ユーロゲーマーのデジタルファウンドリが、「FAR CRY 6」のPC、コンソールのバージョンを検証、分析したところによると、コンソールでは、Xbox Series Xが解像度では最も高く、鮮明なバージョンのようです。
具体的には、PS5が1728p〜1872pの範囲でレンダリングする中、Xbox Series Xは1872p〜2160pと言う一段上の解像度範囲でレンダリング出来ているようです。コンソール機の中では最も高い描画解像度を備えているとのこと。つまり、Xbox Series Xが最も鮮明なグラフィックが得られると言う事になります。
注目なのは、ボリューメトリック・クラウド・レンダリング・システムの採用により、空の描写が前作よりも格段に向上しているようです。同様の技術は、「Horizon Zero Dawn」や「Microsoft Flight Simulator」などにも搭載されていますが、「Far Cry 6」では、特に日没時のライティングとの連動において、雲が非常によく表現されているようです。ただし、描画解像度が低いため、ゲームが60fps動作ではノイズが発生してしまうという限界があるようです。
ハードウェア動作によるレイトレーシング機能は残念ながらPCのみで影と反射系に採用されているようです。レイトーレスシャドウは太陽の影のみに適用され、通常のオブジェクトによる影は、通常のシャドウマップとの事。
レイトレース・リフレクション(RT反射)は、車のボディ表面などにはRT反射が適用されますが、フロントガラスなどには適用されないようです。海、川、池などの水面の反射にもレイトレース・リフレクションではなく、通常のスクリーン・スペース・リフレクション(SSR)が採用されているとの事。
全体の印象としてレイトレーシング機能は要所でスポット的に導入しているようで、コントロール、サイバーパンク2077のようなレイトレーシングのショーケース的タイトルとはちょっと違うようです。
ビジュアル機能の品質設定はPS5とXbox Series Xでは非常によく似ているようで、DFによるとUbisoftは特定の効果の精度を下げながらも、ハイエンドPCのような体験をコンソールで提供するために、上手くバランス調整を行ったように見えるとの事。ボリュームメトリクス、テクスチャフィルタリング、水と影の品質はPCの高設定と同等で、ジオメトリ品質に関しては、PCの中設定と高設定の間に位置するようで、PS5が“僅かに“Xbox Series Xより上回っているようです。
すべてのコンソールは、ほとんどの場合、60fpsで動作する模様。しかし、カメラがパンをする際にカクついてゲームのスムーズさに影響する「カメラ・スタッター」があり、不思議なことに、PCではなくコンソール版でのみ発生しているとの事。
しかし、PCでは『Far Cry 4』以降問題になっているという「トラバーサル・スタッター」が問題になっているようで、これはコンソール版でも目障りなスクリーン・ティアリングとして発生しているようです。
Xbox Oneではテストが行われていないようですが、30fps近辺で動作しているようです。
最終的に『Far Cry 6』は全体的に見てかなり良い出来になっているようですが、デジタルファウンドリは、ビジュアルとパフォーマンスの観点からポテンシャルを発揮するためには、まだまだ磨きをかける必要があると指摘しています。
via ユーロゲーマー, デジタルファウンドリ
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