【ネタバレ注意】「 ベター・コール・ソウル 」シーズン6 11話の脚本、監督のトーマス・シュノーズ、ウォルターとジェシーの登場のタイミング、なぜジーンがまた新たな詐欺をするのか、などを語る。

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これ以降の文章には、「ブレイキングバッド」「ベターコールソウル」のネタバレの内容が多く記載されています。まだご覧になっていない方は、ご注意ください。念のために、行間を空けておきます。

                  

                   

                   

                    

                     

                        

                     

                    

                      

                    

                     

                        

                     

                   

                     

                    

                       

                       

                       

                      

8月2日火曜日に配信された「 ベターコールソウル 」シーズン6の11話「ブレイキング・バッド」の脚本・監督を担当した「ベターコールソウル」製作総指揮でもあるトム・シュノーズが、AMC TALKインタビューで、「なぜ今のタイミングでウォルトとジェシーが登場するのか」「なぜここに来て改めてジーンの新たな詐欺を演出するのか」などについて話しています。

この11話では、ウォルトとジェシーが遂に登場するのと、ソウル・グッドマンが初登場する「ブレイキング・バッド」シーズン2の第8話の名場面である一部を作り直し、「ブレイキングバッド」にはなかったシーン、会話が描かれていました。

結果的に、どのようにしてウォルターとジェシーを番組に登場させるタイミングと方法を決定したのかについて、シュノーズ氏は

“今回の11話では、ジーンがソウル・グッドマンに戻るのですが、過去のソウルとジーン、そして彼が今回ソウルになった理由を並行して描きたかったんです。

シーズン6の9話で、キムはラロが生きていることをジミーに隠していたことを話し、ジミーと別れます。そしてジミーは、ソウル・グッドマンになるのです。

そしてシーズン6の11話で、ジーンはキムと電話をしていますね。ジーンは、キムに電話をかけようとして彼女の職場に到達します。その電話の中で、私たちには聞こえない何か悪いことが起こり、そしてジミーの過去の苦しみがまたもよみがえり、ジミーはまた詐欺の道に戻ることを決心します。彼は過去の苦しみを麻痺させるために、「何か」をする必要があり、ジーンではそれができないのです。

そこで、過去のソウルを見て、今のジーンを見て、ウォルター・ホワイトに向かうようになったステップを見たいと思いました。マイクは「放っておけ」とソウルにアドバイスしますが、彼は自分の中で過去に起きたことの苦しみを麻痺させるために、もっと大きな悪いことをしなければいけないという思いがありますが、そうできないでいるのです。

だから、ソウル・グッドマン時代とウォルター・ホワイト時代を行き来しながら、ジーンの世界で起こっていることを比較するのには、ちょうどいいエピソードだと思ったのです。

そこで、ウォルター・ホワイトが戻ってくるところを(時間軸の)どこで見せるか、探していました。いろいろなシーンを振り返ってみると、ウォルターとジェシーがソウルを拉致してバジャーを救う計画を立てるまでの間が「ソウル拉致事件の後、気まずい帰り道でウォルターとジェシー、ソウルの3人は何を話すのか」を埋めるのには、ちょうどいい場所だと思ったのです。

今回の11話のジーンはかなり変わっています。ジェフとその仲間のバディで行う詐欺の舞台となるバーで標的に見せる姿は、ジーンというより「ソウル」や「スベリのジミー」に近いですね。ジーンという人格を使って、哀れで利用される人のいい奴、と偽装しているんです。

11話の序盤で、ソウルが約束した電話を受けるため、約束の日時に現れた「ブレイキング・バッド」その後のフランチェスカが描かれています。「ブレイキングバッド」のハイゼンベルグ事件の後なので、当然関わったソウルへの非難も殺到しているにもかかわらず、フランチェスカはその電話を受けるためにわざわざ来たというのは、ソウルとフランチェスカ2人の関係について何かを語っているのか、気になりますが、

“『ブレイキング・バッド』その後では、フランチェスカは観た通り、ジミー=ソウルに対する心配より、単にお金が目的でわざわざ来たわけです。

しかし、キムが自分の様子を確認するために電話をかけてきたことを明かす瞬間には、彼女は起こった出来事について本当の感情を持っていることがわかります。彼女は、起こったことすべてに対して、あるレベルでは悪いと思っているのです。

そして、ジミーがかつてそうであったこと、ジミーと関わることで変わってしまったこと、そして自分自身がそうなってしまったことに対してもです。”

キムが「ブレイキング・バッド」以降のタイムラインでは、生きていないのではないか?と心配していたファンにとっては、このシーンでキムの名前が出た事で、「ブレイキング・バッド」の後でもキムは生きている事が分かったからです。

特に「ベターコールソウル」シーズン6の9話で、キムがジミーの元を去った後、一切姿を見せていませんでしたので、ファンからすれば嬉しいサプライズでした。

“ラロ・サラマンカが、シーズン6の第1話から姿を消し、第5話で戻ってくるまでの思考過程と非常によく似ていて、視聴者がとても愛し、気にかけているこのキャラクターに何が起こっているのか、気にかけ続けることができます。今は未解決のままにしておいて、後で明らかにする方が良いと考えたのです。

