数々の多くの怪奇現象が頻発する事で知られている三軒茶屋の雑居ビルにあるヨコザワ・プロダクション。
ヨコザワ・プロダクションは、東京の三軒茶屋にある心霊スポットとして知られています。謎のうめき声、どこからとなく漂い始める線香の香り、照明器具やホワイトボードが大きく揺れたり、壁掛けの時計が勢いよく飛んだり、究極は壁や天井から物質化した手が現れるなど、驚くべき怪現象が頻繁に報告されています。
ヨコザワ・プロダクション代表の横澤丈二氏は、幼少期から強い霊感を持っていたそうで、ヨコザワ・プロダクションでの怪現象の多くは、横澤氏の影響によるものではないかとも言われています。
また、この場所は古井戸の上に建てられたそうで、その影響で霊的なエネルギーが強いとも言われています。
多くの著名人や識者がヨコザワ・プロダクションで心霊現象を体験しており、その様子はテレビ番組(お蔵入りも)やYOUTUBERにも取り上げられています。
しかし、あまりに多くの現象が頻発し、過去に例を見ない大胆さで現象が頻発する事から、一部ではやらせではないかという疑いの声もあるのは事実。ですが、実際に数多くの識者、著名人が目の前で目撃証言があるため、信憑性が高いとされています。
昨年は、ヨコザワ・プロダクションを一躍有名にした仕掛け人、と言ってもよい元TOKANA編集長の角由紀子さんらが、マジシャンや建築関係の業者を呼んで隠れるような場所がないかを含めて検証した映画「三茶のポルターガイスト」が公開され、驚きの現象の映像が多く明らかにされ、私も衝撃を受けました。
ヨコザワ・プロダクションが何故にここまで話題になり、凄いのか?その理由の一つが、その現象の頻発率です。
お笑い芸人などのYOUTUBERが訪れて撮影すると、すべての現象が起きるわけではないものの、ほぼ100%の確率で何らかの怪奇現象が起きる事です。しかも1回だけなく、複数起きる事が多いようです。
そして多くの頻度で物質化した「手」が何回もカメラに撮影されているのです。ここまで再現度が高い心霊スポットは世界広しと言えど、ヨコザワ・プロダクション以外にないと言えるかもしれません。つまり、世界で稀に見る心霊スポットなのです。
そして、前述の角由紀子さんが新たにヨコザワ・プロダクションの心霊現象に深くメスを入れて検証したのが「三茶のポルターガイスト」の続編となる「新・三茶のポルターガイスト」です。前作と違い、今作では東京工業大学理学院物理学系の助教授で専門分野は量子物性物理学である山崎詩郎氏、明治大学情報コミュニケーション学部の兼任講師で超心理学者でヒーリングや予知、テレパシーなどの現象を研究している小久保秀之氏らが実際の撮影現場に同席し、検証機材を設置して、しかも実際に現象が起きていたことです。
「新・三茶のポルターガイスト」はアマゾン・プライムビデオ、UNEXTで購入、または有料レンタルで見ることができるので、早速借りて見てみることにしました。
詳細を書くとネタバレになってしまうので、細かい内容には言及しませんが、前作以上に興味深く、楽しめた作品でした。特に否定ありきで乗り込んできたようにさえ感じた明治大学意識情報学研究所 研究員で超心理学者である小久保秀之氏の強硬に否定する主張もしっかりと本編で使われていた事も興味深いですね。
この手の心霊ドキュメンタリー系は肯定視点で構成された作品が多い中、肯定派だけの視点だけではなく否定派の視点からの見方も知る事が出来る点で、非常に見応えのある検証ドキュメンタリー構成となっており、かなり評価出来る内容なのではないかと思います。
そして、先日小久保教授と株式会社カチモードの児玉和俊氏が連名で発表した論文を読んでみると、根底にあるのは、「心霊現象の心霊は半透明、もしくは非物質であり、物質化し周いに物理的影響を与える現象の場合、それは人間による演出の現象だ。」という考えのようです。これは山﨑詩郎氏も同様です。
