ソニーの「バンジー」買収で、今後は買収合戦に発展する?しない?

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ソニーが、『HALO』、『Destiny』で知られるBUNGIEを買収したニュースは、予想されていなかったようで、各方面でも驚きを持って報じられました。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、今回のソニーのバンジー買収を、ソニーの「バンジー」ジャンプと表現し、マイクロソフトとの買収合戦は厳しいと報道しています。

ソニー・インタラクティブ・エンターテインメント(SIE)とって、今回のBUNGIE買収規模(約4100億円)は、過去最大だそうで、ソニーグループの買収規模としてもTOP5に入る規模だそうです。

今年2022年は、まだ1ヶ月強しか経過していないにも関わらず、1月冒頭でTAKE TWOがもバイルゲーム大手のジンガを約1兆4000億円で買収、当時としてはゲーム業界で史上最大規模の買収だったのですが、その1週間後にはマイクロソフトがアクティビジョン・ブリザードを約8兆円という、1週間前のTAKE TWOによるジンガ買収金額記録である約1兆4000億円を4倍以上も上回る規模で買収、予想以上の規模で驚きをもって報道されました。そして2週間後、今度はソニーが「BUNGIE」を約4100億円で買収です。

1ヶ月程度の間に、大型買収が3件も続いた事になります。

ソニーが「BUNGIE」買収の直接的動機になったのは、やはりライバルであるマイクロソフト(XBOX)が「コール・オブ・デューティ」や「ワールド・オブ・ウォークラフト」、「オーバーウォッチ」といった人気タイトルを保有するアクティビジョン・ブリザード買収した事が大きいというのは、間違いないでしょう。

マイクロソフトが「アクティビジョン・ブリザード」を買収するとの発表を受け、ソニーの株主は大きく動揺したようで、マイクロソフトが1月18日にアクティビジョン・ブリザード買収を発表してから28日の取引終了までにソニーの株価は一時、なんと14%も下落し浴びせ売りを食らってしまった格好です。

マイクロソフトは買収直後に、アクティビジョンが既に結んでいる契約は尊重すると述べており、ブルームバーグの報道では、ソニーとアクティビジョンとの既存契約があり、少なくとも今後3本の『コール・オブ・デューティー』は「プレイステーション」に継続して提供されるとしています。

マイクロソフト・ゲーミングのCEOフィル・スペンサー氏も

「私は、Activision Blizzard社を買収した際には、既存の契約をすべて履行する意向であること、そして『コール・オブ・デューティー』をプレイステーションで引き続き提供することを確認しました。ソニーは私たちの業界にとって重要な存在であり、私たちはその関係を大切にしています。」

と述べています。しかし、ソニーとってマイクロソフトはXBOXというゲーム機市場においてソニーの直接的なライバル関係でもあります。そのマイクロソフトが、“業界の巨人“アクティビジョン・ブリザード買収という、業界の勢力図を変えるほどの大きな動きに対して、見て見ぬふりをする事は出来なかったのかもしれません。

BUNGIEは『HALO』や『Destiny』の開発で知られていますが、ご存じの通り『HALO』はマイクロソフトが権利を保有しており、HALOに携わった一部の開発者が現在『HALO』専門の開発スタジオ「343 Industries」に移籍していますので、当然BUNGIEが『HALO』を開発することも、発売することも出来ません。

現在のバンジーのコア・タイトルである「デスティニー」は、PCの「STEAM」では一定の支持を得ていますが、当時作品権利者であったアクティビジョン・ブリザードは満足出来なかったようで『Destiny』の作品権利は2019年に開発元であるBUNGIEに戻っています。

BUNGIEは、完全な新規IP作品を開発中と明かしているので、今回のソニーによるBUNGIE買収発表は、その開発中の新規IPが目的だったのではないかという推測もあるようです。

ウォールストリートジャーナルは、「資金力で勝るマイクロソフトと消耗戦となるような買収合戦でしのぎを削ることがいかに困難かを、今回のソニーの買収は浮き彫りにしている。」としています。

マイクロソフトには790億ドル(約9兆円)のネットキャッシュがあり、年間フリーキャッシュフロー(純現金収支)はソニーの約13倍もの規模があるそうです。(ファクトセット調べ)

マイクロソフトはゲーム事業の拡大に向け、今後も予算を増やす意向も示しています。つまり、マイクロソフトは、“今後もスタジオ買収は続ける“との意思表示とも言えます。

この事から「マイクロソフトの様な巨大IT企業の資金力に対抗しようとするのは、規模でやや劣る競合企業でさえも難しい。」としています。

ソニーもマイクロソフトのアクティビジョン・ブリザード規模の買収は、想定外の動きだったのかもしれません。真相は定かではありませんが、今回のソニーのBUNGIE買収は明らかに、マイクロソフトの動きに対抗した物と見るのが、自然ではあるかもしれません。

しかし、既に噂、推測の段階ですが、海外報道ではマイクロソフトの次のターゲットはEAなどと報じるメディアもあり、今後何年にも渡り、次々と買収戦略を進めていくのか、これで落ち着くのか、、マイクロソフトのアクティビジョン買収後、マーケットではそんな先読みからゲーム関連銘柄が買われています。

まさか、マイクロソフトが「アクティビジョン・ブリザード」クラスの巨人を買収するなど、誰も予想していなかった事なので、今後も何が起こっても不思議ではないでしょう。

一つ言えるのは、最終的に我々ユーザーが、より良いサービスを提供して頂けるメリットがあるならば、良いのではないかと思います。🔚

via ウォールストリートジャーナル

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