Xbox Series Xの開発者は、Xbox One対応が足枷で真価を発揮出来ないという話は本当なのか?

新しいコンソールが登場する年は、それらの根本的な部分がほとんど変わらなくても、常にエキサイティングな話題が続く時期です。

価格が一番高いのはどれだ?一番パワフルマシンはどれだ?どれが一番の独占コンテンツがある?これらは典型的な決定要因です。そして、Xbox Series XとPS5の間の今後のコンソール対決について多くのアナリストを読むと、会話は大体同じようになっています。

今回のことは、水面下にある2つの大きな競争相手(ソニーとマイクロソフト)の目的に大きな違いがあるので、少し興味深いものになっています。

ソニーにとっては、過去25年間と似たようなもので、プレイステーションのボスであるジム・ライアン氏は昨年、PS4からPS5へのアップグレードを可能な限り早く行いたいと語っていました。Xboxにとって、プラットフォームは新しいコンソールというよりも、ゲームパスのサブスクリプションサービスです。独占ゲームをPC、Xbox One、Series X、そしてそのxCloudストリーミングサービスで利用できるようにすることで、1000万人の既存ユーザーの加入者を更に増やしたいと考えています。そのため、マイクロソフトは、次世代コンソール用のゲームは、少なくとも最初の1年間は、現行のマシン(XboxOne)でも動作すると述べています。

マイクロソフトが現在猛プッシュする、Xbox Game Passは非常に好調で1000万人を突破、ライバルを大きくリードしています。
 

マイクロソフトはそうすることで、単なる新しいハードウェアで可能だった事よりも、はるかに幅広いユーザー層を引き付ける可能性があると感じています。しかし、XboxシリーズXの独占タイトルがないということは、あるジャーナリストの言葉を借りれば、「コンソール市場のキーポイントをソニーに握られてしまう」ということにもなりかねない。結果がどうであれ、これは典型的なゲーム機の移行ではないことは確かです。

しかし、このXboxの戦略は、開発スタジオが作っているゲームにとって何を意味するのでしょうか?

先日のSIE CEOジム・ライアン氏のインタビューでは、Xboxがやっていることと同じようなモデルを踏襲することを検討するかどうかを聞きました。ジム・ライアンは「プレイステーションのコミュニティに、本当にPS5でしか楽しめないような、新しい何か、違う何かを与える時が来た。」と答えています。

Horizon Forbidden West

ソニーは、PS5でしかできないゲームを作ることをスタジオに課しているのに対し、Xboxは世代を超えて動作するゲームを作ることをスタジオに求めています。

それは、結果としてXboxスタジオがXbox Oneも対応させることで足枷になっているかどうかについて、オンラインのソーシャルメディアで議論を巻き起こしていたポイントです。

「率直に言って、XboxOneによってXboxSeriesXの能力が抑えられているというのは、デバイスの競争に巻き込まれすぎている人たちによって作られるインターネットミームです。」と、マイクロソフトのゲーム部門のエグゼクティブバイスプレジデントであり、Xbox部門の責任者であるフィル・スペンサー氏は述べています。

「”Windows “だけを見ていると 開発者がWindows版のゲームを作っているのであれば、最もパワフルでグラフィック・クオリティの高いバージョンはPC版であることはほぼ間違いありません。競合他社のファーストパーティのコンソールゲームがPCに移行した場合でも、最もリッチなバージョンがPC版であることがわかります。それでもPCのエコシステムは、数年前のCPUやGPUがそこにあることを考えると、ハードウェアに関しては最も多様性に富んでいます。

PCのハード選択の多様性が、市場に出回っている最高のグラフィックレベルのPCゲームを抑えているわけでもありません。最高のグラフィッククオリティを誇るPCゲームは、ビデオゲームで見たことのないレベルに匹敵します。開発者はゲームやゲームエンジン、エコシステムを構築する方法を知らないという考えですが、PCにはそうではないことを示す証拠があります。

今年はXboxシリーズXを出荷します。私は自宅で毎日Xbox Series Xでプレイしていますが、Xbox One Xでプレイするのとはまた違った楽しさがあります。ソニーのSIE CEOジム・ライアン氏とPS5システム・アーキテクトのマーク・サーニー氏、そしてPlayStationが力を入れている分野のいくつかをピックアップして、SSDとオーディオの仕事に称賛を送るべきだと思います。

Xboxのゲームをプレイしたいと思ったら、それをプレイしに行く方法を提供するというエコシステムをどうやって作るのか?

