先日5月24日に、『ベター・コール・ソウル』のシーズン6(ファイナルシーズン)の前半の最終話である第7話が衝撃のラストでした。ピーターグールド氏の予告通り、クリフハンガー(どうしても次の回が見たくなるような終わり方)でした。
シーズン6の後半は7月11日(日本は7月12日夕方からNETFLIXで配信?)からスタートし、残り6話で全13話構成(IMDB)となっているようです。
インサイダーが、前半を振り返って、いくつかの見逃していたかもしれない重要なポイントを紹介しています。多くの内容があるのですが、一部ピックアップして3回に分けてご紹介したいと思います。
注意として、これから触れる内容は、「ベターコールソウル」シーズン6のネタバレとなる内容に触れており、まだ見られていない方は、みないことをオススメします。念のためここで警告し、行間を空けておきます。
シーズン6の初回第1話放送の冒頭に登場する家は、本来シーズン5でキムとジミーが見た空き家と同じ家だと思っていたら、そうではなかったようです。
「ベター・コール・ソウル・インサイダー」のポッドキャストで、クリエイティブ・チームは、当初の計画が同じ家を使うことだったと明かしています。
共同製作者で脚本家でもあるピーター・グールド氏は、
“最初のアイデアは、ジミーとキムが見た家、つまり前シーズン(シーズン5)で彼とキムが見に行った空き家を、ジミーが買っていたら素晴らしいな。と思ったんです。”
グールド氏は、この家を調査した結果、家の中で撮影するには制約が多すぎることに気づいたそうで、
“あの家と同じものを使うというのは、とても素晴らしいアイデアでしたけどね。”
と述べています。
【キムは、”ブレイキング・バッド “で見られるソウル・グッドマンとしてのジミーの選択にいくつか影響を与えている。】
『ベターコールソウル』のシーズンを通して、ジミーはソウル・グッドマンとしての振る舞いを身につけ、過去にキムに言われたことを基に様々な選択をしていることが分かってくるようです。
シーズン6の第1話で、ジミーがキムにレンタカーを借りたと言うと、キムは「ソウル・グッドマンは地味な茶色のフォード・トーラスには乗らない。」と言います。キムは、ソウル・グッドマンなら派手なアメ車に乗る。と助言、結果的にソウルは派手な白いキャデラックを手に入れました。
- キムはジミーに、ソウル・グッドマンは人目を引く目立つオフィス、「正義の大聖堂」を持つべきだと言い、その場所を探し始めるよう提案した人物でもあります。
- シーズン6の第5話で、キムは遊び心でソウルのマネをしてジミーに”私はソウル・グッドマンです。POW!あなたのために戦います!” “I’m Saul Goodman. Pow. I fight for you !”
と言って見せます。結果的に、ジミーは「ブレイキング・バッド」で、このフレーズをテレビ広告で使いビジネスを宣伝しています。
つまり、『ブレイキング・バッド』でのソウル・グッドマン(ジミー・マックギル)は、キム・ウェクスラーの助言、アドバイスが影響して一部作り上げられたと言っても良いでしょう。キム・ウェクスラーこそ“ソウル・グッドマン生みの親”なのかもしれません。
【キムは番組開始当初から、母親が盗んできたイヤリングとネックレスを身に着けていた。】
シーズン6第6話の冒頭で、10代の頃のキムの意外な出来事が紹介されていました。キムがイヤリングとお揃いのネックレスを万引きしようとして捕まったのです。キムの母親は、店員に呼び出されキムを叱り、母親は万引きした品物をキムに差し出し、結果的に娘のために盗んだことを明らかにしています。つまり母親とキムはグルだったことが明かされるのです。
このお揃いのイヤリングセットは、なんと番組のファーストシーズンで初めてキムが登場したときからつけているものだったのです。時々、キムがそのネックレスをつけているのも見ることが出来ます。
最終シーズンでは、キムが様々な判断を下しており、結果的にこれはキムの生い立ちにも関係しており、結果的にジミーとキムは実は似た者同士なのではないかと感じるのです。
これはシーズン6の7話終盤でハワードがジミーとキムの家を訪問し、2人を罵倒するシーンでもハワードが2人に言っています。
【登場人物の服装の色に注目。】
キムはシーズンを通して主に青い色の服装を着ていますが、「ベター・コール・ソウル」の最終シーズンでは、キムの服装は赤色系が入った色のシャツも着ています。
グールド氏は以前にTwitterで、彼のチームが番組で “熱い色は犯罪に結びつく “というカラーコードを設けていたことを明かしています。
そして、「あとは自分で考えてください」と、青い服を着ているキャラクターは正義の味方であることをほのめかしました。
