【DFレビュー】XboxシリーズXのギアーズ5の新機能は?グラフィックスの向上、よりスムーズなパフォーマンス、120Hzのマルチプレイヤー、新技術VRSなどなど。

テック解析で有名なデジタルファウンドリが、XboxシリーズXでのギアーズ5の詳細な分析記事を掲載しています。

次世代ゲーム機が出ると必ずと言っていい程、話題になるのは前世代のゲームのグラフィックに関するアップデートです。解像度、フレームレート、解像度はネイティブなのか、そうでないのかなど、様々な事がSNSでも議論されます。

ギアーズ5は、次世代XBOXの機能を活かしたアップデートを受ける事を最初にアナウンスされたタイトルの一つで、今後配信が予定されているストーリーのダウンロードコンテンツと合わせて、ギアーズ5のソフトなアップグレードのような感じがします。

Xbox Oneで最高のゲームと言えるギアーズ5は、XboxシリーズXでより良くなっているように見えるようです。 基本的に、いくつかの素晴らしい見栄えのする新機能が追加されたグラフィックと、フレームレートのパフォーマンスに関するアップグレードです。..

Gears 5 はダイナミック解像度(負荷に寄って解像度を上げたり、下げたりする)のスケーリングを使用していますが、いくつかのスクリーンショットをピックアップしてピクセルのカウント(これで解像度が分かる)してみると、ゲームプレイ中は平均して約 1728P で、戦闘のない比較的大人しいシーンでは2160P(フル4K解像度) になるようです。驚いたのは、最低の解像度がXbox One Xと同様に1080Pのようです。

デジタルファウンドリは、解像度が1080Pにまで下がることは非常に珍しく少ないとの事。それに比べてXbox One Xでは1080Pに近い解像度にまで頻繁に落ちることが多くなっていましたので、その点では非常に進化していると言えるかもしれません

マルチプレイヤー モードでは、120fpsとパフォーマンスの目標が高くなっているので、ダイナミック解像度の動作がより多く積極的になっているようですが、それでもしっかりと120fpsで動作している印象のようです。

画質は、アンリアルエンジンのテンポラル・アンチエイリアシング実装の恩恵で、既に良い印象だったようですが、今回のXboxシリーズXで全体的に高い解像度をキープしているので、更により良く改善されているようです。

デジタルファウンドリでは、Xboxシリーズ S コンソールを持っていないようですが、Gears 5はXboxシリーズSで最大 1440p と言われており、平均解像度は Xbox One と Xbox One X の中間くらいになると思われるとの事。

ディテール面では、PC版がベースとなっているようで、設定が全てPCのウルトラ設定にグレードアップされています。これは、より高品質のボリューメトリックライティング、高品質なシャドウになること意味します。新バージョンでは、ディテールが向上していますが、全体的な効果は比較的微妙ではあるものの、よりしっかりとと安定したゲームになっているようです。

エフェクトも強化されています。The Coalitionスタジオはスクリーン・スペース・リフレクション(SSR)の品質を向上させ、エフェクトの質と表面処理の数を増やしているようです。これらの表面処理の多くはXbox One Xでは「SSR」がなかったので、エフェクトはPC版とほぼ一致しているとの事。

ギアーズ5のアップグレードは、これだけでも十分だったかもしれませんが、開発者は更に時間をかけて、これまでPCでは利用できなかった新機能をいくつか実装しているようです。

特に印象的なのが、スクリーン・スペース・グローバル・イルミネーションだそうです。これはスクリーン・スペースで行われるレイトレーサー(ソフトウェアベースで動き、コンソール内のレイトレーシング・ハードウェアを使用しない)で、間接照明の効果を補っているそうです。

The Coalitionによると、グローバル・イルミネーションの処理は半分の解像度で計算されているようですが、1ピクセルあたり8本の光線を使用しているとの事。これは、銃口のフラッシュやアイテムのピックアップのようなものが照明にリアルに貢献できるようにするのに十分細かい粒度だそうです。これにより、以前は現実的ではなく過剰にに照らされていた場所も、シリーズXではディテールと影が追加され、よりリアルになっているようです。

