元国防総省の高官で、情報機関の重鎮でもあり、一連のUFO(UAP)情報公開への機運を高め、現在の米国政府のUAP情報公開姿勢へ転換させる道筋をつけた仕掛け人でもある、クリストファー・メロン氏が、自身のブログで『前代未聞のUAP法制化』というタイトルで衝撃的な内容の記事を綴っています。
非常に興味深い内容なので、ご紹介したいと思います。
まず、クリス・メロン氏は
“ほとんどのアメリカ人は知らないが、バイデン大統領は、地球上にエイリアンが存在することを確認することができる広範囲に及ぶ法律に署名したばかりである。国防総省(DoD)と情報機関(IC)に資金を提供するために必要な法案に組み込まれた関連条項は、上下両院で超党派の強い支持を得ている。これは間違いなく、主要な報道機関がこれまで取り上げなかった最大の話題である。”
と述べ、以下でその詳しい内容とメロン氏自身の見解を紹介、解説しています。
1. 国防総省と情報機関の指導者に直接UAP(UFO)目撃情報を報告する「全領域異常解決局」(AARO)の権限と資源を大幅に強化。
2. 「AARO」は、異常な物体の活動範囲が場所(陸、海、空、宇宙など)に関係なく、及んでいることを明確にするため。
3. それに伴い、調査範囲が大幅に拡張され、1945年から現在までのUAP(UFO)に関するすべての情報文書の調査を義務づける事になった。
4. DoD(国防総省)、DHS(国土安全保障省)、IC(インテリジェンス・コミュニティ=各情報機関)に対し、UAP(UFO全般)に関連するあらゆる非開示契約を特定し、それらを新設されたAARO部署に提供することを要求する。
5. 新しいAARO部署は、時々報告される神秘的で心を奪うような脅威的なUAPの能力を評価するためのUAP科学計画、およびこれらの物体がどこから来るのか、その能力と意図を特定するために、アメリカの膨大な技術情報機構を活用した収集計画を策定するように指示する。
アメリカの比類なき情報能力を駆使したこの本格的で積極的なUAP調査は、私が2017年12月にニューヨークタイムズと国会議事堂の監視委員会に、国防総省の有名なUAPビデオ(3種類のビデオ)とルイス・エリゾンド氏を送り込んだ時に達成したかったことです。
エリゾンド氏は当時、UAPによる無数の国防省制限空域の侵害に直面した際、国防総省のあまりの無策ぶりに抗議して、国防長官スタッフの職を辞したばかりだったことを思い出してください。
法案は、UAPに関連する米国政府の公式な秘密保持契約に署名した者が、秘密を破る事で報復や訴追される事を恐れることなく、機密のレベルに関係なく、AAROや議会にその情報を名乗り出るための安全なプロセスを提供するものです。
この規定は、米国政府が地球外の技術や、おそらく地球外生命体を回収したという長年の疑惑の真偽を見極めることを目的としています。
1947年にニューメキシコ州ロズウェル近郊で起きたUAPの墜落事故が最も有名ですが、その他にも多くの例があります。有名な作家で、科学者、ベンチャーキャピタリストであるジャック・ヴァレ博士(映画「未知との遭遇」で登場するフランス人科学者のモデルとなった)は、新著『トリニティ:最高の秘密』の中で、地球外宇宙船の回収作業に関する新たな事例を紹介しています。
1945年にまで遡る歴史的な情報文書の見直しと、政府の秘密保持協定の見直しは、今後18ヶ月の間に完了する必要があります。
このプロセスだけで、米国政府が地球外生命体が地球の近くに存在する証拠を隠してきたという主張を立証することが出来ます。
もし、議会がこのような法案を可決することが信じられないと思われるなら、それは議会における両党の議員が、これらの条項を可決するために一緒になった。という事実に関する報告が少ないからにほかならないのです。
この「内部告発(Whistleblower:ホイッスルブロワー)」法案が成立する以前から、信頼できる個人が、米国政府が地球外生命体の技術を回収したと主張する情報を議会に提供していました。
