そして、マイクロソフトはソニーの素晴らしいファーストパーティ・タイトル群に対抗するために、スタジオの買収をし続けています。
2019年に、Double Fine、Obsidian、inXile、Ninja Theoryなどのスタジオを買収、そして先日、突然のニュースで多くの関係者、ユーザーを驚かせたベセスダ・ソフトワークスの親会社であるゼニマックス・メディア・グループを75億ドル(約7800億円)で買収したと発表しました。
「The Elder Scrolls」「Fallout」「Dishonored」「Wolfenstein」「Doom」などのヒット作を手がけたパブリッシャーであるベセスダは、バイオハザードの生みの親でもある三上真司氏が率いる東京のスタジオ「Tango Gameworks」の本拠地でもあり、ホラーシリーズ「サイコブレイク」や「Ghost Wire Tokyo」を開発しています。
そして、ベセスダの買収後にサティア・ナデラCEOがインタビューで「マイクロソフトは今後もゲームスタジオの買収を続けるだろう。」と述べています。つまり、スタジオ買収がすぐに止まるわけではないという事です。もし、日本の大手パブリッシャーをマイクロソフトが買収すれば、激震が走るでしょうし勢力図が一変するかもしれません。
しかし、マイクロソフトのサラ・ボンド氏は、日本のスタジオと関係構築を重視したいと答えています。
「スクウェア・エニックス、カプコン、コーエーテクモとの関係構築は、新型コロナウィルス感染拡大の影響で、半年間地下室に閉じ込められる前の私の役割の大きな部分を占めていました。年に2回は行って、実際に時間を過ごしていました」
「彼らのゲームを見たり、ゲームをプレイしたり、彼らが取り組んでいるものを見たり、スタジオを歩いたりしましたが、それだけでなく、次の発売時期に向けて(マイクロソフトの取り組みについて)率直に話すこともできました。Xbox Oneの発売には、何度も何度も失敗があり、特に日本に関連した失敗は、二度と繰り返さないということは、門戸を叩いたときから私たちにははっきりと伝わっていました。」
と彼女は語っています。
「フィル(スペンサー)と私は何度も日本に行きました。私たちは、Xboxとしてゲーム業界で何をするかという全体的な戦略を練っていましたし、スカーレット(Xbox Series Xのコードネーム)についても話していました。世界同時発売ということで、非常に透明性がありましたし、コンテンツと開発者へのコミットメントについても話しました。そして最終的には、プレイヤーをすべての中心に据えるという私たちのビジョンについて話しました。」
ヒントン氏は、「私たちは、マルチプラットフォームであったはずのゲームをプレイヤーから奪うような取引は好みません。一般的には、グローバル・パブリッシング部門を通じて開発者と協力して、ゼロから独占的にコンテンツを作成してもらうこともあります。コンテンツを委託し、ゲームの内容などについて開発者と協力します。私たちは事実上、開発に資金を提供しています。これは現在も進行中であり、マイクロソフトはグローバル・パブリッシング部門で協力している幅広い開発者を擁しています。」
「初期の時代とXbox 360の時代を経て今に至るまでに変わったことは、ゲームというカテゴリーは、当時と比べて格段にグローバル化しているということです。」
更にヒントン氏は、
「日本では、特に若年層の消費者を中心に、モバイルが圧倒的に優位に立っています。また、興味深いことに、人々が独占的にプレイしているプラットフォームを見てみると、日本のゲーマーの10%しかコンソールでプレイしていません。日本は、世界的に見ても最もマルチデバイスに対応しているゲーマーです。」
「私たちのゲームに対するビジョンが、今日の日本の消費者のゲームの楽しみ方に追いついたというよりも、将来に向けての真のチャンスが見えてきたということだと思います。私たちは今後もゲーム機を販売し、可能な限り最高のゲーム機を作り、消費者にとっての第一候補のゲーム機になるつもりですが、現実はどこでも好きなゲームをプレイしたいと思っていることを知っています。
「来年2021年前半に日本で展開するxCloudゲーミングでは、それを実現したいと考えています。チームは現在、現地の通信事業者やオペレーター、データセンターと協力して、ネットワークの準備をしており、ローンチ時にはすべてがうまく機能することを確認しています。」
