9月10日にポール・ヴァーホーヴェン監督の『ショーガール』4Kニューマスター版が再発売されたので、手元にある旧国内盤と今回の4Kニューマスター盤の簡単なパッケージ比較、画質比較レビューなどをしたいと思います。
まず4Kニューマスターの新盤、恒例のVHSテープもどきの紙製スリーブケースが付いています。手が込んでいるなと思ったのは紙製スリーブケースとブルーレイディスクケースの表裏のデザインが違っている事。通常であれば、表裏共に共通デザインである事が多いので、このあたりこだわりを感じられます。
新旧盤共に、ピクチャーディスクですが、デザインは違います。旧盤の方のタイトルフォントは、違っていて新盤の方が従来の映画タイトルフォントと同じです。
新旧盤のパッケージデザインは、全く違っています。これは個人的な好みの違いになると思いますが、私はもう圧倒的に新盤のデザインの方が好きですね。
主演のエリザベス・バークレイが黒い背景のタイトルロゴ中央から足を下に伸ばしたデザインはシックで、映画の雰囲気も現していて絶妙なバランスだと思います。このジャケ・デザインは米国盤の4Kブルーレイやブルーレイで採用されています。
新たに発売されたディスク内容、特典内容は以下の通り
【封入特典】
●初回限定VHS風アウターケース付&劇場パンフレット縮刷復刻版(一部再編集)封入仕様●
【特典映像】
BONUS ★・・・初収録
・キャスト&スタッフインタビュー
・メイキング映像
・完成前プロモーション映像
・1995年ゴールデンラズベリー賞でのポール・ヴァーホーヴェン監督のスピーチ ★
・ポール・ヴァーホーヴェン監督インタビュー ★
・予告編集(特報、オリジナル劇場予告編、日本版予告編★)
◎本編ポップアップ・トリビア機能搭載 ★
特典に関しては目玉は、やはりポール・ヴァーホーヴェン監督のインタビューでしょう。製作時の裏話、ゴールデン・ラズベリー賞に出席した経緯や感想を述べており、非常に見応えのあるインタビューでした。ゴールデンラズベリー賞でのスピーチも非常にユニークで、ポール・ヴァーホーヴェン監督の人柄も分かる興味深い特典映像です。
画質は旧盤がコントラストが高く発色が濃く若干ノイジーな感じで、4Kニューマスター盤の方は旧盤とは正反対で、ローコントラストで発色はどちらかというとあっさりめでノイズは旧盤より少なく、ちょっとソフトな感じ。精細さや暗部階調、発色がリアルで自然なのは明らかにニューマスター。でもちょっとローコントラスト過ぎるのと、若干白飛びしている感じがしなくもない。
映画の内容を考えると、ややあっさりめの画質は好みが分かれるところ。自然ではありますけどね。個人的な好みとしては旧盤と4Kニューマスター盤の中間かなと。写真は画面をiPhoneで直撮りしたものなので、見たそのものではないですが、実際見たものに近くなるように調整しています。そういう事もあって、個人的には文句のない最高画質とは言えず、若干期待外れかなと。。
メニュー画面とボーナス画面の比較。ジャケデザインと同様のシックな黒い画面にウィンドウがある新盤の方が圧倒的に良いですね。
という事で、新旧盤を比べてみると、結構画質差があります。画質だけでなく、旧盤より充実した特典映像も収録されていますし、新盤である4Kニューマスターの方が買いなのは確かです。
映画自体の評価は、ゴールデンラズベリー賞などの最低映画賞を総ナメにしており、一般的な評価は「クソ映画」のレッテルを貼られていますが、監督はロボコップやスターシップ・トゥルーパーズ、トータルリコール、氷の微笑などバイオレンスとエロ描写が得意なポール・ヴァーホーヴェン監督ですw特典映像を見ると分かりますが、監督自ら最低映画賞の授賞式に出席してコメントするような懐の深いお方だなとw
ストーリーは、成り上がりを狙う欲深い輩が集まるドロドロとしたショービズ界を、ドストレートに描いているので、とにかくしょうもない奴、最低な奴らがバンバン出てくるのが非常に面白い作品です。この点では「ブギーナイツ」もそうかなと。主人公のノエミを演じるエリザベス・バークレーはダンスも上手いですし、演技もそんなに悪いとは思いません。ライバルのクリスタルを演じたジーナ・ガーションも素晴らしいですし、カイル・マクラクランの最低野郎ぶりも見所ありますし、個人的にはそこまで低評価ではないかなと思います。当時にしては早すぎたのかもしれませんね。久々に観ると、逆に面白いくらい。まだ見ていない方は是非見てみてください。やっぱりクソ映画じゃん!と思うか、いや面白いじゃんと思うかはあなた次第です。🔚
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