小久保氏、児玉氏連名での論文では冒頭で以下の要旨、結論を述べています。
“東京都世田谷区の三軒茶屋の雑居ビル4階に劇団ヨコザワプロダクションの稽古場があり、心霊現象に類似した現象(ヨコプロ現象)が多発することで知られている。ヨコプロ現象をまとめた映画「三茶のポルターガイスト」(2023)の制作陣は、続編映画の制作にあたり、科学的調査の協力を筆者らに求めた。筆者らは現場収録に2回同席し、ヨコプロ現象を観察・測定した。データを赤外線サーモグラフィ解析・音響スペクトログラム解析などで検討し、さらに現場検証で室内の構造を確認した結果、ヨコプロ現象に超常性は認められず、すべてヨコプロによって演出された疑似心霊現象と結論された。”
論文は、こちらからPDFファイルがダウンロードできます。ヨコザワ・プロダクションで起きる現象すべてを完全否定する内容の論文ではありますが、非常に細かく検証されており、これはこれで興味深い内容となっているので、肯定派の方も否定派の方も読んでおくことをオススメします。
論文では、ヨコザワ・プロダクションではシンボル的な現象になっている「手」がカーテンに触れてカーテンが動いて出てきたり、ラックの中の底から「手」が出現する際に、横に置いてあったクッション?の端に「手」が触れて捲れ上がっている事など、明らかに「手」が物質化(要は固体化)しており、周囲のオブジェクトが影響を受けている事から、出現した「手」は、「生身の人間の手=誰かの演出」という結論のようです。あとは、明らかにライト、光の反射の影響を受けている事からも、これは「人間の手」としています。
要は、心霊現象に物質化した物は、現在の物理学の観点から見てあり得ないという事のようです。
肯定派の自分からすると、心霊現象にも物質化するなんて事があるんだ!という見方でしたが、科学的、量子性物理学的視点から見れば、そんな事はあり得ないという事なんですね。
もしそのような物質化した心霊となると、新たな物質の発見という事になり、その証拠が見つかれば、それは即ノーベル賞ものだと山崎詩郎氏は劇中で述べています。
他にも、ヨコザワ・プロダクション所属のアイドル・グループ「オカルト・セブン」が横澤氏が制作、自ら歌う曲を使用して、パフォーマンスをする場面で、背後に出現したメンバーではない謎の人物(男?)が幕の裏に入り消え去る時に、下の幕が捲れ上がるところが映像に映っている事から、これも物質化した人間=生身の人間、つまりヨコザワ・プロダクションが人間を使った演出という判断を下しています。
本編では被っていた仮面を入れる網の中に、腐敗臭のする水草?と思われる物が入っていた事も判明しています。しかし、正直な印象としてはこれはやり過ぎなような気もします。
水草の中にはトンボの幼虫であるヤゴも何匹かいたようですが、、この部分は肯定派の私でも胡散臭く感じましたが、もしこれがガチな心霊現象の一環で、背後に現れた謎の人物が、どこか水辺から持ち出して置いていった物であれば、これはとんでもない現象と言えますが、、個人的にはこの部分に関しては半信半疑というか、、現実的に無理があるなw という見解です。
他にも、天井裏や床下、壁などに艤装壁の細工の痕跡が認められたと指摘しており、当日の演出する現象によって細工する箇所が変更されていたことまで指摘しています。
「新・三茶のポルターガイスト」で個人的に一番衝撃的だったのが、映画の最後で紹介されたヨコザワ・プロダクションで深夜夜通しで設置した定点カメラ2台に映った非常に不気味な人物の姿。
天井から逆さ吊り状態で降りてきて、手や首をくねらせて踊っているかのようで、一台のカメラでは逆光で影のようにしか映っていませんが、向かいの2台目のカメラでは、顔のディテールがやや見えるほどで唖然としました。
頭部はやや変形というか歪な形をしているようで、頭や手が不自然な方向に曲がっていて、動きからしてとても人間とは思えない異様さ、不気味さを感じました。
