Xbox Series Xの全貌。デジタルファウンドリーがマイクロソフト本社で詳細レポート。【前編】

デジタルファウンドリーのボスでテクノロジーエディターであるリチャード・リードベター氏による記事を大まかに要約し、分かりやすくまとめてみました。非常に重要なポイントが多々解説されているので、ご興味のある方は是非。

記事は、2020年3月16日時点のものです。

これです。何ヶ月にも渡る予告編、ブログ投稿、そして時折リークがあった後、ようやくXbox Series Xに関する確固たる事実を明らかにすることができました。

3月の第1週にマイクロソフトのレドモンドの本社を訪問しました。そしてXbox Series Xの構成部品を自分の手で組み上げました。 NVMe SSDの拡張ストレージカード、次世代コンソールでハードウェア動作のレイトレーシングを初めて体験しました。マイクロソフトの最も才能のある開発者の1人が、利用可能な最も技術的に印象的なゲームの1つをどのように強化しようとしているかを見せてもらい、私たちはいくつかの素晴らしい後方互換機能を試してみました。そしてXbox Series Xの完全な公式仕様を明らかにすることができます。

共有する資料は非常に多くありますが、今のところは、さらに多くのことが約束されている重要なポイント、そしてXbox Series Xを支える技術を詳しく見ていきます。

Xbox Series Xは実際にはXbox One Xの2倍以上強力


ハードウェア動作によるレイトレーシングの違いが、ゲームの観た目を変えます。メモリーと高速ストレージへの根本的なアプローチがどのように画期的なものになるか(驚くべきクイックレジューム機能を含みます)、 入力遅延と画面のティアリングに対するマイクロソフトの戦い、 そして古いゲームの自動HDR化を含む、いくつかの素晴らしい互換性機能! それは全て、次世代のXboxが構築されている3つの主な信条、つまり電力、速度、互換性から始まります。

マイクロソフトには、これら3つの柱を中心に構築された共有する独自のメッセージがあることに疑いはありませんが、それらも私たちのストーリーの強固な基盤として機能します。

Xbox Series Xはどれほど強力なのか?

プロセッサーは、TSMCの7nmプロセスの拡張レンディションに基づいて製造されています。これは、新しいEUVベースの7nm +までは含まれていませんが、テクノロジーに対する多くの改善がロールアップされていることを理解しています。チップ自体は360mm2のシリコンスライス(予想よりも大幅に小さかった)であり、AMDのZen 2 CPUコアのカスタマイズされたバージョンと12.155テラフロップスのGPUを組み合わせています。

予想どおり、2つのクアッドコアユニットを介して8つのCPUコアと16のスレッドで動作します。1つのCPUコア(または2つのスレッド)は、基盤となるオペレーティングシステムとフロントエンドの「シェル」を実行するために予約されています。マイクロソフトは、Xbox One Xに比べてシングルコアと全体的なスループットの両方で4倍の改善を約束しており、CPU速度は本当に印象的で、ピーク周波数は3.8GHzです。これは、SMT(またはハイパースレッディング)が無効になっている場合です。

CPUクロックは完全な「ロック(固定)」を強調

開発者はより高いクロックで8つのコアを使用して実行するか、すべてのコアとスレッドをより低い3.6GHzの周波数を有効にするかを選択できます。これらの周波数は完全にロックされており、負荷または熱条件に応じて調整されません。マイクロソフトが訪問中に何度か強調した点です。

PCベースのテストでは、SMTを有効にすると、十分にスレッド化されたアプリケーションで最大30%(またはそれ以上)の追加パフォーマンスを実現できます。ただし、少なくともローンチタイトルについては、開発者がSMTを無効にしてより高い3.8GHzモードを選択することを期待しています。

「ゲーム開発者の観点から見ると、現在のゲームは多くの場合7コアと7ワーカースレッドに設定されたディストリビューションで実行されているため、実際には多くの8コアを使用することを期待しています」とマイクロソフトのテクニカルフェローおよび、XboxシステムアーキテクトのAndrew Goossenは説明します。

「つまり、14のハードウェアスレッドに移行するためには、ワークロードをさらに効率的に分割する必要があります。実際、開発者の大多数はSMTを無効にしてクロックを上げたままにしています。

CPUコアのカスタマイズは、具体的にセキュリティ、電力、パフォーマンスのためで、SoC(System on Chip以下チップ)全体に76MBのSRAMがあるため、デスクトップZen 2チップの巨大なL3キャッシュがいくらか削減されていると想定するのは妥当です。

そして、Xbox Series Xプロセッサーは、同じチップで4つのXbox One Sゲームを同時に実行することができ6倍の速度を持つ新しい内部ビデオエンコーダーを備えています。

GPUクロックも1825MHz「ロック」を強調

少なくとも今までは、GPUに焦点が当てられていました。マイクロソフトは、52の計算ユニット(52CU)に割り当てられた3328シェーダーを介して、12テラフロップスのパフォーマンスを発揮します。

クロックはロックされた1825MHzです。繰り返しになりますが、マイクロソフトは、全ての環境のマシンで1825MHzの周波数が一定であることを強調しています。 Xbox Series XにはソニーのPS5のようなブーストクロック(可変クロック)はありません。

開発目標はどんな時でも、最悪なケース時でも12テラフロップスを出す事。

XboxシステムアーキテクトAndrew Goossen

「12 TFLOPは当初からの目標でした。4K 60fpsと120fpsの目標をサポートするために、Xbox One Xよりもパフォーマンスを2倍にする必要がありました。そして、その倍増したパワーを全てのゲームに均一に適用することを望んでいました。これを達成するために、アーキテクチャの改善により通常の実効パフォーマンスが2倍(12テラフロップス)になることを認識し、アーキテクチャの改善が検討される前にパフォーマンスの2倍の目標を設定しました。そして電力消費の大胆な目標を定義し、システム全体のアーキテクチャを定義しました。

