パナソニックのマイクロレンズ有機ELパネル搭載で話題のビエラ「MZ2500」ですが、我が家に到着してから約1ヶ月が経過し、映画、TV、ストリーミングサービスの鑑賞、ビデオゲームをプレイなど多様に楽しんでいますが、本当に画質、音質共に高いレベルでまとまった素晴らしいTVだと実感しています。特にHDRでのスポット的にキラリと光る部分の突き抜けるような輝度と、明暗の階調表現は素晴らしいの一言。SDR時の明るさも明るいと感じます。
今回は、ビデオゲームをプレイした際の簡単な感想を述べたいと思います。
「MZ2500」には「ゲームモード」に加えて、新たに「ゲームプロ」モードが追加されました。新たな「ゲームプロモード」では、業務用モニターキャリブレーション・ソフトウェアで知られるCalmanのソフトウェアが使えるとの事で、海外モデルの「MZ2000」ではCalmanのロゴが表示され、かなり細かくビデオゲームの画質調整を設定する事が可能になっています。
しかし、日本国内モデルである「MZ2500」では、なぜかCalmanのロゴが表示されません。調整項目は同じようです。となると、なぜにCalmanのロゴがMZ2500ではないのか、、ライセンスか何か問題なのでしょうかね?
個人的に、ビデオゲーム、映画などの映像調整はある程度の好みの調整はしても、徹底して細部の項目まで微調整するほどの画質マニアではないので、普段は「ゲームプロモード」ではなく、「ゲームモード」を使用しています。
MZ2500はデフォルトで映像が結構綺麗で好みなので、TVでは映像も音も「オートAI」設定でお任せにしています。ただし、TVも映画もゲームも「カラーリマスター」の項目は、色がどぎつくなるので、OFFにしています。
ゲームモードでも多くの調整項目があります。「ゲームコントロールボード」では「情報表示」にすると、様々な映像パラメータを表示する事も可能です。
MZ2500には、4K 120Hzの信号を原画に忠実に表示する「4K 120Hz ピュアモード」と、画面のリフレッシュモードを合わせる事で描画の遅延を更に改善する「等速駆動モード(60Hzまで)」があります。
1080Pでも4Kでも60Hzなら「等速駆動モード」、4K 120Hzなら「4K 120Hzピュアモード」という事ですね。
注意点として「等速駆動モード(60Hz)」を有効にするには、VRR(可変リフレッシュレート)をOFFにする必要があります。もちろん、出力機器側も60Hzにする必要があります。
「4K 120Hzピュアモード」を有効にするには、出力機器で120Hzにすれば「MZ2500」が自動で4K 120Hzピュアモードに切り替えます。あとはVRRモードをONにしておけば、OKです。
どちらも、高レスポンスの低遅延を重視した機能なので、いくつかの映像調整項目は操作は出来なくなります。
「等速駆動モード」と「4K 120Hzピュアモード」を色々なゲームで試してみましたが、正直タイミングがシビアな格闘ゲームでなどであれば、色々と気づくことはあるのかもしれませんが、個人的にはどちらも遅延感は感じず、普通にプレイする分にはどちらでも高レスポンスで快適にプレイ出来る事は間違いないと思います。
厳密に計測機器で計測したわけではないので断言は出来ませんが、体感では等速駆動の方が僅かに良いかな、、と感じました。あくまで私個人の感覚での話なので。
私は普段「4K 120 Hzモード」固定でプレイしています。
MZ2500(LZ2000にも搭載)の象徴的な「ゲームコントロールボード」は、購入時はホームボタンを押しても見当たらず、当初どこにあるんだ??と困惑しましたが「ホームボタン」→「アプリ一覧」の中にありました。
「ゲームコントロールボード」に合わせて、リモコンの「サブメニューボタン」を押してホームに登録か、「マイアプリボタン」に登録して1発起動出来るようにしておくと便利で良いかもしれません。
あと、ネット上で「NHKプラス」がないのが残念とレビューしている人がいましたが、「NHKプラス」もアプリ一覧にあります。
そして、同じ「マイクロレンズアレイ有機ELパネル」を採用しているLG G3の海外レビューで多く指摘されていた、ゲームプレイで輝度低下するという点。
