『State of Decay 3』のインサイド・レポート記事で、トラブル続きの開発状況が明らかに。

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マイクロソフト傘下の「Undead Labs」スタジオから発売予定のオープンワールド・ゾンビゲーム『State of Decay 3』の舞台裏を紹介する衝撃的なインサイド・レポート記事がKotakuから公開されています。

Kotakuが発表したインサイド・レポートには、マイクロソフト傘下のスタジオ内での性差別や管理不行き届き疑惑など、様々なトラブルが含まれており、ゲームの公式発表から数年経った今でも、日の目を見ず、ゲームプロジェクトが軌道に乗るまで苦難の様子がレポートされており、驚くべき内容になっています。

アクティビジョン・ブリザードでの不祥事、そして最近でも「Ori」で知られるMOONスタジオでの告発など、関連業界での不祥事が相次いで表面化しています。私もまたか、、と思いつつ、これだけ次々と出てくると、やはりこれらも氷山の一角なのではないか?とさえ感じてしまいます。。

『ステート・オブ・ディケイ 3』は2018年末にプリプロダクションを開始しましたが、開発スタジオである「アンデッド・ラボ」開発者の管理体制はかなり悪かったようで、プロジェクトが軌道に乗るまで何度もチームの再編成を行ったと伝えられています。

ある開発スタッフは、「2020年のゲーム公開は早すぎた。」と主張、2020年時点でUndead Labsは「ゲーム自体が何であるかさえ知らなかった。」ようで、相当の見切り発車で映像だけが公開されたようです。

レポートでは、女性社員が会議中に無視されたり、非難、罵倒されたり、性差別的な発言を受けたという性差別、人事部の誤った対応も指摘されています。この事から会議のマナーに関する社内規則を施行する必要がありましたが、これらの問題を解決することはできなかったと報告されています。

そして、2018年に「Undead Labs」スタジオがマイクロソフトに買収されたとき、懸念されたのはスタジオ・カルチャーの強制的な変更だったとスタッフは語っています。今、スタッフは、マイクロソフトはもっとやるべきだったと言っています。

ある社員は、「買収後にマイクロソフトの社員が大量に入ってきて、我々独自のスタジオ文化を変えてしまうのではないか、、」と心配していたそうですが、「結果的に、私たちの崩壊は内部からのもので、マイクロソフトの助けを借りることもできたはずです。」と述べています。

その後、スタジオの前ボスであるジェフ・ストレイン氏から、元ArenaNetの幹部フィリップ・ホルト氏へのトップ交代も軋轢を生んだようです。更に人事部の新ボスとなったアンヌ・シュローザー氏の力不足にも社内で不満が出ていたとしています。

昨年の夏に、ようやくマイクロソフトが介入してきたようで、9月にシュロッサー氏は「静かに去っていった」そうです。しかし、そのダメージは大きく、その後も離職者が続出、新ボスのホルト氏が計画していたゲームの社内デモも、スタッフの離職や開発スタッフの集中力の欠如により、結局は社員の意向で計画が変更されるなど、問題が発生していたようで、正に内情はトラブル続きで混沌としていたようです。

このゲームに対する社員の意見は、ようやく折り返し地点に来たと言う人もいれば、さらなる離職者が出て、現在のスタジオのリーダーシップの下でプロジェクトが継続されることに懐疑的なスタッフもいるようで、この様な状態で本当に大丈夫なのか?とさえ感じる状況のようです。

ホルト氏は、2021年に新しい人事部長と部署を含む全く新しいリーダーシップチームが発足し、約75人の従業員を新たに雇用、チーム構成も変化したとの事です。

「私たちの継続的、文化的変革が、チームにとってより良い職場を作り出し、それがより良いゲームにつながることを、私たちはすでに確認しています。私たちがやってきたことを誇りに思い、目の前の課題に謙虚に対応する様になり、それらの経験から学び、日々より良くしていくことを約束します。」と、現在の状況は改善している事を述べています。

Kotakuは、「平均的なゲーム開発者は、スタジオトップのCEOが享受する多額のボーナスや株主配当に比べて低い報酬です。最近の報道や訴訟では、大小さまざまなスタジオで開発スタッフの不当な扱いや対応が発覚しています。多くの人が“何かを変える必要がある”と感じており、業界のリーダーたちの中にも公然と同意する人がいます。しかし、変革は難しく、時間がかかり、コストがかかることもあるのです。」と記事で述べています。

先月行われた2022 DICE Awardsのステージで、マイクロソフト・ゲーミングCEOのフィル・スペンサー氏は、大勢のゲーム開発者たちを前に

「私たちの責任はシンプルです。この業界全体が、一人ひとりに尊厳と敬意をもって接することを保証するために、可能な限りのことをすることです。私たちの業界で働くすべての人に、安全で包括的な環境を提供できないとき、私たちは失敗するのです。これでは、差別や虐待を容認しているようなものです。私たちの業界や地域社会で歓迎されないと感じる人がいるたびに、私たちは失敗しているのです。」

と述べています。

Kotakuは「スペンサー氏のコメントは、多くのゲームスタジオに当てはまると思われる。」としています。

今後、一連の理不尽な差別、抑圧など不祥事がなくなり、より良い環境下で開発者の方々が、ノビノビと個々の能力を発揮出来るような快適な職場環境に改善されたら良いなと、切に願います。🔚

via Kotaku

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