米で有名な報道番組ショー「60ミニッツ」でUFO問題を取り上げています。主に2004、2014年に海軍のパイロットが未確認飛行物体と遭遇し、実際に戦闘機のカメラで撮影され、リークされたUFO遭遇事件「ニミッツ事件」の関係者インタビューが興味深いです。
60ミニッツのホスト、ビル・ホワイテカー氏は「番組は今まで多くの奇妙な話を扱ってきたが、今回のような話は初めてだ」としています。
それは、米国政府がUFOとして知られる未確認空中現象(UAP)の存在をシブシブながら認めた話です。
何十年にもわたって否定し続けて来た国防総省は、現在”何かが飛んでいる”ことを認めており、米上院はそれが何であるかを知りたがっています。米上院情報委員会は、国家情報長官と国防長官に対し、来月6月までに謎の目撃情報に関する報告書を提出するよう命じました。
UFO(未確認飛行物体)は実在するという事か?という質問に対し、元国防総省でAATIP(先端航空宇宙脅威特定計画)チームを率いてきたルイス・エリゾンド氏は、
「政府はすでに記録上、(UFOは)実在すると明言しています。私が言ったわけではありません。アメリカ政府がそう言っているのです。」
現在、UFO問題で渦中の中心的人物の一人でもある元国防総省(ペンタゴン)のルイス・エリゾンド氏は、20年間、アフガニスタン、中東、グアンタナモなど、世界各地で軍事情報活動を担当していました。
彼は2008年までUFOのことを考えたことはなく、UFOを意識したことも信じてもいなかったようですが、ペンタゴンのAdvanced Aerospace Threat Identification Program (AATIP: 先端航空宇宙脅威特定計画)というプログラムに参加するように命令されました。
ルイス・エリゾンド「”AATIP”の使命はとてもシンプルなものでした。それは、異常な空中浮遊物体、俗に言うUFOに関わる情報を収集し、分析することでした。私たちはUFO(未確認飛行物体)ではなく、”UAP”(未確認空中現象)と呼んでいます。」
「UFOは実在している。。それがもう奇抜には聞こえない段階だという事です。つまり、私が言いたいのは、それが”現実”だということです。問題は、それが一体何なのか?何者なのか?その意図は何なのか?その能力は何なのか?という事です。」
”AATIP”は、当時の上院院内総務ハリー・リード議員がUFO調査のために2,200万ドル(約23億円超)の極秘プログラムとして、国防総省内に創設されました。2010年に”AATIP”就任したに就任したエリゾンドは、米軍関係者が記録した未確認空中現象 (UAP) の国家安全保障への影響に焦点を当てました。
ルイス・エリゾンド:「想像してみてください。6~700Gで瞬時に、13,000マイル(時速21000Km!)に加速して飛行、急旋回し、レーダーを回避し、空気や水中でも同様に高速で移動出来、そしておそらく宇宙空間をも飛ぶことができるテクノロジーを。しかも、明らかに推進力を感じさせるものはなく、翼もなく、制御面もないのに、地球の重力の自然な影響に逆らうことができるのです。私たちが目にしているのは、まさにそれなのです。」
AATIPでは、科学者、電気光学技術者、航空電子工学者、諜報活動の専門家などが、”パートタイム”で働いていたとエリゾンドは語っています。 彼らはデータや記録を詳細に調べ分析しました。
「人々が目撃していることについて、単純な説明ができる場合もあります。しかし、中にはそうでないものもあります。私たちは、単に「ああ、これはUAPだ」という結論に飛びつくのではありません。私たちはデューデリジェンス(綿密調査)を行っています。中国が開発した新しいタイプの巡航ミサイル技術なのか?偵察のための高高度気球なのか?最終的には、もしもの話をすべて排除しても、これが私たちの空域にあり、実際に存在するという事実が残ったとき、それが説得力を持ち、問題となるのです。」
元海軍パイロットのライアン・グレイブス中尉は、「そこにあるものは何であれ、安全保障上のリスクだ。」と言います。彼が所属するF/A-18F飛行隊は、2014年にバージニアビーチ南東の制限空域でホバリングする「UAP」を目撃するようになり、戦闘機のカメラで撮影しましたが、ペンタゴンはこれらが特定できない物体の画像であることを確認しています。グレイブス中尉によると、大西洋岸で訓練を受けているパイロットは、常にそのようなものを見ているそうです。
Image: ヒストリーチャンネル「解禁!米政府UFO調査機密ファイルS1」
ライアン・グレイブス大尉:「物体(UAP)を目撃するのはほぼ毎日でした。少なくとも2、3年は毎日です。物体からはジェットの光も、排気ガスも見えません。説明するのが難しい。私には正体がわかりませんが、可能性としてはアメリカの秘密技術による航空機、敵国の最先端スパイ航空機、あるいは”別世界の何か”です。」
「率直に言って心配です。もしこれが他国の戦術機だったら大問題でしょう。しかし私たちは、実際に問題を直視しようとしません。私たちは、物体が実際そこにあり、我が物顔で飛び毎日私たちを監視しているという事実を無視しているのです。」
と衝撃の証言をしています。
政府は、1969年にプロジェクト「ブルーブック」の調査を終了して以来、少なくとも公の場ではUFOを無視してきました。しかし、2004年に南カリフォルニア沖で起きた「ニミッツ事件」では、レーダーやカメラ、そして4人の海軍パイロットによって撮影されたことで、その状況は変わり始めました。
60ミニッツでは、そのうちの2人のパイロットにインタビューしています。海軍の「トップガン」を卒業し、USSニミッツのF/A-18F飛行隊長を務めていたデイブ・フレーバー氏と、その傍らで飛行していたアレックス・ディートリッヒ中尉です。アレックス・ディートリッヒ中尉はこの事件について今まで公に語ったことはありませんが、今回初めて公にインタビューに答えています。