このプロセスは、2019年に私がエリック・デイビス博士(先進軍事技術が専門で偉大な宇宙物理学者)を米国会議事堂に招き、上院情報委員会と軍事委員会のスタッフと面会したことから始まりました。
有名な「ウィルソン-デイビス・メモ」を作成した本人であるデイビス博士は、米国政府の公式プログラムが、他の種、または高度なAIマシンによって作られた回収技術を積極的に利用しようとしているというセンセーショナルな報道に信憑性を与える具体的な情報を提供しました。
デイビス博士が米上院情報委員会と米軍事委員会に提供した情報の多くは、今もなお高度に機密化されています。しかし、このデイビス氏のセンセーショナルな主張が、宇宙とその中での人間の位置づけに対する我々の認識を一変させる可能性を持っていることは、良いニュースであり、それは今、正に真剣に適切に調査されているのです。
私は、デイビス博士とルイス・エリゾンド氏以外にも、議会やAARO部署に呼びかけ、記録を正すのに役立ちそうな人は誰でも公に出てくるように勧めています。
私は、議会やAAROに提供された情報が、地球外生命体の訪問を証明するものだと主張しているわけではありません。しかし、デイビス博士やエリゾンド氏などの証人は、高度に機密化された政府の極秘プログラムに携わった元政府職員であり、信頼に足る人物です。
彼らの報告や、他の人たちの報告を聞いて、私はAARO部署が重大な手がかりを持っていることを保証することができます。
なぜなら、突然の衝撃的な事実(地球外生命体の存在)の暴露は、徐々に処理され吸収される情報よりも、はるかに破壊的で不穏なものとなる危険性があるからです。もし、これらの主張が真実であると証明されれば、国民を盲目にすることは、否定的な結果をもたらす危険性を大幅に増加させることになります。
確かに議会はAARO事務所の調査結果を秘匿することを求めることができるが、もし確認された場合、この情報を長く秘匿することができるかどうかは疑問である。
政府が秘密を守ることができないからそう言っているのではない。実際、その逆もまたしかりです。国防総省や米エネルギー省のブラック・プログラム(極秘計画)は、ほとんど危険にさらされることがないのです。
これに対し、情報報告(イランの核開発に関する報告など)は、政策立案者が世論に影響を与えたいがために漏れることが多いが、その場合でも、報告の背後にある技術的、人的情報源が明らかにされることはほとんどない。
実際、私が国防総省で情報担当国防次官補を務めていたとき、国防総省の特別アクセスプログラム(極秘計画)が危険にさらされたのは、湾岸戦争でその極秘の能力が戦闘で使われたというだけの一例しか覚えていません。
しかし、UAP(UFO)の場合、名乗り出た本人たち(当事者で証言者)は情報公開を望んでいますし、AAROが集めている情報の受け手である多くの国会議員も同様です。
この点に関して、私は最近、この法案の有力なスポンサーであるギリブランド上院議員に、もし内部告発のプロセスでこうしたセンセーショナルな主張(地球外生命体の存在、来訪)が確認された場合、宇宙人技術の存在を明らかにすることに賛成するかどうか尋ねる機会がありました。彼女はすかさず、「もちろんですよ!」。と答えました。
ほとんどの議員とそのスタッフ、そして証拠を提示して名乗り出た証言者のほとんどが、アメリカ国民には知る権利があるということに同意しているようです。だから、遠くない将来、真実がどうであろうと、この事件、謎が解決すると信じています。
たとえ、UAP(UFO)の内部告発規定と議会で義務づけられているUAPの文書審査が、地球近くにETが存在することの確認につながらないとしても、現在進行中のUAP活動に関する政府および科学的調査の結果は、同じ結論に至るかもしれないのです。
アンチUAPの汚名、嘲笑が返上され、政府がUAP報告手続きのプロセスを確立した今、新たに数百件ものUAP事件に関するデータが流れ込んできています。