そして、驚くべきは顔。焼けただれた?もしくは腐乱しているようにも見え、眼球も露出?しているようで、さらに舌を出しているようにも見えます。この映像が個人的には一番戦慄を覚えました。今までに見たこともない不気味さを感じたからです。
しかし、小久保教授はこの映像もヨコザワ・プロダクションによる合成映像と一蹴。
“動画ではなく写真として眺めると、古典的な二重露光と推定される。手動で作成するなら、1 コマずつフォトショップで透過度10%~20%くらいで重ねれば作れるだろう。あるいは 2 本の動画を 10 分以上かけてフェイドイン・フェイドアウトすれば作れそうだ。そんなに高度な技術は使っていないと思われる。”
とかなり辛辣な結論を下しています。
他にも人間が隠れる事が難しそうな場所でも、小柄で細身の人間であれば可能でそのような人物が、すべての現象を行なっており、これはヨコザワ・プロダクションによる演出だと明言しているにも驚きました。
確かに手が出現する際に、周囲のオブジェクトに物理的な影響を及ぼして出現しているので、人間の手ではないかと疑ってしまうのも事実ですが、手が出現した後に手が出現した場所を調べても穴の空いた痕跡はなく、実際に出現した位置を叩いても硬い表面であったことがわかっているので、この辺りも不思議ではあります。
理論的に説明は出来ても、それがすべてやらせ、演出と決めつけて、全否定してしまうのはどうかと思いますが、、ある意味、地球の物理学上、科学的に未知、未開の物はすべて否定。という事ですかね。この辺りは学術会の方特有の考え方なんだなと思いました。
論文では他にも、ラックの中に出現した不気味でいびつな形をした頭?らしき物が出現した現象も、ヨコザワ・プロダクションが演出した「風船」のような物と断定しています。個人的にはあの頭のような物は風船には見えませんでしたが、、w
数々の心霊物件を科学的など多くの側面から調査し鑑定結果を出すことで、心霊物件に着せられた汚名を改善し不動産オーナーの手助けを業務とする、株式会社カチモードの児玉和俊氏も小久保教授と同様にヨコザワ・プロダクションにおける数々の現象は心霊と思われる超常現象とは判断し難く、演出と結論せざるを得ないとしています。
もし、映画の3作目があるならば、撮影時は黒い幕や置物など隠れられると疑われそうな場所を極力排除、撤去した上で、定点カメラで現象が再現されるのか検証してみるのもアリかもしれませんね。
そうなると、ヨコザワ・プロダクションの劇団員の練習など支障をきたしてしまうかもしれませんが、、部屋をある意味裸の状態にした上で、出現するとなると、もうこれはガチな現象という証明にもなるでしょうから、それくらいの思い切った検証は必要かもしれません。
ここまで来れば、もう大手資本をバックにした米国のディスカバリーチャンネルの心霊関連番組などが、より高価で本格的な検証が出来る機材を持ち込んで、徹底した検証をするのがよいのかもしれません。
他にもナショナル・ジオグラフィック・チャンネルも心霊番組がありますし、日本国内だけの限られた需要の限定公開の映画だけの規模では限界なのかなとも思いました。
あとは、オーナーの横澤社長がそこまで踏み込んででも検証に協力するかですね。
私個人としては、ヨコザワ・プロダクションの現象は信じている肯定派で、逆にこの現象の背後にもしかしたら画期的な大発見があるかもしれませんし、そちらの点での好奇心が大きいので、是非とも大手の資本であるディスカバリーやナショジオの調査を受け入れてほしいところです。
今後の動向が気になって仕方ありません。角さんもこの「熱」が冷めないスパンで定期的にその後のヨコザワ・プロダクションの関連の情報を発信して欲しいところです。
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