毎年1月に開催される、CESでは注目のモニターやTVなど家電新製品が多様に出展されます。今年2022年のCESも同様ですが、モニター、TVでは大きな転換点になりそうです。
Alienware、Asus、LG、HP、Samsungなどから多様に個性的なディスプレイが登場するようで、海外メディアのデジタルトレンズが選出しています。
Samsung ARK
デジタルトレンズは、Samsung ARKは別格だと絶賛しています。基本は横で使用する55インチの有機ELゲーミングモニターですが、縦方向にも回転し付属のワイヤレスコントローラーで、異なるアスペクト比へ引き伸ばしたり、ウィンドウサイズの調整が自在に可能で、サムスン・マルチビューを使えば、複数のフィードを一度に画面に表示可能なようです。
縦方向はあまり使われている印象はないですが、16:9の画面を縦に3つ立ち上げて、ゲームをしたり、映画を見たり、チャットウィンドウを同時に開いたりしても、16:9のディスプレイとしての画角を損なうことなく、モニターを使うことができます。曲面モニターを縦にしてこのように使うとは驚きと同時に、こんな使い方があったのかと。各メディアでは話題になっています。しかし、縦画面は首が痛くなりそうですがw
Asus ROG Swift PG42UQ、PG48UQ
2022年のCESは、有機ELゲーミングモニターの本格的な普及の年になりそうです。ここ数年で、有機ELモニターは数多く登場していますが、低リフレッシュレートに固定されたモデルが多く、高リフレッシュレートに対応したモデルは中々ありませんでした。Asus ROG Swift PG42UQは、これまでの選択肢の中間に位置する42インチの有機ELディスプレイのようです。他により大型な48インチのPG48UQもあります。
42インチはモニターとしてはかなり大きなサイズですが、ROG Swift PG42UQはゲームに特化したディスプレイとして、HDMI 2.1端子で4K(3840 x 2160) 120Hz入力が可能で、PS5やXbox Series X用に自動低遅延モード(ALLM)と可変リフレッシュレート(VRR)に対応しています。映像入力は、DisplayPort1.4 x1、HDMI 2.1 x2、HDMI 2.0 x 1の合計5系統で、2つのHDMI 2.1ポートは、フル帯域48Gbpsとの事。
ASUS ROG Swift OLED PG48UQ、PG42UQは、ディスプレイ表面にASUS独自のマイクロ・テクスチャー・コーティング処理がされており、画面への映り込みを抑えているとの事。もしかすると、ハーフグレア?なのかもしれません。
Samsung Odyssey Neo G8
サムスンのOdyssey Neo G8(モデル名:G85NB)は、世界で初めて4K解像度(3840×2160)パネルで1000R曲面スクリーン、“240Hz“という高いリフレッシュレート、1msの応答速度(GtG)を実現しています。
Quantum Mini LED(量子ドット液晶パネル+Mini-LED)を採用し、2,000nitのピーク輝度、100万対1のコントラスト比を備えた圧倒的な画質で没入感を高め繊細なディテールを引き出すとしています。
Odyssey Neo G8は、上位のOdyssey Neo G9と同様の独特のサイバーな背面デザインを採用し、電源を切った状態でも存在感のある滑らかなホワイトの外観をしています。CoreSync照明が搭載されたコアライトが、画面上の色を自動的に検出し、リアルに映し出すことで、より深い没入感をもたらします。
これまでの4Kモニターは、高リフレッシュレートな製品はありませんでしたが、サムスンの『Odyssey Neo G8』がゲーミングモニターの革新に新たな1ページを開き、今後の4Kモニターのベンチマークとなるかもしれません。
アスペクト比が21:9のOdyssey Neo G9は、先代モデルのQLED(量子ドット液晶-LED)から、Quantum Mini LED(量子ドット液晶+Mini-LED)へと進化し、コントラスト比は先代モデルの2500:1から100万:1に大幅に向上、12tb グラデーション、ピーク輝度は2000nitのHDR 2000対応。
解像度は5120 x 1400のDual QHDで湾曲率は先代と同じ1000R。nVIDIA G-Sync、AMD FreeSync Premium Proもサポート。サムスンは、量子ドット液晶とMini-LEDを組わせた液晶テレビNeo QLEDシリーズを2021年に発売していますが、そのTVで使われた技術を今回採用しているとのこと。
今年のサムスンは量子ドット有機EL(QD OLED)など、 OLEDでリードしているLGのシェア奪還しようという“本気“を感じさせます。
Odyssey Neo G9などは、7月29日から予約開始で8月9日に世界で一斉発売されるとの事ですが、現状サムスンディスプレイ製品は日本での扱いがないので、日本では購入の敷居が高い(個人輸入、代行輸入するしかない)のが本当に惜しいところです。