公式発表数では400件以上で、現在も急増している。
もしメディアが、署名されたばかりの前例のない超党派のUAP法に関する報道に関して不作為の罪を犯しているなら、国防総省と情報部が検出したUAP活動に関する誤解を招く報道に関しても、罪の意識があるのでしょう。
今のところ、事実が明らかになれば、ウォールストリート・ジャーナル紙のホルマン・ジェンキンス・ジュニアとセス・ショスタックによる最近の報道と、ニューヨーク・タイムズ紙のジュリアン・バーンズによる報道とは直接矛盾することになるだろうと、あえて予想しておく。
この報告書が出たとしても、急増する米国領空侵犯を伴うUAP事件の説明にはならないどころか、UAPの謎を深めることになるでしょう。
地球外知的生命体の探索(SETI)は、数十年にわたる研究にもかかわらず、何ら重要な成果をあげていないが、それでも価値ある取り組みとして当然評価されていることを考えよう。
SETIの最も顕著な事件は、70年代に起こった。奇妙に強力で謎めいた信号が検出されたのだ。この信号は、「ワオ!シグナル」として有名になりました。
この現象はまだ解明されていないが、現在では地球が起源である可能性があると考えられています。対照的に、アメリカ政府は最新の最先端センサーを使ったUAP(UFO)の調査を公式に始めたばかりですが、従来の説明を覆すような公式の軍事的事例がすでに何百もあります。
何百もの「ワオ!」的な現象は、そのほとんどが複数のセンサーからのデータを含んでいるのです。さらに、いくつかのケースでは、地球外生命体仮説が最良または唯一の有効な説明であると思われます。それは、海軍のパイロットやレーダーオペレーターの何人かが疑う余地がなかったニミッツUAP遭遇事件などです。
したがって、私はUAPの調査プロセスにチャンスを与えることを提案します。AAROオフィスが適切な人員と資金を提供され始めたばかりなのに、なぜ国防総省や情報機関が確固たる答えを持っていると期待するのか、、率直に言って私は困惑しているのです。SETIがデータを集め始めた瞬間に、宇宙人存在の決定的な証拠を見つけると期待するでしょうか?
一方、最近可決されたこの法案によって、アメリカ人は、アメリカ政府がエイリアンの技術を回収したという伝説的な疑惑の真相をすぐに知ることができる、と期待することができるのです。
UAP問題への好奇心に駆られた人々にとって、この新しいUAP法ほど良いクリスマスプレゼントはないでしょう。
メリークリスマス。汚名や嘲笑、無知よりも国家の安全と科学を優先してくれた国会議員とそのスタッフに、特別な感謝とお礼を申し上げます。
内容的にはかなり衝撃的な内容で、メディアが報じていない部分が沢山ありました。政府の極秘プログラムにも参加していた、「デイビスメモ」で有名なエリック・デイビス博士がメロン氏と一緒に米議事堂に行き、軍事委員会の議員らと衝撃的な内容の証言をした事です。
驚くべきは、これを書いたのはUFO研究家でもジャーナリストでもなく、米国防総省で極秘プログラムの監視委員会も務め、情報担当国防次官補事でもあった米情報機関の重鎮であるクリス・メロン氏なのです。
メロン氏は、2017年に突如公開された米海軍パイロットが撮影したと最終的に海軍もペンタゴンも認めた3種類のUAPビデオをニューヨークタイムズを選んでリークした当事者の1人なのです。簡単に言えば、クリス・メロン氏は米情報機関内でのUAP公開推進派の1人なのです。
メロン氏の言葉からも、来年2023年〜2024年にかけて何か大きな動きがありそうで、期待出来そうです。
最後に、メロン氏が本文の中で触れていたジャック・ヴァレ博士の新著「Trinity:最高機密」の翻訳本、日本でも出版して欲しいですね。。
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