“ベターコールソールに新しいカラーコードを設けました。 原則として、より熱い色は犯罪と関連しています。あとはあなたが考えてください。”
今シーズン、様々なキャラクターが身につけた衣装の色に注目してみてみると、キムの服装が前シーズンに比べて暖色系の色が多くなってきていることに気づきます。特に、青と赤を組み合わせた服を着ているのです。これは、彼女がソウルと一緒にいる事で、道徳性がぼやけてきていることを暗示しているのではないかと推測されているようです。
服装の色でそのキャラクターの動向、兆候にもヒントが隠されているようで、今後は注意してみた方が良さそうですね。。
【ナチョの最終回での行為は、命を犠牲にする前の彼の人格の“再生“を象徴している?】
シーズン6第3話で、マイケル・マンド演じるナチョはサラマンカの双子からの追跡を逃れ、身を隠すためにタンカー内の残った原油の中に身を沈めます。
「オイルタンカーのオイルから出てきた彼は、死んで地獄に落ちた後、新たに子宮から生まれ変わったように出てくるという話をしていたんだ。そして、ゲロを吐き、体を清め、もう物質的なものは何も必要ない。彼はすべてのお金を捨てたんだ。”」と、このエピソードの象徴についてナチョを演じるマイケル・マンドは語っています。
マイクの前で最後の食事を与えられ、犯罪の意思を象徴する“赤い服”を着ていたこれまでのエピソードとは違い、小さな十字架をあしらった白いシャツを着用、この時点でナチョが既に安らかな気持ちでいることを示しているようです。
「ベター・コール・ソウル・インサイダー」のポッドキャストで、ナチョ演じるマイケル・マンドは、エピソードの最後で「自分の父親の安全の保証の確約を得るために、自らの命を犠牲にする行動が、キャラクターの生まれ変わり(再生)を象徴していた。」と説明しています。
その父親の安全の確約もマイク・エルマントラウトからでなければ信用出来ないと言っており、マイクとナチョの間に特別な揺るぎない信頼関係が出来ていることも示しています。
関連記事:『ベター・コール・ソウル』イグナシオ・ナチョ・バルガ役の俳優マイケル・マンドが語るナチョというキャラクター。
【シーズン6前半フィナーレの第7話、ラロ・サラマンカが歩く下水道トンネルのシーンは、ナチョが中に隠れていたオイルタンカーを使って撮影していた。】
ラロ・サラマンカがシーズン6の第7話で下水道を歩くシーンがありますが、本当に下水道を歩いていたわけではないようです。「ベター・コール・ソウル・インサイダー」のポッドキャストによると、クリエイティブ・チームは、新型コロナウィルス感染拡大の問題で製作スケジュールに遅れが出ていたために、ナチョがシーズン6の第3話でオイルタンカーの中に隠れたのと同じオイルタンカーの両端をカットして加工し、再利用したそうです。
【シーズン6第1話冒頭で流れる曲ジャッキー・グリーソン with オーケストラ)の「Days of Wine and Roses」は、エピソードタイトル名の「Wine and Roses」の由来になっている。】
ジャッキー・グリーソンのオーケストラ演奏曲の歌詞は、「ワインとバラの日々」と呼ばれるカップルの幸せな日々の思い出を歌っています。
メロウで非常に素晴らしい名曲です。ジャッキー・グリーソンのオーケストラ版か、アンディ・ウィリアムスのヴォーカル版が筆頭と言えます。
シーズン6の第1話で、ソウル・グッドマン(ジミー)の私物が梱包されて運び出される場面で流れたこの曲(オーケストラ曲で歌詞はなし。様々なアーティストが歌っています。)は、シーズン6の最終話までに訪れるであろうソウル・グッドマンの破滅を予感させるものと言えそうです。
流れ的に見ると、シーズン6の1話冒頭の豪邸からジミーやキム?の私物が運び出されるシーン、、サンドパイパー和解で多額の報酬が入ったジミーがキムとシーズン5で見た家を買ったが、キムが、、という流れも想像出来ますが、、とにかく色々と想像してしまいますね。。
米では7月12日から再開(日本は7月12日夕方からNETFLIXで配信?)する後半の6話で、キムとソウルの “ワインとバラの日々 “をファンに見せてくれるはずですが、、ラロ・サラマンカが乗り込んできたしまった事で、悲劇的な事にならなければ良いのですが、、続きが観れるまで7週間(2022.05.27時点)待たなければなりません。。
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via インサイダー
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