PSの生みの親、久夛良木 健氏、メタバース、VRヘッドセットについて批判。

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「PlayStation」の発案者である久夛良木健氏は、90年代初頭にソニーを説得しゲーム市場に参入させ、初代「プレイステーション」を開発、PS3まで陣頭指揮したことから、「プレイステーションの父」「PSの生みの親」とも呼ばれています。そんなレジェンドな存在の久夛良木健氏は、最近のBNN Bloombergのインタビューで、「メタバース」について意見を述べています。

「メタバース」とは、3Dグラフィックで構築する仮想空間世界で、その中にプレイヤー自身の分身であるアバターを操作し、その世界の中で社会生活することが出来るものです。そのメタバースをいち早く実現するために、複数のハイテク企業が競争しつつあります。

しかし、久夛良木氏は、FacebookやMicrosoftなどの大手企業がメタバースのビジョンを持っている一方で、このコンセプトには賛同していないようです。久夛良木氏は、

「現実世界にいることは非常に重要ですが、メタバースは仮想世界で擬似現実を実現するものであり、それをする意味がわかりません。本当の自分ではなく、洗練されたアバターになりたいのか?それは本質的に匿名の掲示板と変わらない。」

と述べています。

更に久夛良木氏はメタバースに使用する“VRヘッドセット“を装着することにも否定的で

「ヘッドセットは現実世界から孤立させるものであり、それには賛成出来ません。ヘッドセットは単に煩わしいだけです。」

と手厳しいご意見。個人的には自分も同じ考えかもしれません。

現在、71歳になる久夛良木氏は、現実世界とデジタル世界をよりバーチャルに融合させることを目的としたロボットと、人工知能のスタートアップ企業「Ascent Robotics Inc.」のCEOを務めています。

東京を拠点としている「Ancent Robotics Inc.」は、久夛良木チームが設計したチップやセンサーを使って、人間が行っている作業をこなし、様々な製品を生産することができる知的ロボットを作ることを目指しているようで、最近ソニーとSBIホールディングスから10億円の資金を調達したばかりだそうです。

久夛良木氏は「現在のロボットは、人間のように現実世界を理解し、初めて見るものに反応できるようなソフトウェアやセンサーを備えていません。ロボットには、同じものを無数に作るだけでなく、さまざまなものを作れるようになってほしいからです。」と述べています。

久夛良木氏が“人生のミッション“と語る「The Ascent」の目標は、スターウォーズのホログラムのように、現実世界とサイバー空間をガジェットなしでシームレスに融合させることだそうです。

久夛良木氏は、「自分の夢を実現するために10年も20年も費やすつもりはない。私は71歳で、時間がありません。」と述べています。

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via BNNブルームバーグ・テクノロジー

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