『 ベターコールソウル 』ファイナルとなるシーズン6の前半最終話である、第7話は衝撃的な最後となり、製作者のピーター・グールド氏も予告通り、クリフハンガーとなって終わりました。残り6話の後半は7月12日まで約6週間待たねばなりません。
インサイダーが、『ベター・コール・ソウル』シーズン6の前半を振り返って、いくつかの見逃していたかもしれない重要なポイントを紹介しています。多くの内容があるのですが、一部ピックアップして2回に分けてご紹介して行こうと思いましたが、中身が濃く量的にも多いので3回に分けてご紹介して行きたいと思います。
*注意として、これから触れる内容は、「ベターコールソウル」シーズン6、そして『 ブレイキング・バッド 』のネタバレとなる内容に触れており、まだ見られていない方は、みないことをオススメします。念のためここで警告し、行間を空けておきます。
『ベターコールソウル』シーズン6 第1話のオープニングでジャッキー・グリーソン・オーケストラの「Days of Wine and Roses」の名曲が流れつつ、豪邸からジミーやキムの荷物?が運び出される映像には、後のエピソードを見た後でより意味をなすようなヒントが沢山が隠されているようです。
「Days of Wine and Roses」は、カップルの想い出を「酒とバラの日々」と語る曲でもあり、この曲の使用にも何か大きな意味がありそうです。。
「メサベルデ」銀行オーナーのケビン・ワックテルの写真が、、
そんな意味が色々ありそうなシーズン6冒頭の映像には、メサベルデの写真が「価値なし」と書かれた箱に放り込まれています。
シーズン5で、キムはジミーに写真を見せ、メサベルデのオーナーであるケヴィンが馬の画像を違法にコピーして、元の写真家のクレジットもなしでメサベルデのロゴに無断使用して作ったことを示唆しています。
後日、ジミーがケビンが画像を盗んだと訴えると、ケビンは写真を購入することでその写真の知的財産権が自分に与えられると誤解し、事実を自白してしまうのです。
「価値なし」と書かれた箱に放り込まれているもう一つ重要なアイテムが、シーズン6第6話に登場する獣医カルデラの「小さな黒い手帳」
ソウルとキムは、獣医カルデラを訪ねます。しかし獣医の他に「副業」として裏社会との仲介業も行っています。 獣医のカルデラはマイク・エルマントラウトのピンチを救った人物として、シーズン1から登場しています。
ソウルとキムは、獣医のカルデラ本人から副業である裏家業から引退し、貴重な人脈の詰まった「小さな黒い手帳」も手放そうとしていることを知ります。
そして、ソウル(ジミー)はその手帳を手に取り中身を見ます。その「小さな黒い手帳」には、全てが暗号で書かれていますが、名刺には見覚えのあるものが、、
RedditユーザーのAsuranFishは、シーズン6で画面に映し出された黒い手帳のページの多くを解読したと主張しています。その中には、ヒューエル(後にソウルの片腕となる太めのスキンヘッドの黒人)と、ナチョ・バルガスの名前もあったようです。ヒューエルに関しては、既にソウルと色々関係していますが、これも獣医のカルデラが仲介したということです。
ナチョは今シーズン前半で死亡した後、消されているようです。しかし、熱心なファンがいますね、、この暗号に関してRdditでは盛んに議論されています。
「Better Call Saul Insider」のポッドキャストで、このエピソードの脚本家であるアリエル・レバイン氏は、「この黒い手帳の暗号は、シリーズのアシスタント数名によってまとめられた。」と語っています。
そして、黒い手帳の中に1枚の名刺が入っています。「Best Quality Vacuum Repair」と書かれたその名刺、『 ブレイキングバッド 』をご覧になった方なら、ピンと来るはずです。
そう、ウォルターが逃亡する際にソウル・グッドマンが仲介して登場した凄腕の逃し屋(夜逃げ請負人)の名刺なのです。
「Best Quality Vacuum」は、エド・ガルブレイス(Robert Forster)が表向きに「掃除機の販売と修理」を経営しているお店ですが、実は裏では顧客(ほとんどが犯罪者)が、エドが依頼人の新しい身分を用意する間、一時的に滞在する秘密の場所でもあります。
『ブレイキング・バッド』のその後のジェシー・ピンクマンを描いた映画『El Camino』にも登場しています。
ソウルは結果的に自分も逃げなくてはならなくなり、『ブレイキング・バッド』の最終シーズンで、エド(ロバート・フォースター)が経営するこの「掃除機店」に行く羽目になります。
キムはジミーとこのカードに目を通していますが、シーズン6の最終話までにこのサービスを利用するのでしょうか、、それとも、、とにかく気になるところですね。。。
この凄腕夜逃げ屋エド・ガルブレイスを演じたロバート・フォースターは、惜しくも2019年10月にお亡くなりになっています。R.I.P..