彼女は、数年前のヒストリーチャンネルのUFOドキュメンタリー番組「解禁!米政府UFO機密調査ファイル」シーズン1のEPISODE1で顔を隠してインタビューに答えていましたが、どうやら60ミニッツで素顔のままで登場しています。番組の後、ルイス・エリゾンドやクリス・メロンの働きかけで、ようやく海軍がUFO、UAP目撃報告の専門部署を設けた事で、オープンになった事も影響したのかもしれません。
Image: CBS News 60Minutes
2004年11月、USSニミッツ空母打撃群は、サンディエゴの南西100マイルの地点で訓練を行っていました。1週間前から、近くの艦船USSプリンストンに搭載された最新のレーダーが、「複数の異常な空中物体」と呼ばれるものを検知し、その物体は1秒もかからずに8万フィート(24,000メートル!)を猛スピードで下降していたのです。
11月14日、フレイバーとディートリッヒは、それぞれ後部座席に兵器システム担当者を乗せて、調査のために迂回しました。すると、穏やかで青い海の中に、旅客機ほどの大きさで白く波立っていました。
デイブ・フレイバー:私は「おい、下の物を見たか?」と言いました。そして、小さな白いチックタック(米で有名なミント菓子)のような物体が見えました。
デイートリッヒが上空を旋回している間に、フレイバーは奇妙な動きをしている物体をもっと近くで見ようとしました。
デイブ・フレイバー:旋回しながら降りていったのですが、物体ははまだ南北を向いていたのですが、私の存在に気がつき、急に向きを変え、私が下降していくと、それに合わせて上昇し、私の動きを真似してくるのです。物体はF/A-18Fと同じくらいの大きさで、マーキングもなく、翼もなく、排気ガスもないのです。明らかに私の存在に反応したのです。
どこまで近づけるか試してみたくなり、旋回しながら降下し、 ようやく私の近くまで来た途端に、猛スピードで加速し忽然と姿を消してしまったのです。
アレックス・ディートリッヒ:私はヘリコプターかドローンのどちらだと思っていたのですが、それが猛スピードで忽然と消えたのです。戦闘機に乗っていた4人のパイロット全員が、文字通り約5分間、この出来事を見ていたのです。
その数秒後、巡洋艦プリンストンのレーダーはターゲットを再捕捉しました。60マイル(約100km)離れており、しかもそこが合流地点だったのです。つまり、物体は僅か数秒で100Kmもの距離を移動し、何故か私たちの合流地点を分かっていたかのように瞬時に移動した事になります。
そして、もう一人のクルーが戦闘機のターゲットカメラで物体を一時的にロックすることに成功しましたが、再び猛スピードで飛び去ってしまいました。物体はレーダーをジャミング(妨害)する能力もあるようです。
デイブ・フレイバー:一体、誰があの物体作り、その技術を保有しているのか、誰がその頭脳を持っているのかはわかりません。しかし、あれほど瞬時に猛スピードで加速する物体は見た事がない。私たちの飛行機よりも遥かに優れたものが、実際に存在し飛び回っていたのです。
そして奇妙なのは、事件後30分も経たずに空軍の制服を着た2人の軍人がヘリコプターでやってきて、レーダーやビデオ映像を全て持ち去ってしまったと、当時の乗組員の2人がヒストリーチャンネルのUFOドキュメンタリー番組「解禁!米政府UFO機密調査ファイル」で証言しています。その時の証言から、艦長が同席していた事も判明しており、もしかすると艦長は事件の真相を知っているのかもしれません。
その後、5年間公式には何の発表も行われませんでしたが、ルイス・エリゾンドが事件を知り、調査を行ないました。
ルイス・エリゾンド: 我々はパイロットの訓練に何百万ドルも費やしている。そして、彼らは説明できない異常な何かを実際にこの眼で見ているのです。さらに、その情報は、戦闘機が撮影した映像のように電気光学データに裏付けられています。レーダーのデータもあります。私にとっては非常に説得力があります。
クリントン大統領とジョージ・W・ブッシュ大統領の政権下で、国防総省情報担当国防副次官を務め、政府の極秘プログラムにアクセス出来る、事実上の情報機関の大物でもあるクリストファー・メロン氏は、
「同僚のルイス・エリゾンドがまとめた報告書を、実際に当時の国防長官に届けるのを助けようとしました。しかし、私のような者が、国家安全保障上の問題を議題にするために、このようなことをしなければならないのは、奇妙で不幸なことです。」
クリス・メロン氏は、国防総省を辞めて民間人となったルイス・エリゾンドと協力して、メディアやヒストリーチャンネル、国会議員など、誰にでも話をするようになりました。
クリス・メロン:「 私たちは、一般市民に話をして、一般市民に興味を持ってもらい、議会に興味を持ってもらい、国防省に話をして検討してもらわなければならないことを理解しています。」
そして今、それが実現したのです。昨年8月、国防総省は”AATIP”を復活させ、現在はUAPタスクフォースと呼ばれています。軍人は奇妙な遭遇を報告するようになり、上院は答えを求めています。」
マルコ・ルビオ上院議員は、「想定外の空域に侵入するものはすべて脅威です。」と述べ、UAPに関する機密情報の提供を受けた後、詳細な分析を求めていました。今年の12月には、まだ情報委員会の長であるにもかかわらず、国家情報長官と国防総省に対して、来月までに未分類の報告書を議会に提出するよう求めています。🔚
当ブログ参考記事:米上院議員マルコ・ルビオ氏「米軍事基地上空を飛び交う未確認飛行物体を懸念している。何者なのか正体を把握する必要があり、政府による真相究明をすべきだ。」
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