パナソニックによると同じマイクロレンズアレイ有機ELパネルの「MZ2500」では、更にメタルシートが追加された独自の「デュアル・メタル・ヒートレス構造」を採用しています。
パナソニック曰く、同世代のパネルを使った製品(LG G3と思われる)にはこの構造はないとの事です。つまり、デュアルでメタルシート放熱システムを採用していないとのことです。
そのせいか分かりませんが、MZ2500でゲームをHDRなどで数時間プレイしていても目立った輝度低下は今のところ感じません。おそらく、「デュアルメタルヒートレス構造」が効いているんでしょうかね。
そして、サウンドに関しては今回のMZ2500からFPSモード、RPGモードが追加されています。
FPSモードはチャンネルの分離が良く、位置関係を把握しやすくはなりますが、ヘッドセットやイヤホンを装着した方が遥かに位置情報は把握しやすいので、ちょっと微妙な印象ですね。別に音が悪いというわけではなく、位置把握という点では微妙という事です。
RPGモードはセリフなどがセンターに定位して広がりもあり、非常に聴きやすい感じです。RPGゲームに限らず、通常のゲームもこのモードで良いかもと感じたので、FPS以外は全てこのRPGモードでプレイしています。
サウンドに関しては、既に当ブログの過去記事で25cm、115Wアンプ搭載のアクティブ・サブウーファー「SONY SA-CS9」を追加した簡易レビュー記事でも述べましたが、MZ2500のサウンドはTVのスピーカーとは思えないレベルです。
特にボリュームを35〜45くらいまで上げると、その本領発揮する印象で本当にTVから出ている音なのかと感じるほどの音の広がり感と迫力です。
他のメーカーでもサウンドに力を入れたモデルで最大90Wなので、いかにMZ2500の150Wという数字が大きいのか分かります。
そしてMZ2500は、別途サブウーファーを追加出来るようにヘッドホン出力端子をサブウーファー専用出力に切り替える事が出来ます。
サブウーファーのカットオフ周波数(20Hz刻みで100〜400Hzまで設定可能)、サブウーファー出力レベル(最大レベル15まで)も調整出来ます。
私はとりあえず、SONYの25cm 115Wアンプ搭載のアクティブ・サブウーファー「SA-CS9」を追加してみましたが、量感が増してローエンドまで鳴り、且つスピード感のある重低音が出るようになり全体の音も一変しました。
MZ2500のデフォルト・カットオフ周波数は200Hzでしたが、スピーカー用ではなく「TVのサブウーファー」ということも考えて、通常より若干高めのカットオフ周波数を意識して試行錯誤試聴したところ、140〜160Hzあたりに落ち着きました。
出力レベルはMZ2500側はデフォルトの0で映画、ビデオゲーム、TVなどを視聴しつつ、あまり低音が前に出てこないレベルでサブウーファー側のボリュームで調整してあります。このあたりは、個人の好みで変わると思います。
サブウーファーの設置は、以前使っていたサブウーファー用に近所の石材店でカットしてもらった30cm x 40cm x 4cmの御影石に厚さ2cmの防音シートの上に載せています。
一部のネットのレビューに下手なサブウーファーを追加するより「MZ2500」内蔵のサブウーファーのままの方が良いという意見がありましたが、個人的にはそれは違うかなと。
SA-CS9のサブウーファーを追加する前に、以前デスクトップPCで使っていた1万円程度のLogicool THX2.1chスピーカー Z623のサブウーファー部分を接続して試しに鳴らしてみましたが、それでも「MZ2500」のサブウーファーより明らかに量感もスピードもローエンドでの鳴り方もZ623のサブウーファーの方が遥かに良かったので、MZ2500にサブウーファー追加はオススメです。
サブウーファーを選ぶ基準としては最低でも口径は20cmから、アンプは100Wくらいはあった方が良いかもしれません。
「SA-CS9」のサブウーファーは25cm口径で115Wアンプ搭載で2万円と、内容を考えると驚くほど格安で、接続して聴くまでは少々不安でしたが「MZ2500」に追加するサブウーファーとしては必要十分な質の重低音を鳴らしてくれます。
ですので、2万円という価格を考えると安すぎるくらいだと思います。コスパは抜群な製品だと思います。
