PS5と同等の体験にするには、予想以上に高いグラフィックス性能が必要になるようです。

そのような結果からも、DFのビデオを見ると、PS5を超える品質を実現するには、何十万円以上もするハイスペックなPCだけで、しかもそのハイエンドPCでプレイしてもPS5より劇的な向上は見られないようです。

そして、HighとUltra設定の品質にあまり大きな差はないようで、そこにとてつもないCPU性能のスペック要求もあって、最悪の場合は120Hz以上のディスプレイで高フレームレート体験に必要な100~120fpsを大幅に下回ることになってしまうようです。

そして本作の問題はそれだけでなく、多くの「バグ」。ネット上では、多くの問題が取り上げられていますが、DFのテストではウルトラ設定でのクラッシュ、ライティング効果が失われるなど確認されたとのこと。

DFは、「『The Last of Us Part 1』PC移植版は、大きな失望をユーザーに与えた。開発者やパブリッシャーが発売前にこれら大きな問題があることを認識していなかったとは考えにくい。」と批判しています。

すでにいくつかの問題に対応したHotfixがリリースされているようですが、シェーダーのコンパイル時間、ロード時間が短縮されただけで、劇的な変化はまだ見られないようです。

更に、根本的なシステム的問題に目を向ける必要があるようですが、特にテクスチャ・マネジメントの問題はいち早く解決すべき問題としています。なぜかというと、このゴージャスなゲームを理想的に見ることができるのは、極一部のハイエンドPCマシンを所有しているユーザーだけだからとの事。Marvel’s Spider-Manの移植は素晴らしい完成度だったので、本作もそれが可能なはず。という事のようです。

結果的に、「これはベータ版レベルの完成度。未完成」とまで言われてしまった本作、、しかもこの問題だらけの状況を開発者、パブリッシャーが認識していなかったとは考えにくい。とまで指摘されているのはちょっと問題ですね。。

しかし、なぜにこのような状態で発売に踏み切ってしまったのでしょうかね、、正直、疑問に感じます。しかも、PS5レベルのパフォーマンスでプレイするには相当なハイスペックPCが必要という現状もなんだかなと、、

『Horizon Zero Dawn』の時も不具合が多く問題になった事がありましたが、過去にそういった事を経験しているにも関わらず、今回もまた同じように発売に踏み切ってしまうとは驚きです。🔚

via デジタルファウンドリ

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