『Senua’s Saga: Hellblade II Enhanced』PS5版が正式発表。象徴タイトルが続々とPS5へ。XBOXの存在意義希薄化の懸念。

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Xbox Game Studios(マイクロソフト傘下)とNinja Theoryは、アクションアドベンチャー『Senua’s Saga: Hellblade II Enhanced』の1周年を記念して、PlayStation 5版を今夏にリリースすると発表されましたね。

PS5版には“エキサイティングな新機能”が追加される予定だそうで、これらはXbox Series X|S版やPC版にも同時に無料アップデートとして提供されるようです。

本作はPS5に最適化されておりPlayStation 5 Pro Enhanced対応でベストな体験が可能になるとの事。更にDualSenseコントローラのハプティックフィードバックなどPS5ならではの機能も活用されるとの事 。

Ninja TheoryのスタジオヘッドであるDom Matthews氏は、発表動画で「PS5版には新機能が搭載され、同時に他機種向けにも無料アップデートされます。」と説明 。

元々Ninja Theory(ニンジャ・セオリー)スタジオは、PlayStation向けタイトルにゆかりのあるデベロッパーで、PS3専用のアクション『ヘブンリーソード』や、PS4で先行発売(のち他機種にも移植)となった前作『Hellblade ヘルブレイド』を手掛けていた経緯があります。その後、マイクロソフトがスタジオを買収し現在に至っています。『ヘルブレイドⅡ:セヌア・サーガ』は1年前にXBOX、PCが先行で発売されていましたが、今回のPS5の発表で、XBOX、PCの1年先行独占だったという事になります。

こうした経緯もあり、『Hellblade II』のPS5版リリースはニンジャセオリーにとっては、自然な流れともいえます。

気になるのは、「ENHANCED」での詳細ですが、個人的にはフルスクリーンでのプレイは実現して欲しいですね。カットシーンで黒帯があるのは良いのですが、ゲームプレイでも黒帯があるのは、視界が狭まったような感じになり、どうもゲームへの没入感が削がれてしまうように感じていました。映画的な体験という意味もあるんでしょうけど、やはり黒帯のない全画面でプレイしたいところですね。黒帯のままのゲームプレイという点では、以前も確か『サイコブレイク』がゲームプレイ時も黒帯のままで、後にフルスクリーンになったという事がありました。

詳細は近日発表するとの事ですので、毎年配信されている6月のマイクロソフトのデジタルイベントで発表されるのでしょうか?

なぜXbox独占(コンソール)だったタイトルが続々とPS5に?マイクロソフトの戦略変更

近年のXboxは「PlayStationやSwitchもXboxゲームのプレイ場所」と位置づける戦略にシフトしています。Xbox責任者フィル・スペンサー氏さんは、Xbox Series X|S向けタイトル続々とPS5、Switchなどへ発売に舵を切っています。スペンサー氏は「PS5など他プラットフォームで私たちのゲームを展開するのは、戦略の根本的変更ではなく、より多くのプレイヤーにリーチするための施策だ」と説明しています。

この戦略転換は、どう見ても戦略の根本的大変更だと思うのですがw

これは、Xbox本体の総販売台数が伸び悩み、PS5に倍以上もの大きく差をつけられている現状とも符合します。調査会社によれば、直近四半期でPS5は約450万台を出荷したのに対し、Xbox Series X|Sは100万台未満と圧倒的な差に広がっていて、コンソール市場でかなり苦戦しています。事実上の「敗北」と見て良いでしょう。

Xboxの総販売台数では年々高騰する開発費もあり、到底ビジネスにはならないと思われ、XBOX SERIES X 1台あたりで200ドル近い損失を出しているという海外報道もありましたね。最近の値上げはその穴埋めをようやく行なったという事なのでしょうか、、とにかく、より多くのユーザーにゲームを届けるために他機種での展開を積極推進する判断は“当然の帰結”とも言えますね。

また、マイクロソフトは既にActivision Blizzardやベセスダ作品などの大作をPlayStation向けにも提供しており、スペンサー氏は「我々はPlayStationにもSteamにもゲームを出荷してきた大手パブリッシャーである」と述べています。