「しかし、設計の初期段階では、最も低いケースでアーキテクチャの改善による上昇を正確に予測することは困難です。私たちの目標は「平均2倍向上」ではなく、「全てのケースで2倍向上」なのです。そのために、全てのゲームで最も低い状況下でもベースラインの2倍向上は、絶対的な2倍のパフォーマンス目標を設定することでした。そのため、アーキテクチャの改善と新機能により、効果的なパフォーマンスUPをさらに高めることに集中しました。」

非常に詳細に渡るレポートなので、前編、後編に分けて書きたいと思います。

この記事で非常に重要なポイントがありました。それは、Xbox Series XのCPUもGPUもPS5のような可変クロック(ブーストクロック)ではなく、熱や電力に左右されない完全にロック(固定)されたクロックだという事です。システムアーキテクトのアンドリュー・グーセン氏がインタビューで「平均12テラフロップスではなく、どんな最悪な状況下でも12テラフロップスを達成する事が目標だった」との言葉は正直、驚きました。そこまで拘って12テラフロップスのパワーを安定して発揮させることにこだわって開発していたのかとw 改めて開発チームの士気、パワーに対するこだわりの強さは凄いなと実感しました。

マイクロソフト開発チームが何度も強調したことからも、これは重要なポイントなんだなと思います。

つまり、ソニーのPS5のGPUクロック2230MHzという高いクロックは、ブーストMAX時のもので、負荷や熱、電力などに影響され、常時この周波数で動いているわけではないという事です。つまり、ソニーは瞬間的な最大値ブースト時のクロックを可変として10.28テラフロップスと公表した訳です。

PS5の公式スペック表。GPUのVariable(可変)クロックで10.28TF。これが議論の的に

この事が、ソニーのPS5の10.28テラフロップスという主張が、ちょっと違うのではないかと海外のテックメディアやエディターから指摘される理由なので、なるほどと思える訳です。

私が先日書いた記事で紹介したテック系メディアで有名なバージのシニアエディターであるトム氏が、

「PS5のGPUクロックは可変のブースト最大時2.23GHzで10.28テラフロップスは、完全ロック(固定)のXbox Series Xの12テラフロップスと比べるのは違うのではないか。PS5の実際のパワー領域は9テラフロップスくらいに見える」

と、指摘したのを紹介しましたが、トム氏が指摘した背景もこの事からだったのです。1桁の「9テラフロップス」と2桁の「10テラフロップス」では明らかに印象が違うと思いますので、そういう事なのかな。。と感じた次第です。

とりあえず、海外メディアも皆言っている事ですが、ソニーはPS5についてもっと詳細を公開すべきだと思いますね。。  🔚

2 件のコメント

  • 分かっていた事ですが、ソニーは昔から後々問題になる商法しかやっていません。期待する方がバカなんです。私はとっくに捨ててましたけどね、このメーカー。個人的には「詐欺メーカー」です。

    なんとか5も、購入検討者を散々騙して売りつけることでしょう。
    それこそ「PSファンボーイ」しか買いませんよ。
    ソニー製品で満足する、それこそ「信者御用達」品なんですから。

    それに引き換え、マイクロソフトは正直に全部の仕様をもう出してきています。
    E3がデジタル版に変更した影響もあると思いますが、ここまで思い切って出してくるのは「自信作」だからでしょう。
    映像やゲーム画面を見ても素晴らしいものばかりですし、期待が膨らむばかりです。
    あとは台風の目になるであろう「ゲームパス」ですよね。
    日本MSには、どんどんシリーズXを推進してもらいたいです。
    ユーザーに「MS仕事しろ!」と言わせない覚悟で売ってもらいたいです。

  • マイクロソフトのあまりにも詳細すぎるくらいの公開っぷりは凄いですよねw
    記事でも書きましたが、それだけ自信があるという事なんでしょうね。
    クロックが固定というのを強調する辺り、相手の内容もよくわかっているようですしw
    でも私はPS5買いますw 徹底比較もしたいですし、独占タイトルも何が出るか
    分かりませんけどね。グラフィック比較などはしたいですねw

    ゲームパスは日本で早く開始すべきですよね。
    これがあるとかなり違うと思うんですよね。
    ソニーからしたらXBOXのゲームパスやられたら1番嫌なんじゃないかとw

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

    ABOUTこの記事をかいた人

    映画、海外ドラマ、音楽、ビデオゲーム、ガジェット、自作ハイエンドPC、車、バイク、政治、経済、株式投資、格闘技、70年代のTVドラマ、超常現象などが大好きな湘南在住の管理人です。東京に住んでいた頃は、ハイエンドオーディオ、ハイエンドホームシアターなど趣味で実践していました。現在は、ソニー4KブラビアX9500Gの85インチで洋画、海外ドラマ、ビデオゲームをYAMAHAのA3070AVアンプ経由で5-1-4 9.1チャンネルのDolby Atmos環境で楽しんでいます。映画やゲームレビューはこのシステムかサブシステムのLG 55インチNANO91 4K 120Hzで検証しています。様々な幅広いジャンルでの経験で得た知識、見識をレビューやエッセイも含め、色々と書き綴って情報発信していきたいと思っています。尚、当サイトで書く内容は、あくまで個人的な好みや価値観での意見を書き綴っていますので、あしからず。 YOUTUBEチャンネルでは、高画質をモットーに4K解像度のゲームプレイ、PCゲームのベンチマーク動画、グラフィック比較動画に加えて他に好きなものなど、色々と公開していきたいと思いますので、お気に召したらチャンネル登録をよろしくお願いいたします。  https://www.youtube.com/user/hidebusa720