XBOXブランドの将来はどうなるのか?定まらない方向性に、海外からも批判の声。

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Games.com2024でマイクロソフトのXBOXは、膨大な発売予定のゲームリストを発表しました。Xboxのフィル・スペンサーCEOはXBOXプラットフォームに対する否定的なムードにもかかわらず、Xboxは今まで以上に多くのプレイヤーを抱えていると強気に語りました。

多くの大作ゲームが発売予定になっている事は、XBOXユーザーとしては喜ばしい事ではありますが、ここ数年でのマイクロソフトの包括的ゲーム事業戦略に良くも悪くも再び議論が出ているようです。

Xboxファンの中には、現在のXBOXブランドの方向性に怒っているというよりも、困惑と不安を感じている声も一部あるようです。

マイクロソフトは、ここ数年でXboxコンソール以外のプラットフォームにますます重点を置くようになっているのは明白で、開発リソースの労力をPCサービスの修正に集中しているようにも見え、Xboxコンソールの在庫をXbox Cloud Gamingを推進するためのクラウドサーバーに再利用しています。

マイクロソフトが2013年にXbox Oneでのブランディングに失敗(KINECT同梱など)して躓いて以来、Xboxは後手に回っているように感じられ、ゲーム業界の様々なトレンドの予測に合わせて定期的に戦略を切り替えているように見えます。マイクロソフトのXbox戦略に対する透明性の欠如は、ユーザーの混乱と困惑を招き、XBOXブランドの信頼感の低下にもつながっているようです。

Xboxユーザーは、『Sea of Thieves』のような主力の独占大作のいくつかをライバルであるソニーのPlayStation 5に投入することを軸とした、最近のマイクロソフトの方向性について様々な議論、推測も出ています。

一般的にXboxの独占ゲームが減れば、わざわざXboxコンソールを買う理由が減る、と考えるでしょう。 XboxシリーズXとPS5の性能差は多少の差はあるものの、実際ゲームでは見た目はほぼ変わりません。XboxシリーズX|Sの販売台数が減少すれば、開発者がXboxをサポートしたいと思う可能性すら減少するでしょう。

例えば、Steamで数百万本を売り上げ、最速で1000万本到達も報道され、大絶賛されている『Black Myth Wukong』のようなゲームは、XboxよりもPS5で先行発売したことでも話題になりました。開発者はXbox Seriesの最適化で遅れただけと述べていますが、ソニーがコンソール時限独占のために開発会社に多額の金額を支払ったとも噂されています。最近ではこのタイトルの大ヒットの恩恵で中国でPS5の売り上げが急増しているという報道もありました。

昨年の『バルダーズゲート3』もXboxよりPS5を優先しています。 XBOXファンは、ゲーム機の売り上げが減少するにつれ、XBOXブランドの将来は大丈夫なのか?と懸念の声もあります。

様々な日本製のタイトルが続々とXboxに登場することが発表されている事も素晴らしいことですが、かなり遅れての発売です。マイクロソフト自身も四半期決算説明会で、Xboxハードウェアの売上が前年同期比で40%以上減少したことを認めています。しかし、これはコンソールサイクルのピークアウトによってという事もあります。事実、任天堂もソニーもXbox程の減少幅ではないものの、前年同期比で落ち込んでいます。

Xboxをめぐる新たな悲喜こもごもは、マイクロソフト傘下のMachineGamesが開発した『Indiana Jones and the Great Circle(インディ・ジョーンズ:大いなる円環)でもあります。

XboxとWindowsの独占タイトルとして発表されましたが、時限独占ではないか?という噂が流れ始め、 結果的にインディ・ジョーンズがプレイステーション5でも発売されることが発表されました。

約束と期待をひっくり返すの繰り返しで、Xboxのアナウンスは完全には信用できないという考えを助長し続けているようです。XboxのCEOであるフィル・スペンサーさんがXbox onチャンネルでのインタビューで、マルチプラットフォーム戦略について、そして最終的には、PS5で今後さらに多くのゲームがヒットすることを期待すべき理由について語っています。

“まずは、Machine Gamesが『インディ・ジョーンズ』で素晴らしい仕事をしていることをお伝えします。 ゲームの品質、それが最も重要なことです。そして長時間のゲームプレイをお披露目出来たのも良かったですね。PlayStationの発表については、昨年の春に4本のゲームを発表し、そのうち2本をSwitchで、4本をPlayStationで発表しました。 私たちは“学ぶ”と言いました。 6月のXboxショーケースでは、「私たちの学習から、私たちは“より多くのことをするつもり”です。」と言ったかもしれません。見ていると、我々のフランチャイズはより強くなっています。”

海外報道を見ると、事実「Sea of Thieves」はプレイステーションで発売されて以降に、100万本をとっぱしたらしく、プレイステーションで発売されたことで、確かにフランチャイズを強くしています。

実感するのは、以前のように1プラットフォームがゲームを独占してユーザーを囲うという方法が過去の物となりつつあるという業界の変化ですね。開発費の高騰で1プラットフォームだけでは頭打ちのコンソールだけでは到底成長が見込めないという状況なようで、ソニーが独占ゲームを1年遅れでもPCに移植する事で大成功を収めています。これは多くの大きなゲームスタジオを抱えるマイクロソフトも同様です。

