マイクロソフトのアクティビジョン・ブリザード買収提案取引について、米規制委員会(FTC)が競争を阻害する恐れがあるとして、買収阻止に向けて提訴するという報道がありました。
このニュースを受けて、早速アクティビジョン・ブリザードのCCOであるLulu Cheng Meservey氏が、自身のツイッターで以下のように述べています。
“FTCの仕事は消費者を守ることであり、競争相手を守ることではありません。
今回の投票(FTC委員会の4人中3人が提訴を支持)は前例から逸脱していますが、法律は変わっていません。この取引が反競争的であるという主張は、事実を無視しています。この取引は、特に海外との競争を考えると、ゲーマーと業界に利益をもたらすものです。
法廷で我々の主張を証明し、マイクロソフトとの取引を成立させることを楽しみにしています。”
と、今朝声明を出したマイクロソフトの社長ブラッド・スミスと同様に、FTCの提訴を受けて法廷で争う姿勢を見せています。
「競争相手(ソニー)を守ることではない。」と随分と皮肉めいた発言ですが、ソニーはマイクロソフトから「CALL OF DUTY」を今後10年間はプレイステーションに供給しますと確約を得ているにも関わらず、コンテンツを失う恐れがあると主張し、買収に反対の姿勢を見せています。
今朝のFTCの懸念にもある通り、マイクロソフトのサブスクプリプションサービスである「ゲームパス」に「CALL OF DUTY」の新作が初日からリスト入り(過去作も含めて)してしまう恐れがあるので、ソニーのサブスクリプション・サービスにとって著しく不利になることも懸念しているのは明らかでしょうね。
マイクロソフトもアクティビジョン・ブリザードの両者が買収に前向きで、足並みが揃っている事は両社にとってプラスと言えるかもしれません。
いずれにしろ、マイクロソフトもアクティビジョン・ブリザードも、なんとしてでも買収は成功させたいと考えているようですので、それに対峙する規制当局と競合相手という構図でしょうか。
FTCの動きを見て、欧州規制当局がどう出るのかが気になるところです。
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欲をかいた(ベセスダの件)が裏目に出たのでしょう
ベセスダ作品を独占する権利はMSにあるのですが、
行使すべきではなかった。
そういう態度が見透かされてしまった。
確かにそうかもしれませんが、「スターフィールド」はマイクロソフトが買収する直前に
ソニーが独占交渉(時限)をしていた事がGameinformerにすっぱ抜かれた事実が
あるので、おあいことも言えるんですけれどねw
FTCのカーン委員長も言及していますが、買収したスタジオの新作タイトルがゲームパスに
初日からリスト入りし、競合相手のユーザーはフルプライスで購入するしかないという
部分が問題視されたみたいですね。
「COD」がそうなるとソニーのサブスクには確かに影響は大きそうですし。
実際、ソニーのサブスクの契約者数も減少しているみたいですしね。
ですので、FTCの指摘した懸念は間違ってはいないですよね。