しかし、3月の披露されたデモバージョンとは異なり、より伝統的なスクリーンスペース・アンビエント・オクルージョン(SSGI)が採用されており、より細かいディテールまで配慮されているとの事。SSGIはゲームプレイ中にのみ使用され、カットシーン(ムービー)では少なくともSSAOの改善の恩恵を受けているようです。

更に魅力的な追加点として、可変レートシェーディング(VRS)の実装。VRSは、シーン内のシェーディングの精度を変化させることで、より高い平均解像度を可能にすることで、処理負荷が重い状況でのパフォーマンスを軽くするために使用されます。Gears 5でどのように効果が発揮され、フレームの様々な領域がコンテンツに応じて異なる解像度でレンダリングされるのか、デジタルファウンドリーでは画像を掲載しています。

印象的なことに、これは通常のプレイではそれほど目立つものではないようですが、これまで見てきたものよりも大幅に改善されてるようです。

Gears 5 のフレーム内での VRS の分布図。赤のタイルはフル解像度、緑は半分の解像度でレンダリングされ、黄色は半分の水平または垂直解像度でレンダリングされているとの事。

どうやらギアーズ5でのこの変更は、「Tier 2 可変レートシェーディング」と呼ばれるものを使用しているようです。「Gears Tactics」はTier 1を使用しており、開発者はドローコールごとにシェーディングレートを指定することができますが、Tier 2ではドローコール内でより細かくコントロールすることが出来るようになっているとの事。

これにより、画面のどの部分を調整するかより正確に制御することが可能になり、エッジ検出フィルタを使用しシェーディングのレートを把握、8×8タイルの連続した画面全体を変化させることができるようです。VRSを使用すると、基本的に1フレームあたりのレンダリング時間が5~12%短縮され、より高い平均解像度が得られ、よりシャープなゲームが可能になるとの事です。

これらのグラフィックのアップデートは素晴らしいものですが、それ以上に重要なのは、ゲームの操作時のフィーリングです。

開発チームは、XBOXのDynamic Latency Input(DLI)を使用して、入力レイテンシーを大幅に削減することができたようです。これは非常に興味深いことで、ゲームプレイ時の操作レスポンスが大きく向上しているとの事。マイクロソフトが発表したレイテンシー比較図は以下の通りです。

XboxシリーズXのGears 5の入力ラグを、旧Xbox One Xとのダイナミックレイテンシーインプット(DLI)比較表で比べると、レスポンスが約30%も大幅に向上していて、このレイテンシー削減の効果がもっと注目されて、よりポピュラーになる事に期待したいです。マルチプレイ時には120Hzのアップデートにより、60Hz時よりさらにレイテンシーは低くなります。

私も現在PC(4K 120Hz)もXboxOneX(2560x1440P 120Hz)で120Hz出力で使っていますが、操作レスポンスが60Hz出力とでは段違いにクイックに反応するので、120Hz出力によるレスポンス向上は、ゲーム時には重要なポイントなので、是非オススメしたいところです。

ゲームはXboxOneXより全体的にスッキリしているように見え、レイテンシを減らした結果、より高レスポンスで快適なプレイができるようになっているとの事。

実際に重要なのはゲームプレイで、全体的にしっかりとしたパフォーマンスを発揮しているようです。XboxシリーズXでの体験は、Xbox One Xよりもずっとスムーズで、戦闘や探索のシーンでも気になる引っ掛かりもないようですが、ゲーム内に存在する広大でオープンな世界のステージを移動する際に問題があるようです。デジタルファウンドリがThe Coalitionと話したところによると、これはストリーミングシステムと低レイテンシの最適化の相互作用で導入されたバグのようで、既に修正が行われているとのことで、これで解決されてると考えて良さそうです。