新たに買収したスタジオの中には、Playground GamesやNinja Theoryのようにコンソール向けの作品で知られるものもあるが、Double FineやObsidian、InXileのように、PC向けのゲーム作りに精通しているスタジオもあります。

Xbox Game Studiosの責任者であるMatt Booty氏は、「我々のチームの多くはPCでの開発に慣れています。PCゲームストアのレビューコメントを見てみると、ネガティブなフィードバックの中には、非常にパワー不足の古いマシンでゲームを動かそうとしている人がいて、でも動くはずだという期待を持っていることが原因のものもあります。」

Xbox Game Studioボス マット・ブーティー氏 Image: @mattbooty twitter

「私たちのチームは、スケーラブルなアーキテクチャを構築し、それをプレイヤーの手に渡せるようにするために、かなり優れたスキルセットを持っています。私たちは、ハードウェアチームやプラットフォームチームと密接につながっているので、ハイエンドの利点を生かすことを心配することはありません。私たちのチームが、与えられたものを最大限に活用できない状況になることはないと思いますよ。それどころか、どうやってそんな事をやるのかすらわからないですよ(笑)新しいハード、新しい機能、新しいものからゲームチームを遠ざけても、自然とそこに引き寄せられることになります。

「Hellblade 2 セヌア・サーガ」アンリアルエンジン5で開発中。
  

Xbox Oneでこのゲームをプレイする場合、フレームレートは重要ですか?グラフィックは重要ですか?そういった選択肢を提供しましょう。PC向けに開発してきた経験が活かされるようなゲームが、今後も増えていくと思います。」

Double Fine スタジオのヘッドである Tim Schafer 氏は、次のように付け加えます。「コンソールの前はPCを使っていましたが、最終的にはプラットフォームにとらわれずにゲームを考えることになります。ゲームを考え、何にしたいのかを考え、ゲームはその目的地に合わせて十分にスマートに作られています。それが現世代か次世代かであれば、少し違ってきますし、両方のプラットフォームを活用することになりますが、結局のところゲームの核は同じです。

もしそうしなければ… 我々のゲームは物語とコメディをテーマにしていると言えるでしょう、それはどんなコンソールでも動作します。でもPC市場で分かったことは、もし誰かがPCシステムに大金を投資したなら、それを使っている姿を見たいと思っているということです。彼らは無限の解像度、極限のフレームレートなどを求めています。そういうことを考えないといけない。

ObsidianのボスFeargus Urquhart氏は、RPGを作るという観点から、新ハードは会社の優先順位を変えるものではないと語っています。

「RPGにとって技術はもちろん重要ですが、私たちにとってはキャラクター、ストーリー、反応、プレイヤーエージェンシーが重要なのです」と彼は言います。

「私はApple 1.5をプレイしていましたが、本当はApple 2ではありませんでした。友人の父親が作ったもので、1980年頃にWizardryをプレイしていました。そして40年後の今、ObsidianはまだRPGを作っています。RPGを作るのは技術ではありません。

現在の私たちの仕事は、人々を世界に送り込むことです。そして、技術は世界をより現実感のあるものにするための余裕を与えてくれます。未来の次世代機で一番大事なものは何?と聞かれたことがありますが、私は「RAM」と答えました。RAMが多ければNPCが増えるし、木も増えるし、ストリーミングポイントが少し遠くに出ていて(遠景描画)、そういった小さなことが全てです。

テクノロジーでもっとできるのか?もちろんです。しかし、それは常にキャラクター、ストーリー、反応、プレイヤーエージェンシーに戻らなければなりません。それはテクノロジーとは無関係でなければなりません。

これから新しいゲーム機を手に入れようとしている人たちにとって、そのゲーム機で買ったゲームに満足してもらえるかどうかは、とても重要なことだと思います。最終的にそれらに取り組む際には、異なる世代のハードのバランスをどう取るかを検討することになります。しかし、私にとって1番重要なのは、それが異なる体験ではないということです。それは、クエストの半分を手に入れることができるということではないということです。どのプラットフォームであっても同じObsidianの体験でなければならないという考えです。」