Alienware 34 Curved QD-OLED
Alienware 34 Curved QD-OLEDディスプレイに採用される、QD-OLEDはOLED(有機EL)とQLED(量子ドット液晶)の長所を組み合わせた新しいディスプレイ技術で、既にソニーのハイエンド有機EL 4Kテレビ2022年モデルとなる「XR-A95K」にも採用されています。Alienwareの新しいこのモニターは、このQD-OLED技術を採用した最初のモニターになります。
Alienware 34 Curved QD-OLEDは、有機ELのディープな黒、高コントラスト、高レスポンスの利点以外に、21:9のウルトラワイド・モニターで、ウルトラワイドの有機ELゲーミング・ディスプレイとしては初、更に今回のCES 2022で発表されたばかりの「QD-OLED」(量子ドット有機EL)技術を採用したモニターとしても初となります。
このパネルは、リフレッシュレート175Hz、解像度3,440×1,440となっています。Alienwareによると、sRGB 149%、DCI-P3 99.3%をカバーする拡張色域を備え 、出荷時にはDelta-E値が2以下の色精度が期待できるとの事。
Nvidia G-Sync Ultimate、VESA Display HDR TrueBlack 400認証で、画質、クオリティ共に最高のウルトラワイド・ゲーミングモニターになるかもしれません。
有機ELなので、常に付き纏うの焼き付きリスクが心配ですが、Alienwareによると有機ELの焼き付きを含む3年間の製品保証が付いているとの事。
個人的にモニター関連では、このAlienwareのモニターが1番のサプライズでした。新し物好きなPCユーザーさんであれば、これが購入筆頭候補になるのではないかと思います。
Samsung M80B
Smart Monitor M8 32インチ(モデル名:M80B)は、従来のモデルよりも約4分の3薄い11.4mmという超スリムな厚さで、スペース効率を実現。特に見た目のスタイルを重視する方のために、使いやすさを向上させ洗練されたフラットバックデザインを採用、どこでもぴったりフィットするようにウォームホワイトの新色になったようです。
鮮やかな 4K解像度のパネルは、sRGB色域99%、400nitの明るさで10億7000万色をサポート、あらゆるビデオ、ドキュメント、写真を忠実に映し出すとの事。
スマートテレビや生産性向上のためのアプリケーションがモニターに直接組み込まれているため、PCがなくてもシームレスなエンターテイメントや作業、SmartThingsコントロールハブとしての役割を果たすことが出来るようです。
2022年モデルのSmart Monitor M8 32インチは、可動式のマグネット付きSlimFit Camが付属しており、自宅での作業時に鮮明なビデオ通話が可能で、サムスンは“リモートワークに最適なオプションとなる“としています。
内蔵されたビデオ通話アプリケーションは、Google Duoを含む最も一般的な通話アプリをサポート。USB Type-Cポートを搭載し、65Wの充電が可能なSmart Monitor M8は、追加のドッキングステーションを必要としない、合理的なオールインワンワークステーションを実現しています。
LG DualUp 28MQ780
LGは今年のCES 2022で、プロレベルのモニター2機種を発表しています。その1機種である28MQ780は、クリエイターのために作られた非常にユニークなアスペクト比を持っています。
「LG DualUp」は、その名の通り16:9のモニターを縦に2枚重ねて、大きな正方形のパネルにしたようなものです。アスペクト比は正にそれで、16:18の比率。LGは「Square Double QHD」と呼称しています。
パネル解像度は「2560×2880」で21.5インチのディスプレイを、2枚重ねたときと同等の画面領域を実現しています。
LGのこの革新的なディスプレイは、前述の画面比率のとおりマルチタスクなクリエイティブ作業、オフィスでの生産性向上、複数のアプリやウィンドウを同時に操作する用途には、興味深いモニターとなるのではないでしょうか?
今回のCES2022で個人的に印象的だったのは、サムスンのQD-OLEDパネルの発表、同じくサムスンのOdyssey ARK、AlienwareのQD-OLEDの21:9の34インチ曲面モニター、サムスンの攻勢、そしてHDMI 2.1 端子搭載モデルの増加、有機EL(OLED)、Mini-LED採用モデルの増加といった感じでしょうか?新たにモニターを買い替えるなら、今年はそういった意味では良いのかもしれません。🔚
via デジタルトレンズ
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