【CNBC報道】Microsoft、Holo Lensベースのカスタム・ヘッドセットを米陸軍に12万台供給ー10年間で最大218.8億ドル(約2兆4千億円)の契約となる可能性。

CNBCの報道によると、マイクロソフトは、米国陸軍にHoloLensベースのカスタム・ヘッドセットを供給する契約を獲得したようです。この契約は、10年間で最大218億8,000万ドル(約2兆4千億円)にもなる可能性があり、CNBCはマイクロソフトが米陸軍に12万台のヘッドセットを供給することになると報じています。

最近は積極的にハードウェアも開発するマイクロソフトは、2018年から米陸軍と緊密な協力関係にあり、兵士たちは過去2年間にわたって統合視覚補強システム(IVAS)ヘッドセットのテストを行ってきました。これらのデバイスは、高解像度のナイトセンサー、サーマルセンサーなど、兵士が装着するセンサーをヘッドアップディスプレイに組み合わせたものです。まるで、ビデオゲームのゴーストリコン・フューチャーソルジャーの世界のようです。

新型IVASヘッドセット Image:US ARMY

今後の戦地では、いかに迅速且つ的確に現場の部隊に詳細な敵情報、周辺状況のデータをリアルタイムで供給出来るかが重要になってきます。その上で統合視覚補強システムは欠かせないものになります。

米陸軍は声明

米バージニア州フォート・ベルヴォア :2021年3月26日、米国陸軍はマイクロソフト社に対し、統合視覚補強システム(IVAS)の製造に関する固定価格生産契約を締結しました。

この契約により、IVASは生産体制に移行し、次世代の暗視・状況認識機能を近接戦闘部隊(CCF)に迅速に提供することが可能になります。陸軍とマイクロソフトのユニークで革新的なパートナーシップにより、兵士中心設計のアプローチでプロトタイプシステムの開発を加速し、前例のないシステムをCCFに提供することができました。

IVASは、複数の技術を統合して、兵士が単一のプラットフォームを使って戦闘、リハーサル、訓練を行えるようにするアーキテクチャです。一連の機能は、既存の高解像度のナイトセンサー、サーマルセンサー、兵士が装着するセンサーをヘッドアップディスプレイに統合して活用し、現在および将来の敵に対してオーバーマッチを達成するために必要な状況認識、ターゲット・エンゲージメント、情報に基づく意思決定を改善します。また、このシステムは、拡張現実と機械学習を活用して、実物と同じ複合現実トレーニング環境を実現しており、CCFは敵との交戦前に現実に即したリハーサルを行うことができます。

陸軍とマイクロソフトのパートナーシップは、買収などの取引権限の中間層を活用し、革新的な技術開発で業界をリードする従来とは異なる防衛請負業者と提携することで、主要な防衛プログラムの迅速な開発と生産のためのスケジュールを再定義しました。

陸軍とマイクロソフトのパートナーシップは、国防省と産業界が協力して、国家安全保障のための近代化の優先事項を達成することができる分野を示しています。

と発表しています。

新型ナイトビジョンヘッドセット:Image US ARMY

米陸軍は2月、ヘッドアップディスプレイの新型でより頑丈なバージョンが、装甲車のオペレーターにブラッドレー戦闘車の壁越しの視界を提供できることを明らかにしました。以前のバージョンは、センサーやGPSの性能が低いと批判されていましたが、現在はデザインがかなり変わっているようです。

マイクロソフトは当初、2018年に米軍に拡張現実ヘッドセット「Holo Lens」のカスタム・バージョンを供給する4億7900万ドルの契約を獲得しましたが、この動きは、一部のマイクロソフト社員から激しい反発を受け、サティア・ナデラCEOが対応を迫られたことがありました。しかし、米国国防総省とマイクロソフトがこの新しいヘッドセットで協力するのを止めることはできませんでした。中国共産党という強欲で巨大な敵が現れた現在、軍も何もしないわけにはいきませんし、これに対応しなければなりません。

Image:Microsoft, US ARMY

MicrosoftのHoloLens発明者であるアレックス・キップマン氏は、

「マイクロソフトは、過去2年間にわたって米国陸軍と緊密に協力し、兵士中心設計のパイオニアとして、任務達成に必要なツールや機能を兵士に提供するために、製品の迅速な試作を可能にしました。米陸軍とのパートナーシップに感謝するとともに、IVASのラピッドプロトタイピングからラピッドフィールディングへの移行を信頼していただいていることに感謝しています。私たちは、米陸軍近接戦闘部隊の兵士たちとのこの成功したパートナーシップをさらに発展させることを楽しみにしています」。

述べています。

最先端の軍事技術は民間の数十年先をいくと言われており、表には出ないような特別なカスタマイズが施されているのでしょうか?詳細は不明ですが、今の戦争は電子デバイスによる電子戦という事は間違いないようです。

マイクロソフトはクラウドインフラでも国防総省との契約を競合のAWS(アマゾン)を抑えて獲得しており、マイクロソフトはペンタゴンや米軍と深く関わる「軍事関連企業」と言えるのかもしれません。 🔚

via CNBC, US ARMY, Microsoft

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