ルトガー・ハウアー、C・トーマス・ハウエル主演の「ザ・ヒッチャー」が待望のブルーレイ化されました。しかも劇場パンフレット付という素晴らしい特典付限定盤がありましたが、当初予約開始と同時にあっという間に完売してしまい、私も予約し損ねてしまいました。
諦めかけていた所、SNS上で追加予約を開始するとのリリースを読み、即予約しました。そこでようやく無事に確保する事が出来ました。
特典の劇場パンフレットは公開当時のものだそうで、厚めの紙質で印刷の質も悪くなく、写真も豊富。「ヒッチャー」作品のファンとしては、最高の資料でもあり素晴らしい特典だなと思いました。主演のルトガー・ハウアーとC・トーマス・ハウエルが両表示に大きくフューチャーされています。
最近は、ブルーレイ特典で劇場用パンフレットの縮小したものを復刻して特典としてつく事もありますが、当時売れ残った?劇場パンフレットをブルーレイ特典にというアイデアは本当に素晴らしいと思います。
ディスクの方は、特典映像も充実しており、今は亡きルトガー・ハウアーやC・トーマス・ハウエルなどの主要キャスト、そして監督のインタビューが収録されており、作品の舞台裏も知ることが出来、満足できる特典映像と言えると思います。
画質はお世辞にも極上とは言えませんが、やや褪せた感じの独特のトーンではあるものの、ノイズも少なくフィルム調を思わせる柔らかな画質で且つ、クリアでディテールもしっかり見えるので、それなりに高画質だと思います。
映画は、依頼された車を陸送運転で輸送中ジル・ハムジー(C・トーマス・ハウエル)が、長距離陸送で暇だからとヒッチハイカー“ジョン・ライダー“(ルトガーハウアー)を軽い気持ちで乗せたのが運の尽き、1回は走行中に強引に突き飛ばして車から蹴落としたものの、その後執拗に付け回され、最悪の事態に向かっていくというダークなストーリー。
ヒッチハイカーを乗せたばかりに、殺人鬼のストーカーに追い回され、多数の殺人の濡れ衣まで着せられるという最悪なもので、展開も救いようのない悲惨さです。こういった異色のストーリーもファンに長い間支持されているのかもしれません。とにかく映画に終始立ち込める重い空気と荒涼とした景色で、笑える場面はひとつもありません。あるとするなら、あまりにも悲惨すぎて苦笑するしかないという感じでしょうか?w
本作が未だにファンを惹きつけているのは、やはりルトガー・ハウアーの圧巻の演技と存在感に尽きるでしょう。感情のない冷たい目の奥底から感じる怖さ、、個人的にはブレードランナーより、ヒッチャーのジョン・ライダーを演じたルトガー・ハウアーの方が良いかもしれません。それくらいに、ルトガー・ハウアーの真骨頂が発揮された作品と感じます。
「ヒッチャー」はDVDこそ出ていましたが、ブルーレイ化される事はありませんでした。自分が初回鑑賞したのは確か昔ビデオテープ?だった記憶があります。それから数十年は見ていなかったのですが、ブルーレイで超久々に鑑賞してみて、改めて面白い作品だなと再認識しました。
ルトガー・ハウアーは本作から4年前に、ブレードランナーで冷徹な反逆レプリカントのロイを演じていました。本作のジョン・ライダーは設定こそ全く違いますが、冷酷な感情のない平気で人を殺めるという点では、ブレードランナーのロイに似ているのではないかと思いました。前述のようなキャラクターを演じたら右に出るものはいないと言える圧倒的な存在感ですね。
ルトガーハウアーはその後もクリストファー・ノーラン監督の「バットマン・ビギンズ」や「シン・シティ」にも出演、相変わらずの存在感を見せてくれていましたが、2017年7月19日に75歳でお亡くなりになっています。。R.I.P..
ヒッチャーは非常に陰惨で追い詰められて行く息が詰まるような作品ではありますが、今見ても近年作に全く見劣りしない非常に秀逸なスリラー映画です。「ヒッチャー」をまだ観ていないという方は、是非この機会にご覧になってみてください。
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