41年前(1980年)の今日8月23日に日本公開されたカナダのスリラーホラー映画「チェンジリング」を紹介したいと思います。
丁度、SNSで相互フォローしている方のツイートを見かけて今日が公開日だった事に気がついたので、これは
「チェンジリング」でググっても、真っ先にヒットするのはクリント・イーストウッド監督、アンジェリーナ・ジョリー主演の映画「チェンジリング」なので、一般的には知名度が低い作品なのかなと思います。
「チェンジリング」は、1979年にカナダで公開され、翌年の1980年8月23日に日本で公開されました。当時、私も何の作品かは忘れましたが、映画館に見に行きその劇場で「チェンジリング」の予告編を見て、不気味な雰囲気とあまりの怖さに衝撃を受け、その後に劇場(どこで見たかは忘れた、、w)に見に行ったのを覚えています。
本作の主演は、「パットン大戦車軍団」でオスカーを受賞した名優ジョージ・C・スコットで、共演には当時プライベートジョージの妻でもあるトリッシュ・ヴァン・ディヴァーが出演しており夫婦共演です。
オスカー俳優がホラー映画に出演したというのは当時では珍しく、1976年の「オーメン」1作目のグレゴリー・ペックもそうでした。
本作のストーリー
作曲家で大学講師のジョン・ラッセル(ジョージ・C・スコット)は、不慮の交通事故で妻と幼い娘を一気に失ってしまった。傷心を癒すため妻、娘と暮らしたニューヨークの自宅を離れシアトルへ。そのシアトルで、歴史保存協会のクレア(トリッシュ・ヴァン・デヴァー)の紹介で郊外の古い大きな屋敷“チェスマン館“と呼ばれる古い屋敷に案内される。妻と娘を失ったばかりのジョンは、作曲に没頭することで、その悲しさと辛さを忘れようとしていた。しかしこの屋敷は、「家が人を拒む」という理由から長年空き家になっていた“いわくつきの物件“だった。
そして彼はその屋敷で次々に怪奇現象に悩まされる事になる。無人の部屋でピアノが鳴り、天井で大きな物音が響き渡り、浴槽の蛇口からは水が溢れ出る、、そして遂に浴槽に浮かびあがる少年の亡霊を目撃し、衝撃を受ける。不審に思い調査を始めたジョンはその原因を究明する事にする。そして次々に衝撃的な事実が判明し、ジョンはますます真相解明の調査に没頭していく。。
正に正統派のホラー映画と言える内容ですが、この作品の素晴らしいところは1979〜80年代当時は「13日の金曜日」を筆頭にスプラッターホラーが全盛を迎えつつある中、当時のホラー映画で流行だった残酷な特殊メイク、大量の流血、血飛沫などの派手な効果は使わずに、緻密な演出と音響効果で不気味な心霊現象を描き、その心霊現象の背後にある真相解明の謎解きを軸にした事です。
これにより、オスカー俳優のジョージ・C・スコットが演じる主人公、作曲家ジョンが屋敷で怪奇現象に遭遇し、徐々にその怪奇現象が起きる原因とその真相解明にのめり込んで行く過程が細かに描かれ、衝撃のラストまで観るものをグイグイと引き込んで行くのです。
これこそが、そんじょそこらのホラー映画とは一線を画していて、本作が傑作スリラー映画としても評価されているポイントだと思います。本編での様々な描写や演出は後のホラー映画、スリラー映画にも大きな影響を与えたと言える作品で、「リング」の元ネタにもなったとも言われています。
ホラー映画というより、上質なサスペンス・スリラーと言えるかもしれません。普段、ホラー映画をほとんど観ないような私の妻でさえも、この作品は面白い!とベタ褒めで、お気に入りの作品となっています。
本作の日本盤ブルーレイは2014年に発売されており、本作の大ファンでもある私も当時即購入しましたが、非常に残念なのはHDリマスターではあるものの、1080i収録なのです。
非常に素晴らしい作品であり、個人的にも大好きで何回も見直している作品なので、将来的に1080Pで再発売して欲しいところです。
「チェンジリング」は既にブルーレイも廃盤ですが、現在中古市場では2,000円台とリーズナブルな価格で取引されているので、まだ見た事がない方は是非とも観て頂きたい作品です。🔚
コメントを残す