現在、新たに4K TVを購入する際、必ず迷うポイントの一つが、液晶テレビにするのか、有機ELテレビにするかです。もちろん、
幼い頃、我が家にあったTVがずっとソニーのTVだった(ベータマックスのビデオデッキJ7、J9も)事もあり(当時はソニー黄金期でした)、その後はソニーのプロフィールプロKX29HV3、そしてソニーのブラウン管TVベガ、トリニトロンのPCモニター、液晶プロジェクターから3管プロジェクター(ブラウン管)からパナソニックのプラズマTV、そしてレグザ、ブラビアなどを使ってきました。
昨年はXbox Series X、PS5の発売でHDMI 2.1機能( 4K、120Hz、VRR、ALLMなど)対応で国内メーカーが出遅れたこともあって、その点では当時いち早くHDMI 2.1関連機能に対応し国内メーカーより先行していたLGの4K液晶テレビ、55インチNANO91を購入し、Xbox Series X、PS5、RTX3090搭載の自作PCで楽しんできました。
そんな中で、1年が経過し国内メーカーにもHDMI 2.1対応機種が増えてきましたが、ソニーが未だにVRRが未対応(来年1月にアップデートで対応予定)だったり、HDMI2.1端子が2つのみであったり、ゲーム専用UIなどゲーミング用途の4K TVとしてはどれもある意味尖ったLGの機種を超える、もしくは同等の機種はないように感じました。
そして有機EL(OLED)です。液晶のようにバックライトを光らせるのとは違い、OLEDはバックライトではなくパネルの素材自体が発光し、そして完全にOFFにもなるので、液晶では出せない深い黒を出す事が出来、暗い中に灯る光などで周囲に光のゴーストが出来てしまうブルーミング現象なども起きません。そして応答速度の速さなどです。
そして、LGのOLEDモデルのゲーミング機能への本腰を入れたスピード感のある積極的な対応です。LGのOLEDモデルの場合は、4つのHDMI端子全てがHDMI2.1端子です。OLEDのG1、C1に搭載されているゲーミングオプチマイザーなど、ゲーミング機能に関しては、国内メーカーは明らかにLGより出遅れているのは間違いないと思います。
そんな状況下、デスクトップ上での55インチが大きくて小さくしたいと思い、43〜50インチクラスの大きさに変えようかなと色々調べてみました。当初、購入候補に自分がピックアップしたのは、HDMI2.1端子も搭載しPS5やXbox Series Xの次世代機能に対応したレグザ43インチZ670K、ブラビア50インチのX90Jの液晶で考えていました。
しかし、せっかく替えるならOLEDも試しに自分で使ってみないとダメかなと思い、候補に挙げたのがLGの次世代OLEDパネルevoを搭載したLG OLED 55インチG1と、LGのOLED 48インチC1、そしてソニーのOLED 55インチA90J、レグザ48インチX8900Kでした。しかし、自分の中で50インチ以下を考えていたので、LGの55インチG1、ソニーの55インチA90Jは除外、レグザの48インチX8900KとLGの48C1のどちらかにしようと考えました。
結果的にLGの48インチOLED C1にした理由は、海外でもゲーミング機能の超充実ぶりから人気で、高評価でもあった事です。海外でモニター、TVの厳密なテスト評価で有名なRTINGSでもベストOLED TVに選出されていた事も大きかったと思います。
更に、Xbox Series Xが最近対応したDolby Visionゲーミングの 4K 120Hzにもいち早く対応している事です。このLGのフットワークの軽さは素晴らしいと思います。これもXbox Series XがオフィシャルパートナーとしてLGと提携している事も大きいのかなと感じています。
LGは昨年のCES2020からOLEDを中心にゲーミング展開を前面に押し出し、 4K TVでG-Syncにもいち早く対応させてゲーミングモニターならぬ、ゲーミングTVとして自社製品をアピールし、PCユーザーさえも自社のOLED 4K TVに引き寄せようとしていたのが印象的でした。来年1月のCES2022でもゲーミングでプッシュしてくるでしょうね。更にevoパネルに次ぐ新型OLEDパネルも発表されるかもしれませんね。
機種情報では、C1の後継機C2に42型、G2などの表記がLG公式ページから見つかっています。更に噂では、サムスンが量子ドットとOLEDのハイブリッド「QDディスプレイ」を2022年に発表する(おそらく2022年1月開催のCESが有力)と言われています。おそらく、LGも新型パネルの発表をするのかもしれません。
そんな事からも、ゲーミング機能にフォーカスすると、LGの4K OLED TVが明らかに国内メーカーより優れているんですよね。。PS5を作っているソニーですら、HDMI2.1端子が2つ、しかも重要な機能であるVRR対応もようやく来年1月にアップデートで対応するようですが、遅れています。どうも国内メーカーはLGに比べると腰が重いというか、対応が遅いという気がします。ソニー、東芝もLGに匹敵というか、LGを超えるくらいゲーミング機能にフォーカスした高品質4K TVを開発してほしいですね。
