【XboxWire翻訳】The CoalitionスタジオがEpicと協力し、Xbox Series X|Sで「MATRIX:Awakens」を実現した方法

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数日前に開催された「The Game Awards 2021」で、突如サプライズ発表されたEpic Games「The Matrix Awakens: An Unreal Engine 5 Experience」ですが、Gears of Warの開発で知られるマイクロソフトのXbox Game Studio傘下のThe Coalitionスタジオが開発に傘下し、技術支援していたようです。

米国XBOXニュースサイトXboxWireに記事が掲載され、本作の開発の舞台裏と解説が非常に興味深い内容だったので、ご紹介します。

The Game Awards 2021でサプライズ発表されたEPIC Gamesの「The Matrix Awakens: An Unreal Engine 5 Experience」。プレイアブルなUnreal Engine 5(UE5)のテクニカルデモを、Xbox Series XとXbox Series Sで誰でも利用できるようにしました。

ラナ・ウォシャウスキー、ジェームズ・マクティーグ、ジョン・ゲータといった映画「マトリックス」のオリジナルチームのメンバーが、Epic Gamesやパートナー企業のチームと協力して開発したこの体験は、「Unreal Engine 5」で制作されたインタラクティブなストーリーテリングやエンターテイメントの将来像を垣間見ることができます。

その中には、Gearsシリーズのスタジオである「The Coalition」も含まれており、長年にわたってUnreal Engineを使用してきた事もあり、その経験を生かし、チームはプロジェクトの開発支援に乗り出しました。

Epic Gamesがデモを開発している間、The Coalitionは彼らのビジョンの改良と最適化に参加しましたが、これは以前にXbox Series XのUE4サポートでEpicと協力したからです。

The Coalitionのスタジオ・テクニカルディレクター、ケイト・レイナー「2020年3月に新しいコンソールが発表されたとき、私たちはEpic社と協力して、Xbox Series Xに対するUnreal Engine 4の初期サポートを行いました。その後、Gears 5のネイティブアップデートをXbox Series X|Sに配信し、SSGIやマテリアル&テクスチャーのディテールの増加など、ビジュアル面での強化を行い4Kリアルタイムシネマティックスを60fpsにまで向上させ、マルチプレイヤーを120FPSのパフォーマンスモードに対応させました。これによってハードウェアに最適化し、ビジュアルとパフォーマンスを向上させる方法を学びました。

2021年にEpicが手を差し伸べたとき、The Coalitionは約1年前からUnreal Engine 5の「Early Access」に取り組んでいました。チームはUE5の使用経験について協力したり、Epicにフィードバックを提供したりしていましたが、特にXbox Series X|SやWindows PC向けのUE5を推進するのに役立ちました。

The Coalitionスタジオは、過去にUnrealエンジンとXbox の技術的なショーケースとなるようなゲームを制作してきた実績があり、また UE5 とのコラボレーションや初期段階での経験から、The Matrix Awakens の最適化とブラッシュアップを支援するのに適した立場にあり、『The Matrix Awakens: An Unreal Engine 5 Experience』をEpicと共に最適化し、磨き上げることができました。

では、The Coalitionのチームは具体的に何をしたのでしょうか?彼らが最も重視したのは、Xbox Series XとXbox Series Sの両方を完全に活用するためのメモリとパフォーマンスの最適化でした。『The Matrix Awakens: An Unreal Engine 5 Experience』は、信じられないほど大規模で高密度な世界を特徴としており、驚異的な量のコンテンツがあるため、最初のステップとしてメモリの最適化に取り組みました。

この分野では、Epic社と協力して、デモのアセットが「バーチャル・テクスチャ・ストリーミング」と「ナナイト」を可能な限り活用できるように設定、特にXbox Series Sの内部メモリシステムを調整して、すべてのアセットがメモリに収まるようにしました。

パフォーマンスの最適化では、CPUコアの使用率を向上させるために、いくつかのスレッディングの改善を行いました。また、Xbox Raytracingの最適化を行い、約0.5msのパフォーマンス向上を実現しました。最後に、Vertical Syncチューニングを有効にして、安定したFPSを実現しています。このような観点から、Xbox Series S バージョンでは、レイトレースによる反射やレイトレースによる影など、Xbox Series X と同じ UE5 の機能をすべて有効にしています。(品質は異なりますが)。どのプラットフォームでも、映像を楽しむ事が出来ます。

Unreal Engine 5は、ここ数ヶ月の間に、パフォーマンスと品質の両面で、「Early Access」バージョンから改善を続けてきました。

「『The Matrix Awakens: An Unreal Engine 5 Experience』は、UE5のすべてのシステムが一体となって、特別なもの、そして明らかに次世代のものを作り上げた素晴らしい例です。

そして何よりも、シャドウ、ルーメンのレイトレーシング、バーチャル・シャドウマップによるスケール感のある“ナナイト“機能、そしてそれらを結びつける新しいワールドパーティションシステムの可能性に、私たちは大きな期待を寄せています。このような技術的な進歩により、ゲームユーザーにとってこれほど良い時代はありません。」

The Coalitionのスタジオ・テクニカルディレクター、ケイト・レイナーは述べています。

本作はゲームアワードで披露されて直ぐにプレイしてみましたが、実写に近い品質のキャラクター、スケールの大きなオープンワールドの仮想世界、そしてリアルな物理効果と反射エフェクトなどで、デモだけで終わるには勿体ないなとも思いました。

ゲームアワード2021では、アンリアルエンジン5で開発されている、『Senua‘s Saga :Hellblade Ⅱ』のゲームプレイ映像も披露され、リアルな映像が話題になりましたが、アンリアルエンジン5で開発されたタイトルが出始める頃が、真の次世代の幕開けと言えるのかもしれません。

次回のGears of War新作も「アンリアルエンジン5」で開発されているようなので、今回の技術支援でノウハウも更に得る事が出来たでしょうし、Gears新作にもフィードバックされそうで、期待出来そうです。

🔚

via XboxWire

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