しかし、マイクロソフトが最近のXboxコンソール・プラットフォームへの目に見える機能への投資がないことが、「マイクロソフトがXboxコンソールば衰退の中でなんとか運営しているのではないか」という多くの不安を駆り立てているのも事実かもしれません。

マイクロソフトがXbox後方互換プログラムによって作り上げた、Xbox 360のどのゲームがXbox OneやXboxシリーズX|Sエミュレーターに当たるかをプレイヤーたちが予想、希望してコミュニティが盛り上がっていました。この頃のXBOXコミュニティは大いに盛り上がっていました。

しかし、今や『Forza Horizon』や『Starfield』『Halo』のようなXBOX独占大作ゲームがいつプレイステーションに来るのかをコミュニティが予想して盛り上がっている事で、Xboxプラットフォームの価値をさらに本格的に低下させているという海外報道もあります。

マイクロソフトは、今後のXBOXに何を期待すべきか完全なロードマップを隠さずに提供した方がいいのかもしれません。現在の曖昧な戦略は、余計な誤解を招くだけだという意見もあります。

当初XboxとWindows Onlyと言っておきながら、その後で「One More Thing=もうひとつ」とかなり大げさな宣伝でファンの裏をかくのは欺瞞的だという意見も。 Xboxのすべてが順調でユーザーも増えているという言葉をどうやったら信用出来るのか?という意見まであります。

WindowsCentralの編集長のJez氏は、

「結局のところ、四半期ごとにネガティブなニュースを垂れ流すというやり方は、悪い製品マーケティングのお手本のようだ。マイクロソフトによるXboxの “悪い “ニュースの垂れ流しは、Xboxの最高の独占物であるXBOXコミュニティを台無しにしている。

実際のゲームラインナップをめぐる議論に影を落とし、弱体化させ、Xbox傘下のデベロッパーに不利益をもたらし、10年間純粋に信じてXboxを支えてきたファンに失礼なことをしている。

Xboxは多くの素晴らしいことを行い、多くの勝利を収めてきたが、機能面であれ、それ以外の面であれ、最近のXBOXコンソールの顧客に対する独占的な投資を表すような「勝利」はほとんどない。

Xboxがようやくゲームのラインアップを整えつつある矢先、Xboxコンソールがマイクロソフトの優先順位リストの一番下にあるという印象は看過し難い。

私は、マイクロソフトが他のプラットフォームよりもXboxを所有する理由をコンソールの顧客から奪うつもりなら、代わりの方法を模索する必要があると訴えてきた。ますます、それが実現するとは思えない。

でもね、そんなことはどうでもよくて、私はXboxのクラウドに向かって叫んでいるただの年寄りなのかもしれない。」

マイクロソフト寄り、XBOX寄りなはずの、WindowsCentralの編集長でさえ、この厳しい意見というか愚痴をこぼすほどです。この事からもいかに、現在のマイクロソフトのXBOXコンソールに対する姿勢のトーンが落ちている事を如実に表しているのかもしれません。

そして、ソニーのPS5Proの噂がかなり囁かれている中、先日プレイステーション5が大幅な値上げを行い、PS5の4K Blu-rayドライブ付モデルがなんと8万円になる事が発表されました。その後、値上げ前に買わないと!と駆け込み需要(転売屋の買い占めもあるでしょうね)でPS5各所で売り切れとなっているようです。

一部ではPS5Proの価格を安く印象付けるための値上げ、もしくは在庫処分ではないかと言われていますが、、

今回の値上げで、Xbox Series Xより1万円数千円高くなったPS5。高性能版のPS5Proは9〜10万円ではないかと言われていますが、しかしPS5Proの価格は意外と低くて84,800円〜89800円くらいかもしれませんね。

それでも、Xbox Seriesからすれば、価格面ではかなり有利になったはずです。安いというのは強みです。

しかも、ゲームパスというサービスの強みを活かせば、日本のユーザーに価格面で有利になったXbox Seriesを売る大きなチャンスだと思うのですが、現時点でマイクロソフトはあまりその大きなアピールもしていないように感じます。

Xboxは既にブルーレイドライブを省いたより安価な初のホワイトカラーの1TBデジタル版コンソールとホワイトカラーのSeries S 1TBモデルを年末に発売する事を発表しています。残念ながら2TB版は日本では発売しないようです。

この事から、Xbox Series Xの高機能版コンソールの発売は年内にはないようです。

PS5Proはご存知の通り大量のリーク情報が出ており、既に東京ゲームショーで発表される事が確実視されています。

マイクロソフトは今後のXBOXコンソールの姿勢をしっかりアピールしないと、プレイステーションとの差は更に拡がる可能性もあります。

XBOXユーザーがXBOXコンソールから離れられない唯一の理由としてゲームパスの存在があります。アクティビジョン・ブリザードの買収でCOD新作が発売日にゲームパス入りのインパクトは絶大で、ゲームパスの存在感はアクティビジョン・ブリザードの買収で更に大きくなったと言えます。

実際、プレイステーションユーザーがゲームパスの存在からXbox Seriesコンソールを買ったという話も聞きます。

東京ゲームショーにマイクロソフトがどのような動きを見せるのかも気になるところです。

とにかくマイクロソフトはJez編集長の言うように、XBOXコンソールに対する明確で明るい未来を掲示する必要性はありそうです。🔚

via VGC , WindowsCentral

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