そんなソニーは、ブラビアXRシリーズのA90J, A80J, X95J, X90J, X85J, X80Jを対象に「Perfect for PlayStation 5」と称したアップデートを来年2022年1月までに配信するようです。対象のブラビア機種とPS5を連携する事で、PS5が接続されているブラビアの機種を認識し、それぞれのモデルに最適なHDRの調整を自動的に行うようです。これによって白飛びしてしまいがちな明るい部分や潰れがちな暗部の階調も、豊かな色彩のまま描き出しすという機能。この機能は、PS5の初期設定時、またはPS5に新たに対象機種を接続した場合に有効になるとの事。
他にも、「コンテンツ連動画質モード」というPS5でゲームや映画などさまざまなコンテンツを楽しむ際、コンテンツ内容に応じて操作の応答速度が優先されるゲームプレイ時には「ゲームモード」、映画などの視聴時には「スタンダードモード」に、画質モードが自動で切り替わる機能もあるようです。
話が脱線しましたが、48インチのLG OLED C1が到着してまずびっくりしたのが、ディスプレイ上部の折れそうなくらいの極薄感。測ってみると、なんと3mm程度。それもあって、箱出しから倒してスタンド装着、そして設置までの工程で壊してしまうのではないか、、とかなり恐る恐るな作業でしたw 私が購入したのは48インチなので、1人でなんとか作業出来ましたが、55インチクラスになると1人では組み立て、厳しいそうですね。。 組み立ては他のTVと同様で、箱から出し床に寝かした梱包箱に画面側を下に置き、スタンドをネジで装着して起こして設置という流れ。
ビルドクオリティもヘアライン仕上げを多用し、ガタツキもなく実に高品質な仕上がり。このあたりを見ても国産メーカーと遜色ないと思います。HDMI入力は全部で4つ。そしてその全てがHDMI 2.1端子で4K 120Hz入力対応となっています。現在、国内メーカーのHDMI 2.1端子がある機種は、HDMI入力4つの内、2つとなっています。これは4つ全てHDMI2.1にする必要性はないだろうという判断もあるんでしょうかね。そして自分が購入した個体の製造年月日は、2021年8月製造となっています。
リモコンは昨年2020年モデルのNANO91のリモコンと変わりませんが、2021年モデルでは新たにディズニープラスとU-NEXTの2つのボタンが追加されていました。
設置してまずした事ですが、私はOLED自体が初めてなので、よく分からない上に焼きつきの怖さもあるので、海外のモニター、TV検証テストで有名なRTINGSやHDTVTestの情報を参考に、最初にOFFしておくべき機能や推奨画質設定をしました。これは、次のレポ記事で書きたいと思います。
そして、ソフトウェア更新を行いましたが、更新行う前のバージョンは「03.15.56」で、バージョンアップをして「03.20.80」になりました。12月04日時点では「03.20.80」が最新バージョンです。ちなみに自動更新はOFFにしています。自動更新ですと、更新が来た事が直ぐに把握出来ないので、念のためにそうしています。
2021年モデルで進化したwebOS 6.0はインストールしたアプリなどの様々な情報が豊富に表示され、統合コントロールセンター的な感じになっており、使いやすい印象です。1度の画面表示では表示しきれず、何回かスクロールさせない全て見切れないほどの情報量です。動作も幾分、軽くなった感じです。左上は天気予報ウィンドウで、住んでいる地名を入力すると、そのエリアの天気予報が表示されます。夜になると画面もしっかり夜になってましたw ホームダッシュボードも若干デザインが変わってすっきりとしたデザインになっており、みやすくなりました。
NANO91でストレスだったTVの番組表、個人的に問題ないレベルの見やすさだとは思います。しかし、番組表の起動の遅さと閲覧時の重さは、多少は改善されましたね。でもまだ重い感じは変わらず。ブラビア、レグザ、ヴィエラなどと比べると、まだまだ重いという印象です。この辺りも改善したら相当印象が違うと思うんですけどね。。2022年モデルで変わっていると良いですね。。
早速、接続しているPlayStation5とXbox Series Xでゲームをプレイしてみました。OLEDの黒を実感しようとまずプレイしたのが、暗いシーンも多い「ALAN WAKEリマスター」。OLEDの利点はよく分かっているので、想像はしていましたが、とにかく黒の出方、コントラスト感が素晴らしいですね。
ALAN WAKEは液晶では一部シーンで厳しいところもあるタイトルですが、OLEDでは見難くなることもなく、美しい黒に見惚れるほど。。そしてVRRの効いた120Hz出力時プレイのヌルヌル感は感動レベルで、正にバターのような滑らかさ、そして応答レスポンスの良いダイレクトな操作感。OLEDのレスポンスの良さもあるんでしょうね。これは一度体験してしまうと、もう液晶に戻れないなと、、
