SUZUKI新型「隼」遂に降臨。正式公開。開発チームの公式インタビュー集

シャシーデザイナー:スズキ氏

「このサイドにあるメッキパーツ、これを外に飛び出させる事で、太ももと脚に当たる風を低減させて空力を向上させています。例えばフロントフェンダーは1番前にある部分なので、後ろにある部品にも影響が出てきます。ブレーキだったりラジエーターに流れる風の量だったり等変わってきてしまうので、冷却性能に大きな影響があって、空力性能と冷却性能の旨いバランスを取ることに非常に苦労しました。」

Image:Suzuki

シャシーデザイナー:なかやま氏

「弊社の中で開発している機種の中では、最高レベルの空力性能を確保した機種の一つだと思います。デザイナーから出てくる外観というのは、隼らしいフォルム、より良い外観を目指したものなので、解析チームと共同で形状を修正してその中でどこまでお互い歩み寄って動けるかというところだと思うんです。そのままで最高速が出せる空力性能の強みは、お客様に大分強くアピール出来ると思います。」

クレイ・モデラー:うちやま氏

Image:Suzuki

「空力というCDAというハッキリとした数字が出てきますので、デザイナーはこうするとちょっと格好悪くなる、こう修正すると格好悪くなる。モデラーが設計の間に立っていくら空力が良くても隼と思われない形になってしまえば、どうしようもありませんから、いい落とし所を探りながら造形を仕上げてあります。

Image:Suzuki

テイル周辺もそうですが、このサイドの「隼」ロゴの上のインテークにかけて通るハイラインの箇所は何回も修正を繰り返し試行錯誤して作り上げていきました。

Image:Suzuki

隼の特徴で空力は欠かせないと思っています。フロントから流れる風、特にフロントフィンは空力の要の一つで、ここがあるとないとでは全然変わってきます。そういう細かい所も何度も何度も風洞実験を繰り返して仕上げてきました。」

Image:Suzuki

エレクトリカル・デザイナー:はた氏

スポーティーなのはもちろんですが、その中に感じるゴージャスさ、優美さみたいものをイメージしてやってきました。皆さんのイメージを超えられるように、設計する、進化した隼というコンセプトに合っているかなと思います。

エレクトリカル・デザイナー:わたなべ氏

5連のメーターは「隼」というイメージがあります。その中でどうやって高級感を上げていくかというところで、今回のカラーTFT液晶だったり、透過式目盛を採用したりとこだわって作っていますので、是非注目して頂きたいです。

Image:Suzuki

シャシーテストエンジニア:うつやま氏

「隼らしさとは何かというのが、常に考えながら仕事をしたのですが、ツーリングでも楽しめて、ワインディングを走れば非常に楽しい味付けになっています。前のモデルと比較したら、正に勝る部分しかないと言えるくらい自信を持ってセッティング出来たと思います。」

エンジンテスト・エンジニア:とうご氏

元々、耐久性には定評のあったエンジンでしたが、今回も耐久性の方に力を入れて開発していまして、徹底的に2代目隼のエンジンを研究しました。ボルト1本、Oリング一個まで全て見直しをして、色々と設計部署とも意見を擦り合わせました。クランクジャーナルのボルトの締め方一つとっても変えてまして、その結果エンジンの基本的な部分、お客様が触らないところからエンジンの強度を上げています。お客様の使う実用領域、5000〜6000回転くらいの出力を向上させています。低中速出力は誰もが感じられる常用域の改善ですので、出力が下がった事を感じる事なくいいところだけを伝えられることができると思います。ですので、どのような走り方にも右手に忠実にトルクが出るように作っています。

エンジン排気量とポテンシャルからすると、最高速が300kmに到達するのは当然で、今回の隼は余力を低中速出力の改善に使ってもらいました。電子制御と相まって非常に乗りやすいバイクに仕上がっています。

電子制御の機能が付いてればそれで良いのかというと、そうではなくて人間に違和感なくどれだけ機能するかというのがメーカーの腕の見せ所だと思います。

エレクトロニックコントロールエンジニア:たけだ氏

電子制御のサポートを受けることによって、幅広く乗られていたのが、更に幅広い人たちに受け入れられるような、懐の広い車輌になったのかなと思います。今のSUZUKIの電子制御技術を全て詰め込んでスキルであったり好みであったり自由に組み合わせて自分好みのセッティングを作る事も出来るし、自分だけの設定を作って、それをずっと使っていて頂ければ良いなと思います。人の感覚を大事にして徹底的に磨き込んでいく、シンプルなものではないかなと。物理計算というか、現代制御工学に基づいた計算をして緻密に制御を加えています。

Image:Suzuki
Image:Suzuki

メーターパネルには、前後の加速度、アクセルの開度、リーンハンドル、ブレーキ圧、様々な車両の状態をグラフで表示したりして、自分のバイクが今どのような状態なのか、分かりやすく表示出来る画面が用意されているようです。

気になるカラーバリエーションですが、写真を見る限りメインのブラック、ホワイト、シルバーの3色になるんでしょうかね、、

開発チームは、「現行車をベースに、最新の電子制御技術を惜しみなく投入し、更なる高い次元のマシンにする為に徹底した全面改良という方向性は、完成車両を前に自分たちの方向性は間違っていなかったと確信しています。」

「隼らしさは最高速だったり加速だったりするので、そこも落としたくはなかったでので性能はもちろん、品質、耐久性など本当に作り上げたので、お客様には末長く乗って頂きたいですね。10万km、20万km、いや50万kmでも乗ってくださいw 私たちも買おうと思っています。」

Image:Suzuki,DPCcars

と話しています。開発者のインタビューをこうやって一通り読んでみると、馬力は197馬力から190馬力にダウンしていますが、中低速の加速力向上やトルク改善する事で全域で安定出力している事で、0−100kmも0−200mも若干速くなっているようです。

Image:Suzuki

グラフをみると、パワーカーブこそ2代目のピークパワーでは劣ってはいますが、グラフの一定した出力特性(特に低中速の改善)、トルク特性は一目瞭然でSUZUKIは1番の常用域である低中速のトルクを強化し、全域で落ち込みのないトルクを得ています。

正直、1代目、そして2代目を乗っていた自分でさえ、扱いやすいと思っていたのに、3代目でここまで厚みと安定したトルクを発揮すると、どうなるんだろう?とさえ思います。

私も初代、2代目は色々パーツ換装して乗っていましたが、3代目はドノーマルで乗っても良さそうなくらい、スキのない作りになっていそうです。そして電子制御の細かい設定、これは非常にいじりがいもありそうです。

隼は3代目にして、より幅広い人が乗りやすく楽しい、真の「アルティメット・スポーツ」に到達したのかもしれません。

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