マイクロソフトは、アクティビジョン・ブリザードとの取引に関して、EUの反トラスト法警告を受けると報じられているようですね。
ロイター通信の報道によると、EUは、Xboxが取引を完了するまでのプロセスの中で、実質後退となる、取引に関する懸念を示す「異議告知書」と呼ばれる告発状を発行する予定のようです。
マイクロソフトは告発状を回避し、規制プロセスを短縮するために、EU規制当局に救済策を提示することが期待されていたようです。しかし、EU規制当局は、まず告発状を出さなければ、救済措置に応じないとしている模様。
EUの反トラスト法監視委員会は、この取引に関する決定を4月11日に行う期限を設定しているようです。
マイクロソフトはロイター通信に対して発表した声明の中で、次のように述べています。
“私たちは、市場のあらゆる懸念に対処するために欧州規制委員会と協力し続けています。私たちの目標はより多くのゲームをより多くの人に届けることであり、この取引はその目標をさらに前進させるものです。 “
昨年12月に米国連邦取引委員会は、マイクロソフトによるアクティビジョン買収を阻止するため、訴訟を起こす事を発表しています。この買収によって、マイクロソフトがXboxコンソールや定額制コンテンツ、クラウドゲームビジネスに対する「競争相手を抑圧」することが可能になると主張しています。
しかし、裁判の前にまだ双方が譲歩案に合意する可能性の余地はあるようです。Microsoftは1月3日に、EUと英国の規制当局がともにこの取引を阻止していないこと、今後数カ月以内に決定が下される見込みであることに言及しています。
米国規制当局が言及していた1つに、既に買収したゼニマックス・グループ傘下のタイトル、大作「スターフィールド」がPC、XBOXのみとなったことにも言及し、既に懸念されているような事態になっている。と指摘しています。
マイクロソフトが現時点で「スターフィールド」からPS5を排除した事は、マイクロソフトの言う「より多くのゲームをより多くの人に届ける事」という主張に反する事をしている、と言われても仕方がないかもしれませんね。
その流れで、マイクロソフトが「コール・オブ・デューティー」を数年〜10年供給すると言っても、いずれ「スターフィールド」のようになりかねない、と言う主張も強ち間違っていないかもしれません。
あとは、買収したスタジオのタイトルを自社のサブスクプリションサービスである「ゲームパス」の恒久的リストに入るのも、他社のサブスクリプションサービスにとっては脅威になるわけで、その点も米規制当局が触れていました。これが大きな影響力のある「コール・オブ・デューティー」の新作でも行われるとなると、XBOXユーザーにとってはありがたい事ですが、規制当局、ソニーが懸念するのは当然なのかもしれません。
マイクロソフトが、今後裁判までにどれだけ規制当局の懸念を和らげるような譲歩案を提案出来るかにもよるのかもしれませんが、中々難しい状況なのかもしれません。🔚
via ロイター通信
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