【6ファン!】PS5開発キットに関する新しい特許がWIPOのデータベースから見つかる。

実際のPlayStation 5の実物はまだ公開されていませんが、昨年10月には早くも開発キットの画像がリークされており、そのハードウェアはユニークな形状になっていました。大きなV字型のくぼみとたくさんの冷却ベントが特徴で、ソニーはPS5の可変周波数GPUがオーバーヒートしないように非常に気を遣っているようです。

そして、PS5の開発キットに関する新しい特許がWIPO(世界知的所有権機関)のデータベースに追加されましたが、技術的な詳細は詳しくは書かれていません。しかし、マシンがどのように冷却されているのかがわかります。以下、特許からいくつかの図をチェックしてみましょう。

PS5の開発キットの2つの「翼」の間に3x2のファンが均等に分割配置されているようです。ファンのうち3つは電源の冷却、3つはメインチップの冷却に使われています。また、PS5のAPUを冷却するために、Xbox One X、そしてXbox Series Xでも採用されているヴェイパーチャンバーも搭載しています。以下、特許説明文からもう少し詳しくご紹介します。

図6に示すように、電子デバイス10は、ヒートシンク30を有する。ヒートシンク30は、回路基板11に実装された熱源である集積回路11a(FIG6参照)に接続され、集積回路11aから熱を受ける。電子機器10には、複数の冷却ファン15が設けられており、冷却ファン15によって形成された気流を受けてヒートシンク30が冷却される。ヒートシンク30は、請求項に記載の冷却対象部材の一つである。

底部31は、蒸気室である。すなわち、底部31は、例えば、気化しやすい液体が封入される空間を有する金属板である。なお、底部31は、そのような空間を有しない金属板(金属ブロック)であってもよい。フィン32は、底部31に溶接され、回路基板11に沿った方向に配置されている。

PS5のバージョンでは、同様の冷却システムが搭載されるのでしょうか?既にブルームバーグの報道で、ソニーは冷却に例外なコストをかけているので、その可能性は高そうですが、最終的なPS5のハードウェアは、もう少し流線型でスタイリッシュなものになることを期待しましょう。

via wccftech

WIPO(世界知的所有権機関)のデータベースに新たに追加されたPS5開発機の特許資料が見つかりました。開発機なので製品版とは当然形も少しは違うと思いますが、製品版もこれに近い形状になるのでしょうか?

ヴェイパーチェンバー方式は、既に現行のXbox One Xでも搭載され、非常に静粛性が高いと評判ですが、XboxSeriesXにも搭載されています。

Xbox One Xにも搭載されているヴェイパーチェンバー方式
  
XboxSeriesXの巨大な銅製ヴェイパーチェンバープレートと巨大アルミヒートシンク。メインチップとGDDR6メモリーをカバー。

ヴェイパーチェンバー方式の仕組みは、ヒートシンクのベースプレートを中空構造にし、その中に揮発しやすい液体を封入すると、熱源からの熱でその液体が気化した蒸気(vaper)になり、その中空の空間(chamber)内を移動し、ヒートシンク側に到達すると熱が放出されて液体に戻る。この繰り返しで、普通のヒートシンクよりも効率的に熱を放出できるシステムです。

Xbox Series Xの冷却構造。熱が上昇する原理を巧みに取り入れた冷却構造になっています。

 
マイクロソフトが公開したXbox Series Xの底面に配置されるファン風流シミュレーション
  

しかし、開発機とは言え6ファンとは驚きです。自作PCでエアフローなどで苦労してると、同じ回転数でもファンの口径が小さくなるとノイズも高くなる事が分かりますので、回転を抑えノイズ抑制するために6つも採用しているのかもしれませんが、正直な印象として製品版での静粛性は本当に大丈夫なんだろうか?と不安になる構造です。ま、ソニーですからその辺りは当然テスト済みなんでしょうけど、Xbox Series Xと比べると、個人的にはやや不安を感じます。

巨大な大口径ファンを底からトルネード状に噴き上げて、熱原理に沿って放出するXbox Series Xの方が明らかにスマートな冷却構造に見えます。

とは言えど、製品版がどのような形状になるかまだ確定しているわけではないので断定は出来ませんが、この開発機?と思われるこのV字形状がベースで製品版となると、この冷却構造で静粛性はどうなのかなと感じます。

製品版ではDual Senseコントローラーのように、流線型を採用し滑らかでサイバーライクなデザインになる事を期待していますが、個人的な希望ではこのV字デザインではない事を祈ります。🔚

4 件のコメント

  • 開発キットに静音性も何もないと思いますが
    SIEはこれとは別に冷却システムの特許を持ってたのを去年あたり見たような
    なんにせよ早く本体デザインを拝見したいもんです

    • 開発キットに静音性云々言ったわけではないのでw
      製品版も開発キットと根本的な構造は同じではないのかなと想定した上での
      製品版の静音性は大丈夫かなと思ったわけです。

      PS4ProとXbox One Xでは静音性が随分違いますからね。

      ま、とにかくこのV形状ベースではないことを願います。

  • 開発キットじゃなくて実機が見たいんよな〜早く。
    PS5って不気味な程沈黙ていうか情報公開しないけど最近出来ない訳があるんじゃないかと思えてきたは。

    • 自分も早く実機が見たいんですよ。購入は決めているので、尚更に。
      5日の延期はアメリカで暴動が起きてしまい、タイミングが悪かったですよね。。
      ソニーはゲームのラインアップに相当の自信を持っているようですし、PS5本体も量産に入っている
      そうですから、問題ないでしょう。自分が気になるのはデザインですね、、開発機とされるような
      あのV型ではないことを心底願ってます。。ま、それでも買いますけどねw

      ソニーは少ない情報で巧くやってますよね。UE5のインパクトは本当に大きかった。
      そして話がEPICがSSDにスポットを当てまくり、話題がSSD一辺倒になり
      CPUやGPU、メモリ帯域差でXboxSeriesXに劣っているという事実が、
      一気にSSDの話題に切り替わりました。この戦略はお見事としか言いようがないですw

      でも冷静になると、根本的にSSDでグラフィックのレンダリング性能が上がるわけでは無いので、
      CPUのクロック差(10%)やGPUの物理的な演算ユニットの差(40%近くも!)、
      GDDR6の帯域差(10GB分が256bitと384bitの差)はひっくり返しようの無い差なんですよね。

      PCパーツで例えれば、CPUで1〜2グレード差、GPUで2グレード差くらいはあります。

      確かにSSD大前提でのI/Oの改善は今までにない大きなインパクトだとは思います。けど、
      他の開発者も言っていますが、根本的にグラフィックを美しくするにはテラフロップパワーが必要なんですよね。
      これはEPICのCEOティムさんも『UE5をより綺麗に動かすには更なるテラフロップパワーが必要。あればあるほど良い』と
      ハッキリと言っています。(これは記事でも紹介しました)

      ま、とにかくPS5の全貌が早く知りたいです。どちらの機種も買いますし、気になるのでw

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