プレイステーションとXBOX、長らくコンソールの販売競争をしてきたライバル関係でもありましたが、プレイステーションが今世代のトップに立ったことは、前世代の差からも特に驚く事ではありません。
しかし、プレイステーションとXBOXのハードウェア販売台数で、これほど大きな差がつくとは誰も予想していなかったかもしれません。Take2の決算レポートのデータによると、Xboxは昨年2024年は約200万台しか販売することができず、2024年を通してPlayStation 5が好調だった数字と比較すると、対照的な結果となっています。
テイクツーの最新の四半期決算報告によれば、2024年11月時点で現行機種のコンソールが全世界で9400万台以上販売されたことが明らかになっています。昨年テイクツーが発表した数字に基づくと、2023年の7700万台とは顕著な差があります。
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9,400万台のうち、Xboxは約2,900万台と言われています。昨年の報告書の分析では、Xboxの販売台数は約2700万台で、この報告書の数値からでは、200万台の増加となります。
PlayStation 5の公式販売台数は、2024年9月末までに6,550万台に増加、2024年末にはさらに増加する可能性が高いようです。
ソニーは11月までに6,600万台以上のコンソールを販売した可能性が高いようですが、そうなるとテイクツーの9,400万台という数字に含まれるXboxシリーズS|Xの台数はさらに50万台少なくなると思われます。
結果的に9,400万台のうち6,550万台以上をソニーが販売した事になり、マイクロソフトのXboxシリーズS|Xの累計販売台数は2,850万台以下ということになります。四捨五入して2024年中の追加販売を考慮しても、2900万台と見るのが無難のようです。
これらの推定に基づけば、2024年のXboxシリーズX|Sの販売台数は200万台増加したことになります。今年2025年初めの関連メディアの報道では、マイクロソフトは2024年に過去最低の年間コンソール販売台数を記録したようで、アクティビジョン・ブリザードのタイトルをゲームパスのデイワン・リストに載せたにもかかわらず、コンソールの販売台数はさらに減少しています。
マイクロソフトは、ゲーム機の販売台数の公式発表を数年前から公式に取りやめ(最近はゲームパス契約者数も未公表)ていますが、今回のテイクツーデータから判明した数値は予想以上にプレイステーションとの差が拡大している事が明らかになっています。
「ゲームパスが利用出来る唯一のコンソール」という利点があるにも関わらず、XBOXがここまで低迷した事から、マイクロソフトが自社ゲームのレッドライン(限界線)を外し、マルチプラットフォーム戦略にシフトしたのも、納得出来る状況かもしれません。
この結果からも、マイクロソフトが次世代XBOXでも同様の結果になれば、コンソールからは撤退し巨大パブリッシャーに移行してもおかしくない深刻な状況なのではないでしょうか?
その意味でも、フィル・スペンサーさんの発言
“プレイステーションとXBOXは似ているので、次世代XBOXはハードウェアにイノベーション(革新)を起こし、ハードウェアの差別化で勝負していきたい。”
という発言も分かる気がします。2世代続けてプレイステーションとの勝負で大幅な差で敗北、特に今世代は素晴らしい完成度のハードウェアだと個人的にも思っているXbox Series X、そして安価なXbox Series Sの2機種を投入し、ゲームパスの利点があるにも関わらず、プレイステーションとの差が前世代より更に拡がってしまった事で、XBOXは現在崖っぷちの状態で「背水の陣」と思われても仕方ないかもしれません。
これだけ消費者にとって素晴らしい戦略を用意しても、前世代と状況が変わらないのであれば、もう何をしても無理なのではないか?とさえ個人的には感じてしまいます。
だからこそ、次世代XBOXでの「ハードウェア・イノベーション」には大いに期待したいところです。🔚
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