Drake Star Partners社のレポートによると、マイクロソフトによる687億ドルのActivision Blizzard買収計画とTake-Twoによる127億ドルのZynga買収提案により、第1四半期のゲーム取引の総額は987億ドルという巨額に達しているようです。
これは、昨年全体の850億ドルと比較すると、2020年の327億ドルという取引額からも、2022年前半だけで大きく上回っています。
投資銀行Drake Star PartnersのMichael Metzger(マイケル・メッツガー)氏はGamesBeatのインタビューで
“1四半期だけで、既に1000億ドル近い取引額を達成しています。これは、数年前には全く考えられなかったことで、素晴らしいことです。”
とメッツガー氏は述べています。この飛び抜けた額は、Microsoftのアクティビジョン・ブリザードの買収提案の額の大きさによるものがあるとは言え、いかに突出しているかが分かります。
これまでPC/コンソール分野に注力してきたゲーム会社は、今後はモバイル分野への拡大・多角化を進めていき、またその逆も然りで、アジア企業による欧米スタジオの買収が加速するだろうとの事です。
これは、PC、コンソール、モバイル、esportsのすべてのゲーム分野で業界再編が起きている事による大きな変化を示しているようです。
esportsでは、サウジアラビアのSavvy Gaming GroupがESLとFaceItを15億ドルで買収しています。最近はサウジアラビアの政府系ファンドがカプコン株大量取得などゲーム関連銘柄を買う動きが出ています。
Metzger氏は、
“機関投資家や年金基金が、このセグメントを信頼していることの表れなのです。ですから、これはポジティブな兆候です。株式市場のバリュエーションが下がってきているので、M&A のバリュエーションも少し下がるかもしれません。“
メッツガー氏は、マイクロソフトによるアクティビジョン・ブリザードの買収は、まだ規制当局の承認が必要ですが、モバイル、PC、コンソール、クラウド、メタバースにわたるマイクロソフトのゲーム事業の成長を加速させると考えているようです。マイクロソフトは、アクティビジョン・ブリザードへの買収提案が米当局に承認されれば、売上高でソニーに次ぐ世界第3位のゲーム会社になる予定です。
ソニーは、バンジーとの買収時の契約により、バンジーの持つ世界水準のゲームサービスに対するアプローチと技術的専門知識を利用することができ、ソニーのプレーヤー基盤の拡大というビジョンもさらに推進させる事が出来ます。
Microsoftの大型買収に対抗してかソニーも買収に動いた事で、今年中にまたあっと驚くような買収の動きはあるのかもしれません。🔚
コメントを残す