そして、可変リフレッシュレート(VRR)。デジタルファウンドリのライターであるジョンさんは最近LGのOLED CXモデルに買い替えしたばかりのようで、VRR機能がこのような小さなパフォーマンスの低下にどのように影響するかをテストしたようです。その結果、VRRがそれを改善している事が分かったようです。「VRR」これは、次世代での重要な機能になりそうです。

120Hzのサポートはマルチプレイヤーのためにあり、正確に動作するようです。 ゲームは目標の120fpsに達し、ほとんどの場面で120fpsを保持しているようです。マルチプレイテストは、現状CPUとのボットマッチだけだそうですが、技術的にはもっと厳しいものになるかもしれないようです。いずれにしても、テストではフレームレートは99%の確率で120fpsにロックされていて、時折しゃっくりのように突発的にカクツキが発生する程度だったようです。結果的に、120Hzの対応は今世代のマルチプレイヤーゲームにとって大きな意味を持つかもしれないとの事。

結論として、『ギアーズ5』のアップデートは、既に素晴らしかったゲームを更に後押しするものとなっているようです。もちろん、コアとなるゲームデザインは何も変更されていませんが、オリジナルのギアーズ5の大ファンであれば、今回のアップデートでさらに楽しめるとの事。

とはいえ、ビジュアルの改善は素晴らしいもので、新しいライティング機能、改善されたシャドウ、ディテールの向上、より滑らかで全体的なフレームレートはすべて歓迎すべき変更で、『Gears 5』は今でも最高のHDR実装を備えているとしています。

結果的にXboxシリーズXでのギアーズ5のアップグレードは、解像度は激しい場面で1728P近辺まで落ちるようですが、1080Pに落ちるのはごく稀で、突発的なもののようなので安心しました。しかも戦闘場面以外ではフル4K解像度を維持しているので、戦闘場面で多少落ちても激しい戦闘場面が多いので、1700P程度なら落ちてる事も気がつかないレベルでしょう。

60fps、そして120fpsフレームレートも安定しているようですし、エフェクトはPC版にないものもあるようで、スクリーン・スペース・グローバル・イルミネーション(SSGI)は注目ですね。ソフトウェアベースの画面空間内のみに効果が限定されたソフトウェアベースのレイトレ効果で、PC版メインでプレイしている私もこの機能は非常に興味深いです。負荷を軽減させるVRSも新たな技術として非常に興味深いですね。

今後、MLによる超解像などで解像度を補うなど進化していますし、PCでもnVIDIAのDLSSなどAIによる超解像も採用してますし、もうネイティブ解像度が云々は関係なくなる段階に来ているのかもしれません。

何はともあれ、RTX3090ユーザーでも、XboxシリーズXは楽しみです。PS5はもういつ買えるのか、、という状況で年内に買えるのかすら見通しが立っていません。。困ったものです。。🔚

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映画、海外ドラマ、音楽、ビデオゲーム、ガジェット、自作ハイエンドPC、車、バイク、政治、経済、株式投資、格闘技、70年代のTVドラマ、超常現象などが大好きな湘南在住の管理人です。東京に住んでいた頃は、ハイエンドオーディオ、ハイエンドホームシアターなど趣味で実践していました。現在は、ソニー4KブラビアX9500Gの85インチで洋画、海外ドラマ、ビデオゲームをYAMAHAのA3070AVアンプ経由で5-1-4 9.1チャンネルのDolby Atmos環境で楽しんでいます。映画やゲームレビューはこのシステムかサブシステムのLG 55インチNANO91 4K 120Hzで検証しています。様々な幅広いジャンルでの経験で得た知識、見識をレビューやエッセイも含め、色々と書き綴って情報発信していきたいと思っています。尚、当サイトで書く内容は、あくまで個人的な好みや価値観での意見を書き綴っていますので、あしからず。 YOUTUBEチャンネルでは、高画質をモットーに4K解像度のゲームプレイ、PCゲームのベンチマーク動画、グラフィック比較動画に加えて他に好きなものなど、色々と公開していきたいと思いますので、お気に召したらチャンネル登録をよろしくお願いいたします。  https://www.youtube.com/user/hidebusa720