つまり、他プラットフォームでの販売経験やノウハウもあり、独占に固執するよりもマルチ展開で収益やユーザーベースを拡大したほうが合理的だと判断したと考えられます。同社史上最大規模となるアクティビジョン・ブリザードの巨額買収を正当化するには、それしかなかったとも言えますね。事実、マイクロソフトは『CALL OF DUTY : BLACK OPS 6』『INDIANA JONES: 大いなる円環』『Forza Horizon 5』『オブリビオンⅣ リマスター』『DOOM最新作』など大作ラッシュで、今やプレイステーション・ストアのトップに君臨するパブリッシャーとなっています。

今後『HALO』『GEARS』完全新作も同時にPS5に?予想される展開

業界筋の情報として『Halo: The Master Chief Collection』がPS5で発売される可能性が取り沙汰されており、 先日発表された『Gears of War : Reloaded』と同様に、Xboxの象徴的な完全新作タイトルが同時にPS5でもプレイできるようになる日も近いかもしれません。インサイダー情報で言及されていた『Hellblade II』や『Gears of War: Ultimate Edition』のPS5移植が噂通りに実現しているので、XBOXの象徴的タイトルが全てPS5へ登場するのも時間の問題かもしれませんね。

PS5ユーザーにとってのメリットと今後の注目ポイント

PS5ユーザーにとって最大のメリットは、これまでXbox独占だった高品質ゲームがPS5でもXBOXと同時に遊べるようになることです。『Hellblade II』はPS5版で追加機能やハプティック対応が施され、「PS5 Pro Enhanced」最適化によりデュアルセンスの振動機能などを活かした没入感の高いプレイが可能になります 。

XBOXの存在感が希薄化

今まで、『HALO』を筆頭に『ギアーズ』『フォルツァホライゾン』などの独占タイトルに加えて、ゲームパスが使える唯一のコンソールがXBOXの最大の利点で魅力でもありましたが、結果的にその利点を持ってしても前世代に続いてプレイステーション5との2倍近い差を埋めることは出来ませんでした。

つまり、ゲームパスという本当に素晴らしく超お得でもある超強力なサービスの力を持ってしても、プレイステーションユーザー、もしくは新規のユーザーもXBOXを買わなかったという事です。事実、前世代とのシェア比率はほぼ変わっておらず、逆に差が開いたくらいで、全く効果がなかったとも言えます。つまりXBOXは前世代から変わらず同じユーザーが買い替え、買い続けているだけだったとも言えます。

Xbox Series XもPS5Proも持っている私からすると、Xbox Series Xはハードウェア、クイック・レジュームや後方互換など優れた機能、シンプル&モダンなデザインなど、本当に良く出来たコンソールです。

正直プレイステーション5より上回っている部分は多々あるにも関わらず、それでも売れなかったという事は厳しい現実であり、こうなるともう何を持ってしてもXBOXは売れないのではないかとさえ、感じてしまいます。

さらに今後、『HALO』シリーズの新作や『Gears of War』の前日譚「EーDAY」がPS5でも同時発売が実現すれば、PS5のタイトルラインナップは格段に充実します。こうなって来ると、コンソールとしてのXBOXの存在感がますます希薄化しているような気がします。これはXBOXにとって悪い状況です。

しかし、次世代XBOXではSTEAMストアやPCでアクセス出来るストアにXBOXからアクセス可能になり、更に膨大なXBOXレガシー・ライブラリにもアクセス出来ると言われています。これはXBOXコンソールとして非常に大きな大転換、ゲーム業界にとってもパラダイムシフトになる可能性もあり、次世代XBOXがどうなるのかも大変興味深いですね。これらの噂が本当なら売れるかもしれません。

気になるのは、STEAMで販売されているソニー傘下スタジオ開発のプレイステーションタイトルです。これがXBOXからSTEAMを通じてプレイ出来てしまうと、ソニーとしては厄介な問題です。今までのソニーの行動から推測するに、XBOXからのアクセスはブロックしてもおかしくないですが、このあたりはどうなるのかも注目です。

とにかく、今後『HALO: Master Chief Collection』や『Gears of War』がPS5に登場する事は、巨大なインストールベースを持つPS5を巻き込んだクロスプラットフォーム環境の拡大にもつながり、マイクロソフトにとっては多くの利益に繋がります。今後のマイクロソフトのゲーム発表イベントや公式発表では、新たに発表されるXbox Game Studiosタイトルのプラットフォーム展開にも注目が集まります。🔚

via gematsu.com , ThePolygon

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