そして、サブウーファーを追加してのMZ2500でのゲーミングは大迫力です。銃声や爆発の重低音の量感、そしてダブつかないスピード、キレもあります。
そしてMZ2500の各チャンネルスピーカーの分離といい、フロントのラインアレイスピーカーの表現力と定位感は、TVの音とは思えないです。記事でも書きましたが、正直サウンドバーいるかな?と感じたほど。
TVという限られたスペースと容積という条件で、ここまでのサウンド品質を達成出来たなと感心します。
もちろん、上を見れば音の移動や回り込み特に背後などはサウンドバーやサウンドバー+リアスピーカーには敵わないとは思います。
事実、私も「MZ2500」購入後、SONOSのフルシステム(Sonos Arc、Sub3、ERA300)など、上位機種のサウンドバー導入も先々はと考えていましたが、「MZ2500+SA-CS9サブウーファー」のサウンドを聴いて、TVのスピーカーでここまでのクオリティと迫力を実現している事に驚かされたというのが正直な感想で、今の所はサウンドバーがどうしても欲しいという欲求が落ち着いています。
スピーカーをゴチャゴチャと置かずに、TVと横にサブウーファーを置くだけでスッキリと出来るのも大きいですね。これは妻も喜んでいます。
特に「フロントラインアレイ」スピーカーの質が想像以上に良く、しっかり画面内に定位するのでこれが大きい。これによってサイド、アップのスピーカーの音がより活きていると感じます。
MZ2500は、TV鑑賞、映画、ビデオゲームでマイクロレンズアレイ有機ELパネルの効果で明るい部屋でも全く問題なく視聴出来る明るい映像、視野角もマイクロレンズの効果で驚異的な広さです。(視野角が30%拡大したそうです。)
音も前述の通り非常に高いレベルを実現しており、現時点では最強の有機EL TVではないかと思っています。
こうなると、来年のモデルはどういった進化をするのか、、量子ドットが加わるのかなど期待したくなるほど、MZ2500の完成度は素晴らしいと思います。
輝度はもう今の輝度で必要十分ですし、発色も全く問題なしで来年まで待たなくとも買って損なしのTVだと思います。
明るい部屋の設置でも負けない明るさを得て問題なく視聴出来る有機EL TV、驚異的な視野角、TVとは思えないサウンドというだけでも買いではないかと思います。🔚
パナソニックのテレビはゲーム時に音声遅延があるという情報がありますが、以前の環境と比べて違いは感じられないでしょうか?
音声遅延ですか。
自分が鈍感なのかどうかはわかりませんけど、
一応、COD MWなどスピード感のあるものや他の様々なタイトルをプレイしてみましたが、
おかしいな、、と感じるような音声遅延は感じませんでしたね。。
自分はゲームはほとんど夜が多いので家族に迷惑をかけないよう
ヘッドセットやイヤホンでプレイする事が多いですけどねw
とりあえず、前述の通り、プレイしている限り違和感を感じるような
音声遅延はないと思います。
お答えくださってありがとうございます。
以前のテレビでも多少の音声遅延があったとしたら違いがわからないのかもしれませんし、そもそも音声は映像よりも早く聞こえるような状況だと違和感がすごいらしいですが、多少遅れるくらいでは問題ないとのこと。
LGCXのeARC接続では音声のパススルー設定でバイパスにしないと盛大な音声遅延が生じて、映像とのずれにはさすがに気づきました。
こんばんわ。
以前のTV(LG OLED C1、SONY X9500G)では、音声遅延は経験していません。
eARC接続(おそらくサウンドバー?)での使用は今のところ経験がないので、
正確な情報がお伝え出来ないので、ごめんなさい。
AVForumのMZ2000のレビュー記事では、MZ2000の入力遅延計測では
4K 60で9.3ms、120Hzでは5.7msだったそうです。
数字的にはかなり優秀な部類ではないでしょうか?
逆に言うと、音声遅延が一定であるとすると、ゲーム時の表示遅延が少なくなればそれだけ音声遅延が大きくなるということにもなるので、難しい所ですね。
表示遅延は現状これ以上の短縮は120Hz以上のパネルを採用するほかは無さそうなので、音声遅延があるとすれば各メーカーに努力して改善して欲しいですね。
パナソニックでも違和感がなくゲームができるということなので、音声遅延を心配してパナソニックを避ける必要は無いとわかって良かったです。