【XBOX版DLSS？がある模様】元XBOXエンジニアがXbox Series S、Project Maraなど驚きの裏側と詳細をリーク。その詳細を全文日本語訳。

掲示板のredditに元XBOXのエンジニアリングチームの契約社員として在籍していたという人物が投稿し、XboxSeriesS、ニンジャセオリーが開発中のサイコロジカルホラーゲーム「プロジェクト・マーラ」などの驚くべき詳細をリークしています。関係者でなければ分からないような、かなり具体的な内容に言及されており、真偽は不明ではありますが、ネタとしては非常に興味深い内容の数々なので全文日本語訳で掲載します。　

私は、2016年末から2019年初頭までマイクロソフトのエンジニアリングチームの契約社員として働いていました。

私はXbox Series Sに取り組んでいたチームの下に任命されました。私の仕事は、基本的に進行中のハードウェアのためのソフトウェアテストのデータベースを維持することでした。

Xbox Series Sの作業は2017年5月に開始されました。数回のミーティングの後、ハードウェアの構成が決定されたが、私たち契約者が知ることができなかったのは、2018年2月にXboxの盟友であり、当時買収交渉中だったNinja Theory（ニンジャセオリー）のチームが、ハードウェアの様々なテストを行い、その最適化能力をチェックするために到着するまででした。

彼らが最初にテストしていたゲームは 「ヘルブレイド１」の初期ビルドでした。2ではありません。この初期のバージョンはHDRのようなものを採用していました。そしてダイレクトMLのHDRテストがありました。しかし、2018年半ばにテストのために彼らの新しいゲームを持ち込んだ時には驚きがありました。「プロジェクト・マーラ」です。

これは、システムのシェーディングと性能をテストするためのものでした。この在職中、私はニンジャセオリーで多くの素晴らしい友人を作りましたが、彼らは今でも私と仕事を共有し続けています（ニンジャ・セオリーは当時15人のチームでした……私は彼らのことを話しているのではなく、契約者のことを話しています）

当時、ゲームの名前はプロジェクト “モーリーン “に設定されていましたが、後に変更されました。このゲームは現在、プレイ可能なデモがあり、実際には2017年の開始以来、開発中です。

私は在職中にニンジャセオリーの友人と、このゲームについて話し合う機会を得ました。ゲームのコンセプトは、「脳腫瘍を患った少女マーラが、パラレルワールドの自分を見たり感じたりするというもの」で、ゲームプレイのほとんどは彼女の妄想の中で行われます。最初はAsoboスタジオ（マイクロソフト・フライトシミュレーターの開発スタジオ）にプロジェクトを任せることになっていたが、後にニンジャセオリーに任せることになりました。

性能についてですが、「Xbox Series S」は機械学習による解像度のスケーリングに大きく依存しています。「プロジェクト・マーラ」はXbox Series Sのレイトレーシングで1080p30fpsで動作することを目標にしていますが、ちょっとした裏技があります。

ネイティブレンダリング解像度は864pですが、AIによる一時的なインジェクションにより、解像度を1170-1200pの間に上げ、画像は1080pに強制的にダウンサンプリングされ、より鮮明な画像になります。

これは、機械学習の解像度スケーリングを使用して行われ、解像度スケーリングのために8ビット整数を最大16 Topsまで使用しています。これにより、画像はネイティブ1080p画像よりもはるかに良く見えます。

そして最後に「プロジェクト・マーラ」についてですが、現在提案されているゲーム名は「Cerebrum Rift」で、2023年1月にフォトリアリズムなグラフィックを目指し、リリースを予定しているそうです。

私はまた、ゲームパスの将来についていくつかのことを知っています。Xboxのスタジオは、いくつかの高予算のAAA大作ゲームをゲームパスに入れるというアイデアに対し、内部で口論しています。

「Cerebrum Rift」を含むいくつかのXGS（Xbox Game Studio）のゲームがゲームパスの初日に出てこなくても驚かないでください。しかし、これは内部の議論であり、ゲームパスの賛成で解決されるかもしれません。

私のことですが、私はこれを投稿するためにマイクロソフトに恨みを持っているわけではありません(笑)。私は、あまり議論されていない事についてコミュニティに知らせるためにそれを投稿しています。

11月6日に次世代Xboxが発売されたら、私のTier 1のNDA（秘密保持契約）は完全に解除されるでしょう。その時、私はより多くを共有したいが、私が知っているすべてのものは、その時までにすでに公開されるでしょう。これはより小さなコミュニティであり、私は不要な影響力なしでいくつかの知識を共有することができますので、私はここでそれをすべて投稿しています。

via reddit

かなり興味深い話の数々です。あくまで話半分で聞いておいてよいとは思いますが、かなり詳しい記述もあります。redditは、関係者からのガチなリーク投稿も頻繁にあるので、強ち全否定出来ないという事もあります。

まず気になったのは、「プロジェクト・マーラ」についての詳細です。現在、ヘルブレード２を開発中のニンジャセオリーが開発を手掛けているサイコロジカル・ホラーゲームです。

リークでは、開発は当初Asoboスタジオが手掛ける予定がニンジャセオリーに変更になったという経緯は興味深いですね。私はてっきりマイクロソフトではなく、ニンジャセオリー独自の計画だったと思っていたので、意外でした。

あくまで推測ですが、Asoboは「マイクロソフト・フライトシミュレーター」開発にまわり、ヘルブレードでの実績からニンジャセオリーになったのかもしれません。

そして今回のリークで一番気になったのが、Xbox Series Sが機械学習のAIによる解像度のスケーリングを採用している事です。これは、PCで現在レイトレーシングの負荷を軽減するために、nVIDIA RTXグラフィックスカードに備わっているAIを超高速で処理出来るTensorコアを使い、AIによって高精細に処理し疑似的に解像度を引き上げてフレームレートを向上させる技術でもあるDLSS2.0(ディープ・ラーニング・スーパーサンプリング)と同じ手法のようです。

このDLSS2.0では、４K解像度の場合、内部レンダリング解像度は1080Pになります。それをTensorコアのAIで４K解像度レベルの高精細映像に引き上げています。これが驚くほど効果があります。

既にDLSS対応のタイトルはいくつか出ており、最近ではDeath Stranding、CONTROL、Deliver us the Moonなどもそうで、今後タイトルは増えていくと思われます。

一応、Deliver us The MoonをDLSS2.0動作、レイトレーシングのON、OFF比較動画も作ってみたので、参考までにご覧ください。↓

Xbox Series SがDLSSのような機械学習コアを搭載しているので、おそらくXboxSeriesXでも間違いなく搭載されているでしょう。DLSS「のような」補助機能があるからこそSeries Sの噂の４TFでも十分な高精細映像で、より低価格で実現出来るのかもしれません。

こうなると、Xbox Series Sはへたをすると、Xbox Series Xより切り札的な重要な存在になるかもしれません。

次世代XBOXのXbox Series X、Xbox Series Sで機械学習による解像度スケーリング、そしてレイトレーシング、NVMe SSDとハイエンドPCで実現している事がコンソールで実現出来る時代がもうすぐそこまで来ているという事でしょうか。

こうなってくると、もうネイティブ解像度というものは徐々に意味がなくなってくるかもしれませんね。🔚

参考：人工知能、機械学習、ディープラーニングの違いとは