そして、素晴らしいなと思ったのは新たに追加された「ゲームオプティマイザ」モード。設定でゲームダッシュボードをONにすると、ゲーム中に設定ボタンを押せば、ゲームオプティマイザのUI画面が画面中央下に表示され、様々な数値や設定が一目で分かるようになっています。このゲームオプティマイザのダッシュボードのカラーも変更出来ます。自分はXBOXにはグリーン、PS5にヴァイオレットを使用しています。
この写真のダッシュボードから詳細設定、ゲームオプティマイザ設定に飛ぶ事も可能ですし、中央のウィンドウで予め設定されているFPS、RTSなどの特定ジャンルゲームを想定した画質設定に変える事も可能です。これらの機能は、まるでゲーミングPCモニターにある機能のようです。
ゲームオプティマイザにはGsync、FreeSync Premium設定、ゲーム内容に応じた画質設定、などなど、様々な設定機能がありますが、その中でも入力遅延の防止をブースト設定する事が出来、より低遅延でプレイする事が可能です。
このような機能を4K TVに載せてしまうLGもホント、本気で攻めてるなと感じます。国内メーカーではここまでゲームに特化した尖った機能は搭載出来ないんですかね。。海外メーカーならではの対応の早さだなとも感じました。
我が家は、リビングの中心に映画とTV観賞用にブラビアの85インチを使用し、その一角にPS5やXbox Series Xと今回のC1を置いていますが、ゲーミング関連機能の充実が国内メーカーと比べて群を抜いている印象で、ゲームメインで4K TV購入を考えているなら、LGのOLEDは筆頭候補にしても良いのではないかと思います。とは言え、国内メーカーの奮起にも期待もしたいですね。
OLED購入前に、1番懸念していた我が家のリビングに盛大に太陽光が降り注ぐ環境下での使用でも、設置する角度を変えてディスプレイ部に直射日光に当たらなければ、室内が明るくても全く問題ありませんでした。この点は良かったなと思いました。
明るい部屋なら、単純に遮光カーテンにすればいいじゃん。とも言われた事もありましたが、妻が遮光カーテンは暗くなるから嫌だ!と反対され、我が家のリビングの広い窓は薄い素材の白いカーテンなのです。。独身なら即遮光カーテンでもなんでもするでしょうけど、、家族がいると、自分のしたいようには出来ないんですよね。。w
素晴らしいOLEDですが、一つ気になるのはレターボックスサイズの映画、4:3比率での旧作映画、XBOX後方互換タイトルなどの場合は、黒帯が上下や左右に出ているので、焼きつきが気になってしまう事ですね。
この手のソースを長時間表示しない事、その後に全画面表示の映像なども意識して表示するなどして使う分には問題ないようですが、そういった配慮に神経を使わなければならない事が唯一の欠点でもありますね。。
一応、焼きつき防止機能、メンテ機能などいくつか用意されています。しかし、そういった欠点を補って余りある長所がOLEDにはあると思いました。
あとは、ピーク輝度が足りないというレビューもありましたが、個人的には問題ないレベルかなとも感じます。もちろん輝度のあるG1や国内メーカーの上位機種ですと、よりピーク輝度が伸びてHDRも美しいんでしょうけども、85インチのブラビアX9500Gの明るいHDR映像に見慣れている自分でも、個人的にはC1でも十分かなという感じはしますね。これは個人差もあると思うので断定する訳ではありませんが、自分の感覚では気にならないレベルです。
しかし、映像でもゲームでも黒の重要は当然ながら分かってはいましたが、OLEDでゲーム、映画を観てみて改めて再認識し実感しましたね。昔、液晶プロジェクター(シャープ製)から3管プロジェクター(BARCO)に替えた時、黒の違い、映像の美しさに感動した事を想い出したほど、今回のOLED体験は素晴らしかったです。
そして操作レスポンスも。OLEDでゲーミングライフも間違いなく豊かになりますね。それと同時に、Xbox Series XやPS5の性能を更に引き出す事が出来ると感じました。
あと、余り期待していなかったサウンドですが、AIサウンドプロ、オートサウンドチューニングでの音が思っていた以上の音で驚きました。LGの説明によると、スリムな筐体から前方にクリアな高音質を届けるために、ゴルフボールが飛ぶ際の空気抵抗を抑え、より遠くまで飛ばせるように設計されたゴルフボールのように、表面に凹処理が施されたディンプル形状をスピーカーユニットに採用、より明瞭な音場をTVの正面に作ることができるとしています。
その効果がどれだけあるのかは分かりませんが、音量を上げるとこのクラスのTVの標準の音としては悪くない方で、必要十分な迫力もあり、普通に使う分には十分なのではないかなと感じました。もちろん、別途サウンドバーやスピーカーであればもっと良い音にはなりますが、デスクトップ上で使う分には十分なのではないかなと感じました。
とりあえず、1年使ってみて焼きつきがどうなるのかがやや不安ではありますが、定期的にブログでもレポートして行きたいと思います。近日中にOLEDを購入してまずはすべき設定、各設定項目の目安値などレポートしたいと思います。🔚
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