「日本の開発者はすでにxCloudに興奮しています。クリエイターの手に自分のゲームをxCloud上でプレイできるように置いてみると、彼らはただ呆然としていました。「これをxCloud上で動かすのに苦労したのか?」とか日本のクリエイターとの会話が本当に変わりました。今までにはなかったデバイスを超えた人々へのアプローチが可能になったのです。これはコンソール対コンソールではなく、全く異なるパラダイムなのです。」
ヒントン氏とボンド氏の話からもゲームパスがXboxシリーズXの真のゲームチェンジャーと見ていることは明らかです。ゲームパスに対して、ソニーや任天堂はまだ対抗できていません。
更に日本でのゲームの価格も欧米に比べて非常に高い価格に設定されています。そこにゲームパスで月額僅か850〜1100円でプレイ出来てしまうと、これはライバルのソニーや任天堂には脅威になります。マイクロソフトは、XboxやWindowsを競合他社と差別化するために、ゲームパス利用していることは明らかです。
ゲームパスとxCloud(どこでもプレイ可能)を一緒にし、傘下スタジオ作品は発売と同時にゲームパス入り、そして最終的にはXbox本体とゲームパス Ultimateを一緒にした、月額2〜3000円程度の分割額で購入する、Xboxオールアクセス(まだ市場で発表する予定はないが、日本に持ってくるために舞台裏で作業しているとヒントン氏が述べています。)は、マイクロソフトが日本全国の家庭に浸透するための方法になるかもしれないとしています。
サラ・ボンド氏は、
「日本のゲーマーやプレイヤーが何を楽しみ、何を求めているのかという点で、私たちがやっていることは本当にユニークなことだと思っています。日本でのゲームパスPCの利用率は、世界平均の4倍にもなっています。」
東京ゲームショウのXboxショーケースビデオで、フィル・スペンサー氏は、「ゲームパスに加入しているゲーマーの90%が、ゲームパスでないと発見できなかったような新しいインディーゲームに挑戦している。」と述べました。
これは正にその通りで、私自身が過去にあまりプレイしたことのないジャンルの作品「TELL ME WHY」をゲームパスでプレイました。ゲームパスは、製品版を追加料金なしで気軽にゲームパスでプレイ出来てしまうので、だからこそこのような作品に触れることが出来たわけです。ゲームパスに加入した事で追加料金なしで、より多くの製品版のタイトルに接する事が可能になり、それが結果的に自分にとっては新な発見にもなったわけです。
下位互換機能は、Xboxの名作タイトルをあまり知らない、新規ゲーマーにとっては、それほど大きな効果はないかもしれませんが、かつての日本のXboxオーナーだったユーザーを大量に呼び戻すことができるかもしれません。
「下位互換タイトル・リストを見てみると、360時代に独占的に発売したクラシックなJRPGがたくさんありますが、若いゲーマーなら、15年前にはプレイしていなかったかもしれません。素晴らしい体験を今でもプレイできるチャンスなのです」とサラ・ボンド氏は述べています。
確かに若い10代、20代のゲーマーからすれば10数年前のゲームは、知らない時代のゲームという事になり、プレイすらした事すらないタイトルも多くあるのかもしれません。ただし、そういった若いゲーマーがそのようなタイトルを好んでプレイするかどうかは未知数ではあります。
マイクロソフトでマインクラフトのスタジオ責任者を務めるHelen Chiang氏によると、「日本はMinecraftの世界第3位の市場であり、最近リリースされたマインクラフト・ダンジョンズでは世界第2位の市場」だそうで、マインクラフトも日本市場のキーポイントなりそうなタイトルではありますが、マルチ展開しているタイトルなので、XBOXにはあまり貢献出来そうにはないですが、日本市場でゲームパス拡大に繋げるタイトルにはなるかもしれません。2021年前半にスタート予定というXクラウドが日本市場でゲームパス拡大への重要な存在となりそうです。
IGNは、数世代ごとに、どのゲーム機メーカーも自分たちの傲慢さで転落し、それに続いてイノベーションが生まれ、時には成功を収めてるとしています。
言われてみれば確かに、ソニーは「プレイステーション2」で大成功を収め、「プレイステーション3」で躓き、「プレイステーション4」で立ち直りました。任天堂はWiiで世界に火をつけ、Wii Uで詰まり、Switchで再び立ち直りました。Xboxも360で成功を収めましたが、XboxOneで転びました。XboxシリーズX|SでXbox360の時のような成功を収めることが出来るでしょうか?
