【DFレビュー】MLB The Show 21:PlayStation初のマルチプラットフォームタイトル、PS5、Xbox Series X|S、PS4 Pro、Xbox One X、その結果は?

PlayStationのタイトルがPlayStationだけでなく、Xbox OneからXbox Series Xまで、すべてのXboxハードでリリースされています。正直、私も予想外のリリースでした。

PlayStation Studios初のマルチプラットフォーム作品、『MLB The Show 21』DFでは3台のXboxマシン(Xbox One X、Xbox Series S、Xbox Series X)と2台のPlayStation(PS5、PS4Pro)でテストしたようで、その結果はとても興味深いものだったようです。

なぜ、XBOXまでリリースされるようになったのか?DFは、あくまで推測とした上で、おそらくライセンサーであるMajor League Baseball(MLB)機構が、マルチプラットフォームでのリリースすることを選択(望んだ)と思われるとの事です。

また、「MLB The Show 21」を初日からGame Passで配信するための契約を仲介したのも同じ会社である可能性が高いようで、DFはゲーム機同士の争いではなく、ソニーとマイクロソフトが選択したビジネスモデルの対照的な例としています。

「MLB The Show 21」はマイクロソフトのどのゲーム機でもダウンロードすることができ、ゲームパス対応タイトルでゲームパスメンバーは追加料金なしでプレイ出来ます。

驚くべきことに、PS4版とPS5版の両方にアクセスできるバージョンを購入すると、15ポンドの価格上乗せが発生するようで、PS4 ProとPlayStation 5の違いは、比較的マイナーなアップグレードしか行われていないクロスジェネレーションのゲームであることを考えると、お得感という点では明らかにXbox Game Passの方が優れているとしています。

MLB The Show 21は、多くの点で現代のスポーツゲームの典型と言えるようで、最近の滑らかなフィルムのようなルックではなく、カチッとしたシャープでクラシックな表現を目指しているようで、非常に細かいディテールのキャラクターモデルに効果的で印象的なポストプロセスを施しているとの事。

それがよく分かるのが、ゲームの中でのカットシーンで、このゲームでは「プレゼンテーション」と呼んでいます。実際のゲームプレイは十分に素晴らしいようです。PlayStation 5とXbox Series Xでは、2160P(3840×2160 真の4K解像度)のネイティブ解像度でレンダリングされており、いくつかの小さな違い(フィルターのわずかな違い。Xbox Series Xでは、あるシーンで奇妙な水のレンダリング・バグ?が発生している模様。)を除けば、基本的に同じとの事。

Xbox Series Sでは、解像度が1080p(1920x1080P)に下がり、一部のテクスチャーの解像度が低くなっている可能性があるようです。しかし、最近の多くのスポーツタイトルと同様に、ゲームの全体的なルック&プレイフィールという意味では、同等であることが重要ではあります。

PlayStation 4 ProとXbox One Xのデフォルトでは、解像度が低く(出荷時は1440p)、パフォーマンス(フレームレート)はそれほど良くありませんが、次世代機(PS5、Xbox Series X|S)にはない、ゲーム内で選択可能な解像度があるようです。プレイヤーは、1080p、1440p、2160pを任意に選択出来ます。このようなグラフィック・オプションは、現行機(PS5、Xbox Series X|S)にもあった方が良いと思うのですが、不思議なことに存在しないようです。

全てのバージョンでフレームレートは固定にされておらず、垂直同期によって60fpsに制限されているようです。実際のゲーム中の動作は、PlayStation 5は60fpsでほぼ固定され、Xbox Series Xでも同様のようですが、若干不安定なようです。

本作が力を入れているのは、ゲームのカットシーン(あるいはプレゼンテーション)のようです。DFのビデオを見ていると、フレームレートはすべてのハードで低下、Xbox Series XではPS5より9~11fpsの低下が見られます。

Xbox Series Sの1080pでの動作はXbox Series Xとほぼ同じで、若干スムーズになることもありますが、約2~3fps低下することが多いようです。このように、PlayStationのみのシングルフォーマットからマルチプラットフォームに移行したばかりのスタジオでは新たに対応した機種の順位がはっきりしていて、予測しやすいとの事。

そして、前世代機の強化コンソールであるPS4 ProとXbox One Xでは現行機と逆転しているようです。しかし、Xbox One XのPlayStation 4 Proに対するスペック面を考えると、思ったほどの差ではないようです。

ビジュアル面では、ほぼ同じで「デフォルト」のバランス設定は、1440p(2560x1440P)の解像度で一致との事。

カットシーン(プレゼンテーション)では、Xbox One Xの方がPS4 Proよりも約5~7fps速くなっています。現行機との違いは、ゲームプレイで一貫して60fpsよりも低く推移しています。40fps後半のPS4Proより、50fps半ばのXbox One Xが上回っているようです。

しかし、前世代機は前述の様にオプションで解像度を1080pにも落とすことができるので、そうなるとXbox Series Sに非常に近い見た目になり、ピッチングやバッティングのシーンではもう少し安定するかもしれないようです。前世代機(PS4Pro、Xbox One X)で、より安定した60fpsでプレイしたい場合は、グラフィック・オプションで1080Pに落とす方法が最もベストな方法と言えると思います。

PS5とXbox Series Xではパフォーマンス面でやや差があるとは言え、Xbox One XがPS4 Proよりもスムーズなフレームレートを実現しているという事実に、DFは「開発スタジオがXbox版の移植版に十分に対応をしたことを裏付けるものと言えるのではないか。」としています。

DFは、「このエンジンはプレイステーションのハードウエアで開発されたもので、Xboxシリーズマシンに関してはまだ世代が浅く、特にマイクロソフトでは開発ツールが未成熟であることを忘れてはいけない。」としています。

プレイステーション5版では、Xboxにはないデュアルセンス・コントローラー機能を惜しみなくサポートし、ゲームのロード時間は、Xbox Series Xの12秒に対して、PS5では8秒と大きく上回っています。

またゲーム開始時の初期起動時間もPS5では非常に高速なのに対し、Xbox SeriesマシンではPS4 Proと比較して僅かしか高速化されていません。更に、PS5では3Dオーディオの搭載が検討されているそうですが、どの機種でもゲームのサウンドは良好との事です。

とにかく、プレイステーションスタジオのゲームが、マイクロソフトのXBOXマシンでプレイ出来るというのは想像もしていなかった事であり奇妙な気もしますが、こうなったのもライセンサーでもあるMLBの意向かもしれないようなので、この様な珍しい例は、今回のMLBだけなのかもしれません。🔚

via Eurogamer, DigitalFoundry

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