英BBCの報道によると、ロンドン市警は3月25日にハッキンググループ「Lapsus$」と思われる容疑者7人を逮捕したようです。
この「Lapsus$」というハッキング集団は、南米に拠点を置いている可能性があるようで、Microsoft、Ubisoft、nVIDIA、Samsung、Vodaphoneなどの大手テクノロジー企業に対する一連のサイバー攻撃に関与しているとみられています。
特に、nVIDIAのハッキングでは、RTXグラフィックスカードの重要な機能でもある「DLSS」のソースコードが盗まれ、リークされました。
「DLSS」は、nVIDIAの画期的な AI レンダリング テクノロジーで、 GeForce RTX GPU にのみに搭載されている専用の Tensor コア AI プロセッサ使用し、グラフィックスのパフォーマンスを向上させます。
「Lapsus$」グループのリーダーの一人とされる、オックスフォード出身の16歳の少年は、サイバー犯罪でなんと約1400万ドル(約16億円)を蓄えたようです。16歳で16億円、、驚きです。
このリーダーとされている16歳少年の住所など個人情報は、今週ハッカー仲間によってネット上に投稿されたと報じられてはいましたが、ロンドン市警によると少年が逮捕された一人であるかどうかは公表していません。
警察は、「16歳から21歳の7人がハッキンググループの捜査に関連して逮捕した。すべて調査の上で、釈放している。」
“ホワイト” または “ブリーチベース”というオンライン名で、自閉症で特別支援学校に通う10代の少年には、南米に拠点を置くとされる「Lapsus$」ハッカークルーが背後にいると言われているようです。少年の父親は、英BBCのインタビューに対し
“最近までこんな話になっているとは思いもしませんでした。息子はハッキングについて話したことはありませんが、コンピューターにとても詳しく、多くの時間をコンピューターと共に過ごしていました。私はてっきり彼がゲームをしているのだとずっと思っていました。現在は、息子をコンピュータから遠ざけようとしています。”
と述べています。
ハッキンググループは、他にもマイクロソフトのBing、コルタナのソースコードの一部、サムスンは製品全体で使用しているという「生体認証技術のアルゴリズム」など大量のデータを盗み出したと言われていて、3月10日にはユービーアイソフトもサイバーセキュリティの被害に遭ったことを発表しており、被害にあった企業(特にnVIDIA)にとっての損害は想像以上に大きいと言われています。
「Lapsus$」は比較的新しい組織のようですが、Microsoftなどの大手企業の侵入に成功した事で、それをオンラインで自慢したことから、大きな話題になり、現在恐れられているハッカーサイバー犯罪集団の1つになっているとの事。🔚
via BBC
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