サラ・ボンド氏は、「成功、転落の繰り返しは、ほとんどすべてのビジネスの状況に当てはまるのではないでしょうか。一歩下がってみる事です。過去にやったことから学ぶことです。」と述べています。
欧米の企業が日本で成功している例はいくつもあります。アップルのiPhoneは当初、パナソニックのP、NECのNなどのガラケーが絶大な人気を誇っていて、その中に新参者のアップルのiPhoneは、日本で売れないし成功するはずがないと言われていました。
実際、NTTドコモはソフトバンクがいち早く導入し、auが扱い出した後でも当時の山田社長は売れないと固辞、長年見向きもせず扱おうともしませんでした。しかし、結果的にiPhoneは大成功しました。
同じことがXBOXに起きるかどうかはまた別問題ではあります。XBOXは過去の失敗したイメージで売れないハードという「負」のイメージが日本の一般的なゲーマーには印象づいてしまっているので、これを払拭するのは並大抵のことではありませんが、マイクロソフトがXboxシリーズS、Xの次世代向けて、ゲームパス、そして来年予定のXクラウドで、良いサービスなどで徐々に負のイメージを地道に払拭していけば、少なくとも日本で今以上に売れることは可能だと思います。
その為にも、海外のXBOXでは発売されているのに、日本のXBOXだけ発売なしというパターンは減らさないと厳しいと思います。
あとは、マイクロソフトが万が一にも日本の大手スタジオを買収すると、ゲームパスの成功は更に間違いのないものになりそうです。ナデラCEOが「ゲームスタジオの買収は今後もある」と明言していますし、フィル・スペンサー氏も過去に幾度となく「日本のスタジオに興味がある」と話していますので、可能性はゼロとは言えないと思います。
いずれにせよ、マイクロソフトは今まで以上に日本市場を勉強し、水面下で地慣らしも行なって来ている事が今回の記事でよく分かりました。注力して来ているというのは間違いないので、大いに期待しても良さそうですが、辛抱強く何年にも渡って注力して欲しいところです。🔚
via IGN USA
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任天堂のお膝元、SIEの元お膝元の日本では、360の時以上に日本向けのソフト開発やマーケティングを行わないとシェアは伸ばせないでしょうね。
現状のコメントを見る限り、日本の「おま国」を極力減らすよう頑張る!
程度の力の入れ具合なので、Oneよりは売れるけど360よりは売れないだろう
というのが私の見立てです。
iPhoneの日本での成功は、MacやiPod等で着々と培ってきたAppleのブランディング戦略と、同時期の競合他社のスマホの出来の悪さやガラケー依存体質に起因するところが多く、現状のXboxの状況とはまるで違います。
日本で大成功しているSwitchと、それなりにシェアをキープしてるPSの市場に本気で切り込む気があるのなら、相当なインパクトが必要になります。
任天堂みたいにファーストの力で切り開くのが理想ですが、それが出来ないのであれば、カプコンやスクエニあたりを買収するくらいはしないと厳しいでしょうね。
おっしゃるとおりで、相当の予算とコンテンツ供給、インパクト、
もしくはゲームパスでの付加価値をつけないと中々、負のイメージを払拭出来ないでしょうね。。
自分がフィルさんやナデラCEOの立場なら、ゲームパスの価値観を向上させる上でも
カプコンを買収します。
当然彼らの頭の中にもそれがあると思っています。
フィルさんも再三、日本のスタジオに言及していますし、ナデラCEOも公然と今後の買収を明言しているので、
もしかすると本当に起こるかもしれませんね。
マイクロソフトも日本市場への本気度は今後の行動を見て判断して欲しいと言っているので
その行動を見てみたいですね。
360時代にはローカライズの質の良さに定評がありましたよね。特にfableシリーズは細部から細部まで作り込まれていたことを驚いたことを覚えています。今のmskkにここまでやれとは言いませんがユーザーが納得するローカライズをやってほしいですね
同感です。360時代のALAN WAKEのローカライズ、限定版の特典物の作り込み度といい
360時代は本当に力のこもったローカライズでしたね。。
