ソニーが2021年4月28日に2021年3月期連結決算(米国会計基準)を発表、最終的な純利益が前期比2倍の1兆1717億円と過去最高を達成しています。初の1兆円超えで2年ぶりに過去最高を更新しました。全世界で新型コロナウイルスの感染拡大に伴う巣ごもり需要で、ゲームや音楽などエンタメ事業が好調が要因でした。
更に、2000億円を上限とした自社株買いも発表されており、これを受けてソニーの株価は3%を超える316円高の11,810円で終えています。
更に、ソニーは、3月31日の時点で「プレイステーション 5」本体を全世界で780万台販売したと、最新の業績報告で発表しました。また、「プレイステーション・プラス」の加入者数は、前年同期比14.7%増の4,760万人に増加しています。この第4四半期の数字により、プレイステーションビジネス全体の2020年会計年度の営業利益は3,422億円となり、ソニーの記録を更新し、記録的な好成績となっています。
2020年度で気になるところでは、「PS5ハードウェアの製造コストを下回る戦略的な価格設定による損失」もあったようです。
そして2021年の見通しでは、「ゲームソフトウェア開発費を中心としたコスト増」「ハードウェアの収益性改善」「自社制作ゲームソフトウェアの増収」もあげており、現在開発中の大作ソフト群にも自信を持っているようです。
ソニーの前回の決算発表では、2020年末までに全世界で450万台のPS5を出荷したことが明らかになっています。この事から、1月から3月末までに330万台が出荷されたことを意味しており、ソニーの現在のPS5供給能力(3ヶ月で330万台)が分かります。
現在、PS5は需要が供給をはるかに上回っているため、PS5を実際に購入することは現在も非常に困難な状況が続いています。前四半期比での減少に関しては、ソニーがPS5の発売に向けて生産を強化しているためとも考えられます。
今月初め、データリサーチ会社のNPD社は、PS5が発売されてから5ヵ月間で台数と総支出額の両方で、米国史上最も早く売れたゲーム機であると発表しています。しかし、NPD社の発表によると、2021年第1四半期において、米国での任天堂Switchの販売台数は、ソニーのPS5の販売台数を上回っています。これは、PS5が発売当初から入手困難で供給不足だったこともあります。
ソニーはPS4をさらに100万台出荷し、PS4の累計出荷台数は1億1,590万台に到達しています。この数字は、前年同期比の140万台からは28.6%減少しています。ソニーの報告書によると、PS5は全世界で同時期比較ではPS4よりも少し速いペース(PS4は2014年3月31日時点で760万台を出荷)で売れているようで、今世代もPS5は引き続き好調を維持しそうです。🔚
via 日本経済新聞
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