InXileのBrian Fargo氏「プロセスがどこにあるかによります。例えば『Wasteland 3』の場合、旧型機では既に動作しているので、それは大したことではなく、シリーズXの機能を活用していくだけです。しかし、さらに先の話になると、タイトルがいつ来るかにもよりますね。2022年なのかそれとも2024年なのか、そのタイミングによって答えは変わるかもしれません。私たちにとっては、それを念頭に置いているだけです。私たちは常に他のフォーマットを考えなければならなかったので、これは私たちにとって新しい計算ではありません。」

しかし、開発者がXoxシリーズXを十分に活用できると感じているかどうかに関わらず、Xboxにとってのポイントは、アクセスしやすいことの方が重要だということです。任天堂はSwitchでしかできないゲームを作るかもしれないし、ソニーはPS5でしかできないゲームを作るかもしれない。しかし、それはXboxがやりたいことではないだけです。

Xbox部門ボス フィル・スペンサー氏「ユーザーが私たちの戦略の中心です。デバイスが戦略の中心ではなく、ゲームが戦略の中心でもありません。私たちは、あなたがプレイしたいゲームを、一緒にプレイしたい友達と、どんなデバイスでもプレイできるようにしたいと考えていますテレビでゲーム機をプレイするにはXboxコンソールが最高の方法になるでしょう。XboxシリーズXはそこにある最も強力なコンソールであり、私たちのコンソールゲームの最高のバージョンになるでしょう。しかし、それは他の人がプレイできることを排除するものではありません。

「ゲームとはエンターテイメントであり、コミュニティであり、気晴らしであり、新しい物語や新しい視点を学ぶことなのです。また、ゲームとは何かを体験するために、誰かに特定のデバイスを買いに行くように薦めたり、ゲームとは何かを理解するためには必要だと思います。

ゲームは1つのデバイスよりも大きなものであり、ゲーム業界としては、より多くのプレイヤーを取り込むために、これを全面的に受け入れてきました。ゲームが地球上で果たすことのできる役割には欠かせないものだと思います」と述べています。

via GameIndustry.biz

ネット上でXboxSeriesXに特化した独占タイトルが少ない事で、XboxOneにも対応させないといけない事でそれが開発スタジオにとっての足枷になり、XboxSeriesXの性能を発揮出来ないとネット上で言われていた事に関して、XBOX部門のボスであるフィル・スペンサー氏、Xbox Game Studioのマット・ブーティーはネット上で作られた妄想話に過ぎないと明確に否定しました。マット・ブーティー氏に至っては、どうやったらそんな事が出来るのか?と一笑に付しています。

XBOX開発キットも、そしてPCの開発スタジオは我々素人が思っている以上に柔軟に対応しているようです。フィル・スペンサーさんは、PCゲームを例えにPCゲームには様々なハードウェアが散在し、低性能から高性能まで幅広く存在しているが、それでもハイエンドのPCグラフィックスは、現在でも最先端ではゲーム機では見られないレベルを実現していることからも、そう言ったインターネットミームは間違いだとしています。

そしてソニーとマイクロソフトの方針の違いも鮮明になっています。ソニーはデバイス中心で、PS4では不可能なPS5でのみ可能になる新技術を利用したタイトルを出し、新体験を生み出し一刻も早くPS4からPS5にユーザーを移行させたい考えに対し、マイクロソフトはあくまでユーザーが中心で、次世代機の登場で次世代専用タイトルで即時に旧世代機のユーザーを置き去りにするべきではなく、1年の猶予を設けそれまでは前世代機でもプレイできるようにすべきだという考えです。もちろん、旧世代機に対応するからと言って足枷になるわけではないというのは、前述のフィル・スペンサー氏やマット・ブーティー氏の発言の通りです。

ソニー、マイクロソフト、どちらの方針にも納得、賛成出来る内容であります。こればっかりは個々の好みもあるでしょう。どちらに賛同するにせよ、こう言った違いが出るのもプラットホーマーの違いから生じる面白さでもあります。

