発売直後から不具合続出で最悪のスタートとなってしまった「サイバーパンク2077」、その後スタジオの釈明、CEOの謝罪からパッチによる修正を重ね、発売から1年近く経った現在でも、少しづつ安定はしているものの評判はあまり良くなっていません。
それは、数々のプランの延期に始まり、ゲーム史上最悪のローンチを行ってしまったことです。これを受けて、開発元であるCD Projekt Red(以下、CDPR)は、2021年のロードマップを公開することで、ダメージコントロールと状況の改善を試みました。しかし、ゲームの問題が解決したかどうかはまだ議論の余地があります。
また、ロードマップに記載されている、2021年後半に発売が予定されているのは、「サイバーパンク2077」の無料DLCと、シリーズX/Sの次世代機版専用アップデートの2つだけでした。
「無料DLC」がどういった内容になるのかは未だに全く判明していません。開発時間の都合で仕方なくカットされたと思われる数多くのゲームプレイ要素が復活するのか?それとも、新しいアーマーや武器、弾薬などの追加するのか、、無料DLCに「サイバーパンク2077」の続きである新たなストーリーコンテンツが含まれているとは考えにくいですが、CDPRは発売後の多数の問題を受けて、ファンを喜ばせるために課金しないのではないかという説もあるようです。
いずれにしても、今年中に「次世代機専用の最適化アップグレード」と「無料DLC」を提供することが重要です。
発売前の「サイバーパンク2077」は、特にE3 2018で印象的なデモを公開した後、数年間にわたって最も期待されていたゲームのひとつでした。
しかしその後、何度も延期されることになり、裏で何が起こっているのかゲームコミュニティに疑念を抱いていました。これは、CDPRが否定していたスタジオの強制的な過酷な開発スケジュールをファンが聞いたときでした。
その後、メディア関係者などに評価用のコピー配布で混乱が起きます。多くのメディアは、『サイバーパンク2077』の発売予定日の約5日前になっても評価用のコードが届かないという報告が相次ぎました。「評価に何十時間もかかるとされる大規模なオープンワールドゲームとしては異例。」の事態だったそうです。
そのレビューコードをサイトやゲーム業界の専門家がようやく受け取りましたが、PC版のみでした。数週間前にCEOのアダム・カシンスキーが「サイバーパンク2077の前世代機でのパフォーマンスは驚くほど良い。」ものであったならば、なぜPS4版やXbox One版をレビュー用に配布しなかったのか?という疑問も。
「サイバーパンク2077」発売後の評判では、前世代機でフリーズ、クラッシュなどゲームを全くプレイできない人もいました。そのような人たちは、「サイバーパンク」がクラッシュしたり、NPCの顔などのテクスチャのレンダリングに失敗し顔が崩れたり(これはPC版でも稀にありました。)フレームレートが大幅に低下したりするなど、そのバグのためにゲームが台無しになってしまいました。
そしてCDPRは「サイバーパンク2077」のプレイヤーに全額返金するという前代未聞の対応をしましたが、これはプレイステーションの返金ポリシーに反するものであり、結果的にソニーのオンラインストアから長期的にゲームが削除されるという異常事態にまでなりました。
ここで重要なのは、CD Projekt Redは透明性に欠けるという評判があり、今回の事後処理がお粗末だったということです。なお、CD Projekt Redは声明でマーケティングにもっと真剣に取り組み、今後このようなことが起こらないようにすると約束しています。
しかし、「サイバーパンク2077」で起きたように、DLCを予定通りに提供できず、遅延させるようなことがあれば、ゲームコミュニティもCDPRの今後のプロジェクトに対する期待を失ってしまうかもしれません。
特に前世代機(PS4、Xbox One)の発売後の評判が著しく悪かったため、CDPRは前世代機の問題を解決すると約束せざるを得ませんでした。結局、「サイバーパンク2077」が旧世代プラットフォームでまともにプレイ可能な状態になるまで、今年2月の予定だったDLCや、次世代機への最適化アップグレードは延期せざるを得ませんでした。
CDPRが発表した「サイバーパンク2077」のロードマップは、これまでのところ順調に進行しています。しかし、ユーザーからは再び「Cyberpunk 2077」とその開発の現状について懸念の声が上がっています。1ヶ月前にパッチ1.31がリリースされましたが、CDPRはそれ以来沈黙しています。
眼光鋭いファンが、次世代機版と同様に、New Game+などの無料DLCで配信予定のコンテンツに関するヒントを見つけ出しましたが、開発スタジオ自体からの正式な発表は未だにありません。
今年もあと残すところ、2ヶ月半しかありませんので、これは気になるところ。また、サイバーパンクの発売1周年に、無料DLCとPS5版とXboxシリーズX/Sの最適化アップデートをリリースする計画があるのかもしれませんが、現在の沈黙したやり方は、最初に問題となり指摘された“透明性のないマーケティング戦略“と同じです。
ゲームの品質について、自ら設定した計画の期待に応えられないことが続けば、ゲームコミュニティからの信頼はますます低下していくでしょう。
確かに、「ウィッチャー3」という驚異的な作品で獲得したファンは、CDPRの次回作を待ちわび、プレイしたいと思っているかもしれませんが、CDPRの評判は「サイバーパンク2077」の今後の対応次第と言えるでしょう。ロードマップで示された計画の約束を果たさないと、信頼は地に堕ちてしまうでしょう。
「Cyberpunk 2077」は、PC、PS4、Stadia、Xbox Oneで発売され、PS5とXbox Series X/Sに最適化したバージョンは、現在開発中です。
CDPRが年内にPS5とXbox Series X|Sの最適化バージョンと無料DLCを計画通りリリースしてくれる事を願っています。タイミングはやはり年内最後のゲームイベント「Game Award」で発表される可能性もあります。🔚
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