面白い作品なのに、何故かブルーレイ化はおろか中にはDVD化すらされず、VHSビデオテープのみの作品ってメジャー作品からマイナー作品まで意外とあるんですよね。
折角個人ブログを開設したので、そんな埋もれている作品を掘り返したいと思います。運良く当ブログが業界関係者の一人でも目に止まり、ブルーレイ化促進に結びついたら嬉しいなと思います。
今回書くにあたり、色々と候補を挙げたら結構あるので、第1回と番号を付けて少しづつ紹介していきたいと考えています。
1回目は、メジャー作品を取り上げたいと思います。それはターミネーター、タイタニックなど映画好きなら知らない人はいないであろう、ジェームズ・キャメロン監督作で、1989年のSF作品The Abyssです。
本作は、エド・ハリス、メアリー・エリザベス・マストラントニオ、マイケル・ビーン出演とキャストも豪華です。140分の劇場公開版と、171分の完全版が存在します。現在はDVDのみ完全版がamazon.JPで1000円程度と安く購入出来ます。
アビスは、ジェームズ・キャメロン監督が高校生の時に書いた短編小説が基になっていて、エイリアン2の完成後に自身の手でその短編小説をベースに脚本を仕上げ、自ら映画化した作品です。当時、スターウォーズやジュラシックパーク、T2のCGで知られるジョージ・ルーカスが設立した特殊効果専門スタジオILM(インダストリアル・ライト・アンド・マジック。現在はディズニー傘下)のデニス・ミューレンが手掛けた、CGによる水の表現が話題にもなりました。
この作品でCGによる液体表現の突破口になり、ターミネーター2のT1000の液体金属へと繋がる事になりますので、そういう意味でCG VFX史において本作は大きなインパクトを残した作品でもあります。
この作品は、キャメロン監督の深海への憧れと好奇心が多分に感じられ(事実、キャメロン監督は後に巨額の私財を投じ深海調査を行い、海底に眠るタイタニック号の撮影にも成功し、同映画でもその映像を使用しています)、探査船から様々なアイテムのディテールへのコダワリはキャメロン監督らしく、細部まで本当に良く出来ています。
公開から数十年経ったとはいえ、まだ観てない方にはネタバレになるので詳細なストーリーにはあえて触れませんが、本編の大部分が深海の採掘施設という限られた空間内での閉塞感と緊張感溢れるサスペンス、そして深海で目撃される美しく神秘的な未知の物体、そして最後にあっと驚く感動的な展開、色々と考えさせられるシーンもあり、観た後も非常に心地良い余韻に浸れる傑作です。主演のエド・ハリスも熱演しており、特に印象的なシーンが映画後半であります。
当時の興行成績は、エイリアン2の後の作品としては大ヒットとまではなりませんでしたが、傑作の多いジェームス・キャメロン作品の中でも、意外とファンも多い作品で上位に位置してもおかしくない名作です。公開後のDVDリリースなどで改めて再評価された作品でもあります。そんな作品が何故かDVD化のみ。。画質もブルーレイに観慣れた今となっては、鮮明とはとても言い難く、是非リマスターでブルーレイ化して頂き、クリアな高画質とリミックスされたDTS XやDolby Atmosサウンドで見てみたい作品です。
ウィキペディアによると、2016年にバラエティ誌のインタビューで、アビスのオリジナルネガからの4Kスキャンを経て修復作業中とキャメロン監督自身が語っていたそうですが、4年を経過した現在でも未だにブルーレイ化の噂、ニュースすら聞きません。。4Kブルーレイで発売されるなら大好きな作品でもあるので、感涙ものです。
とにかく、本作は個人的にブルーレイ、4Kブルーレイの発売を切望しているタイトルの1本でもあります。まだ観てないという方は、是非ともご覧になってみてください。 🔚
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