ただし、個人的には英語音声+日本語字幕派で、日本語吹替はあまり好きではない方なので
「強制日本語音声のみ」という仕様だけはやめて欲しいです。
詳細な和訳ありがとうございます。
360時代のように、日本でも活気が戻れば嬉しいですね。
ひとまずSeries Xは予約できたのでほっとしました。
当ブログにお越し&お読み頂き、ありがとうございます。
そう言って頂けると書いた甲斐があります。
シリーズX確保、おめでとうございます!単発で在庫復活している様なので、
初回で逃した方も続々と確保成功しているみたいで良かったですw
私も当初はRTX3090に集中してシリーズXは買うつもりなかったのですが、
抽選外れたりと中々入手出来ないので、XboxOneX本体から試しにオーダーしてみようかなと
トライしたらあっという間に出来てしまい、買ってしまいましたw
どこまで売れるか未知数ですが、XboxOne以上には売れて欲しいですね。
マイクロソフトも日本市場への本気度を行動を見て判断して欲しいと力説しているので
一応期待はしてみたいですね。
PS5は30日のビックカメラ抽選に賭けています。外れたらどうしよう。。w
360が例外的に売れすぎただけで、本来はそこまで日本で売れるゲーム機ではないなXboxは
ま、PSや任天堂並みは厳しいでしょうけど、やり方次第ではXboxOne以上に売れるのではないでしょうか。
場合によっては、360レベルまで売れるのも可能性あると思いますね。キーはシリーズSでしょうね。
後は、マイクロソフトがどれくらい日本へ予算を割くかでしょうね。
一応、マイクロソフトは日本への本気度は我々の行動を見て判断してほしいと言っているので
その行動を見てみたいものですw
マイクロソフトが日本の大手パブリッシャーを買収する様な事があると
ハードは360くらいまでは売れそうな気がします。ゲームパスが本当にお得ですからね。
マイクロソフトのナデラCEOは今後もスタジオ買収を明言しているので何が起こるか分かりません。
そして、来年にはXクラウドも日本で始まるので、ゲームパス加入者は相当増えそうな気がします。
今のマイクロソフトは完全にゲームパス中心に回っていますからね。
XBOXONE以上は売れて欲しいけど厳しそうな気がせんでもない
まぁでもPS5もXSXも予約できたから発売を待つのみだわ
個人的に、今があまりにも酷い状態なので、今以上は売れるかなとw
問題は継続して売れ続けるかでしょうね。。
自分はまだPS5が確保出来ていません。。明日のビックカメラの抽選外れたらアウトです
XBOXが日本市場でシェアを伸ばすのは無理でしょ
でも日本のPCゲーム業界ではゲームパスでシェアを伸ばすのは十分に可能だと思う
マイクロソフトは世界市場でも勝てないコンシューマーゲームは諦めて、PCゲームの王者を目指した方が現実的だと思う
つまりSteamを潰すって事
ま、今があまりにも酷いくらい売れていないので、今以上には売れるとは思いますが、
問題は継続して売れ続けることが出来るかでしょうね。厳しいとは思いますがw
でも、マイクロソフトは既にコンソールで競争する気はないようですね。
明らかにゲームパスが中心に回っていて、コンソールはゲームパスへのゲートの1つに
過ぎない感じですね。
フィルさんの話など聞いていると、ゲームパスの影響でコンソール台数も増えているようですが、
今回のゼニマックスメディアの買収もコンソールを売るためより、ゲームパスの恒久的ラインナップ拡充と、
今後傘下スタジオの新作が出る事で、ゲームパスの価値を更に高める、、これが目的でしょうしね。
STEAMの買収は理に適っているかもしれませんね。EPIC+SONYみたいな感じになってますしねw
じゃ、STEAM+Microsoftみたいなw バランスは取れるかもしれませんねw
EPICは相変わらず独占販売とかでSTEAMから新作を削り取る事ばかりしてますしね。
JRPGを日本人の為に仕方なく作ってやるではなく
JRPGこそ全てのゲームジャンルの頂点
JRPGこそがRPGとしっかり認めてやること
そうしなければ日本製には絶対に勝てないよ
JRPGこそ全てのゲームジャンルの頂点?
JRPGこそがRPG?それはないわw
まあ観ていればいいさ 絶対そうなるから
まあ 視てればいいさ