テキーラ「Zafiro Añejo」のボトル・ストッパーがシーズン6冒頭で映し出された意味。
「Zafiro Añejo」という名のこの架空のテキーラは、 『ベター・コール・ソウル』のシーズン2で、ジミーとキムがある男を騙すために、高価なテキーラを買わせるシーンで登場します。
次のシーズンでジミーは、キムにテキーラのボトルをあげ、そのボトル・ストッパーを手にします。
シーズン5の最後に、キムが「Schweikart & Cokely 法律事務所」を辞める時に、唯一持っていったものです。それほどキムにとって象徴的なものが、シーズン6冒頭の映像でこのように地面に落ちているのは、、一体何を示しているのでしょうか、、
『ブレイキング・バッド』も見た方なら、このシリーズではこのテキーラが実に要所、要所で出て来る事に気がつくはずです。
『ブレイキング・バッド』シーズン4では、ガス・フリングが「Zafiro Añejo」テキーラに毒を仕込み、そのテキーラをドン・エラディオに贈り、エラディオは「Zafiro Añejo」!と叫び喜美、乾杯をしようと全員にテキーラを注ぎ飲ませた事で、エラディオとその部下のカルテルメンバー全員を一気に殺害するという衝撃的な場面でも使われています。
ソウルの事務所にある巨大な自由の女神はケトルマン夫妻から手に入れた?
シーズン6第2話で、老人相手の税務サービス会社を経営することになったベッツィーとクレイグ・ケトルマン夫妻が再登場します。二人は、客を呼び込むために、キャッチーな空気で膨らませ小刻みに揺れる巨大な「自由の女神」の風船像?を事務所の前に置いています。
この自由の女神像は『ブレイキング・バッド』で、ソウルが弁護士事務所を開いているストリップモールの屋根の上に設置されているものと同じものだそうで、シーズン6の第2話でソウルがその女神像を見るシーンがあり、再登場というわけです。
ソウルがどうやってケトルマン夫妻からこの自由の女神の風船像を得たのかは今のところ不明です。しかし、シーズン6でキムがケトルマン夫妻の事業のカラクリを暴き、「老人の顧客から騙し取った余計な還付金を全て顧客に返さないと、警察にバラす。」と脅しているので、弱みを握られたケトルマン夫妻から奪い取った可能性もあります。
番組クリエイターで共同製作者のヴィンス・ギリガンは、「ベター・コール・ソウル・インサイダー」で、
“私たちが女神像のレプリカを見つける事は不可能でした。我々のスタッフは国中、いやカナダでさえも探しましたが、結局我々が見つけることができたのはたった1つだけでした。”
と述べており、『ベター・コール・ソウル』シーズン6の第2話のケトルマン夫妻の事務所にあった「自由の女神像」風船は『ブレイキング・バッド』で使われたそのもの。という事が判明しています。
なんと、この自由の女神像風船、同じものが二つと存在していなかったんですね。。意外とレアな物だったようです。
ジミーが初めてケトルマン夫妻の税理士事務所に入った時に流れる曲”Battle Hymn of the Republic”
アフターショー「Talking Saul」によると、シーズン6第2話で、ジミーがケトルマン夫妻の事務所のトレーラーハウスに入った時に流れている、のんびりとした音楽、メロディは聴いたことがあると思う人は多いはず。この“Battle Hymn of the Republic”は「Breaking Bad」でソウル・グッドマンの待合室で流れている曲と全く同じだそうです。
ソウルは、ケトルマン夫妻の事務所のアイテムを、自分の事務所にも取り入れているようですw
とりあえず、(その2)はここまで。
こうやって見ていると、細かい裏話が沢山ありますね。。こういったポイントを押さえてあらためて見直すと、また新たな発見があるかもしれません。
また近日中に、その3を書きたいと思います。🔚
via インサイダー
関連記事:【ネタバレ要注意】『ベター・コール・ソウル』最終シーズン6前半7話が終了。そして、これまで見逃していたかもしれない、重要なポイント。(その1)
関連記事: 【ネタバレ要注意】『 ベター・コール・ソウル 』最終シーズン6の前半7話が終了。そして、これまで見逃していたかもしれない、重要なポイント(その3)
コメントを残す