両社が凌ぎを削り競い合う事でユーザーの争奪戦を繰り広げ、良質なサービスが生まれ我々ユーザーが多大なメリットを得られるので競争は大いに歓迎すべきです。ネット上でヒートアップするコンソールウォーリアー同士の論戦もまた然りで、そう言った「熱」も大事なのかもしれませんw🔚

7 件のコメント

  • グラフィックの問題ではなく、Xbox Oneにも出るゲームならHDDによるゲームデザインの制約(バックグラウンドでロードするための不自然な小径やエレベータを置く必要があるとか)を受ける事になるのが劣化すると言われる原因なんですけどね……
    そういう意味では、PS5だからこそ可能な体験を提供する姿勢のソニーの方がユーザ中心とも言えます。
    Xboxの”ユーザ中心”は『しばらくシリーズXを買う気のないユーザが中心』が正確な所で、シリーズXを発売日に手に入れるような熱心なファンには困った事ですが、現行機の台数差を考えてると仕方のないことかもしれませんね。

    • 確かにSSD前提での開発、、それも言え得てるかもしれません。
      ま、しかし、こればっかりは実際にPS5ファーストパーティのPS5専用タイトル、
      XboxSeriesXのタイトルが出揃ってからの議論でも良いかもしれませんね。
      蓋を開けて見ないとわからないですよね。

  • XBOXは縦マルチのせいでウンタラカンタラとよくネットで見る。
    だけど次世代機オンリーだけでしか出来ない事ってなんなんだろ?
    レイトレ?ラチェクラのワープ演出?正直言ってPS5とか次世代機は現行機では不可能だと思わせるインパクトのある映像は無いし。
    XBOXは縦マルチだからどうのこうのなんてものはただのネガキャンでしかないと思う。

  • まあPCだってウルトラハイエンドでもミドルスペックの下位でも同じゲームが動くんだからそれと同じこと
    表現は少し違うかも知れないけど
    縦マルチと騒いでいるのは知識不足だし基本的にネガキャンでしょ

    • ま、記事でもマットさんが縦マルチでどうこうに関しては、笑ってましたよね。
      開発の最前線にいる方でもある人なので、そういう事なんでしょうねw

  • PS5だからこそ可能な体験を提供する姿勢のソニーの方がユーザ中心とも言えます。

    アクロバティック擁護凄いな笑
    xboxの方が明らかに多様性があるだろうに。3世代の下位互換やロックハート然り、ゲームパス然り、単体ハードで完全独占なんてしないからなぁ。
    そもそも裏読みでのエレベーターだったり小道だったりでマイナスになるゲームなんて存在しないだろ。
    しかもそれを劣化扱いとかさ。
    PS5だからこそってさぁ、言ってる事はハード中心主義だよね?

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

    ABOUTこの記事をかいた人

    映画、海外ドラマ、音楽、ビデオゲーム、ガジェット、自作ハイエンドPC、車、バイク、政治、経済、株式投資、格闘技、70年代のTVドラマ、超常現象などが大好きな湘南在住の管理人です。東京に住んでいた頃は、ハイエンドオーディオ、ハイエンドホームシアターなど趣味で実践していました。現在は、ソニー4KブラビアX9500Gの85インチで洋画、海外ドラマ、ビデオゲームをYAMAHAのA3070AVアンプ経由で5-1-4 9.1チャンネルのDolby Atmos環境で楽しんでいます。映画やゲームレビューはこのシステムかサブシステムのLG 55インチNANO91 4K 120Hzで検証しています。様々な幅広いジャンルでの経験で得た知識、見識をレビューやエッセイも含め、色々と書き綴って情報発信していきたいと思っています。尚、当サイトで書く内容は、あくまで個人的な好みや価値観での意見を書き綴っていますので、あしからず。 YOUTUBEチャンネルでは、高画質をモットーに4K解像度のゲームプレイ、PCゲームのベンチマーク動画、グラフィック比較動画に加えて他に好きなものなど、色々と公開していきたいと思いますので、お気に召したらチャンネル登録をよろしくお願いいたします。  https://www.youtube.com/user/hidebusa720