ジミーが、フランチェスカからトンネル会社やダミー会社のお金、約1億円が当局に全て没収された事を聞き、キムとの電話のあと、詐欺を行うジミーに戻りましたが、それはお金とは関係ないと断言できます。

ジミーは、お金のことは本当に二の次なんです。「ゲーム」は、お金を稼ぐためにやっていると思っているでしょうけど、先ほど言ったように、ジミーは苦しみを麻痺させる必要があり、ジーンではそれができないから、ソウルやシミーとしてやっているのです。そして、彼はまた味をしめたんです。

第10話で、彼はジェフの問題を、彼と一緒にこの強盗をすることで犯罪に巻き込み、解決しました。おそらく、その特定の薬を服用したときのような、おなじみの感覚に、エネルギーを揺り動かされたのでしょう。興奮するし、スリルもあって気持ちもいい。しかし彼はとても長い間、禁断症状が続いていて、また味をしめたんです。

キムの職場に電話をかけた後、彼はまた「あの薬」に戻る必要があって、そうしたんだと思います。そして彼は大成功し、完全に中毒になっているんです。シナボンの店長であるジーンよりも、他人を傷つけ利用するジミーの方がずっと気分がいいんです。”

結局、ジミー(ソウル)が詐欺を繰り返す理由は、自分の心の苦しみ、苦痛から自らを解放するための行為で、まるで麻薬みたいなものと言えますね。ま、これは過去にも繰り返し描かれてはいますが、、しかし、本当にジミーという男はしょうもない奴ですねw 詐欺師というのは、やめたくてもやめられない、ある意味「ビョーキ」という事なんでしょうね。。

“ジーンがジミーに戻り、どのような方法で詐欺を行うのか考えるのはとも楽しいことでした。そして、標的となる男たちがみんな金持ちで、不愉快な奴で、自分のことしか考えないような奴で、ジーンを見下しているという事は、私たちにとっても重要なことだったんです。

なぜなら、ジミー達がやっている行為を見ると、人々を薬漬けにしているんです。これは度を越しています。彼はこんなひどいことは、過去にしていないと思うんです。飲み物や水にスパイクを入れて、人々をノックアウトするようなことはね。これは、もう一段階、上の卑劣な行為に及んでいると思います。

でも、最初のあるレベルでは「ああ、このクズどもは騙されて自業自得だ」と感じているのです。「応援しよう。」という気持ちになります。そしてラストシーンでは、最後の標的であるリンク氏が膵臓癌を患っていた事で、一瞬ジミーが頭を上げて、「もう無理だ」 と言い、ジェフの仲間のバディのようなスタンスになるかと思いきや、そうはならず、ジミーは「この男は癌だが、奴らはお涙頂戴だ。」と言い放ちます。

これは、ウォルター・ホワイトの経験から、癌患者でも嫌な奴はいるから、ジミーは詐欺をやり遂げようとしたんです。どんな詐欺にも失敗せずに、最後までやり遂げようとするから、ジェフの仲間のバディが心変わりした事で、ジミーはすごく怒ったのです。“

そして、ジミーは癌患者でもあるリンク氏への詐欺を強行しようとし、自ら不法侵入しようとするところで終わっています。これについて、シュノーズ氏は、

“ジミーは多くを失ったと思います。しかし、彼はバンドエイドの缶にダイヤモンドをいっぱい詰め込んで持っているから、お金は必要ないんです。彼はこの時点で、行動が必要なだけで、このまま進めても目の前の仕事をこなす以外に得るものはなく、ただ、ただこの男をやりこめる、という快感を得るために必要なことをしているんです。

ジミーが詐欺の現場に来てしまったのは悲しいことで、どうなるかは来週を待つしかありません。今までは、泥棒に入られた証拠を一切残さないで行うことだったのに、ここでジミーは手袋をし、ガラスを割って家の中に入ろうとしています。

本当は、彼は立ち止まって呼吸を整え、時間をかけて自分に問うべきなのです。

“いいか?次こそは必ず彼を捕まえよう。全部は勝つ事はできない。”とね。

しかし、ジミーは全部勝ちたいのです。ここで完璧な記録を残して、前に進みたいんでしょうね。より無謀で、より危険なことです。彼はここで、その究極の突進のために危険度を高めているのだと思います。”

そして、ウォルター役のブライアン・クラストンとジェシー役のアーロン・ポールが久々に撮影現場に戻ってきた時の様子を振り返っています。

“タイムワープしたような感覚でしたね。あのRV(キャンピングカー)の中なのですが、制作チーム、セットデザイナー、ビルダーが素晴らしい仕事をし、見事に再現して作り直してくれました。ウォルトとジェシーに扮したブライアン・クランストンとアーロン・ポールが、セットの中を歩き回るのは、本当にシュールでファンタスティックで楽しかったですね。

私は、ブライアンとアーロン、それに長い付き合いのジミー役のボブ・オデンカークにもドキュメントを書きました。その文書には、ウォルターとジェシー、ソウルたちがRV車にくるまでに、経験してきた事、ここに至ることが詳しく説明されています。

ですので、彼らは撮影前にすべての流れをしっかりと把握した上で、集合してシーンのリハーサルをしたのですが、まるで昔を思い出すようで、本当に素晴らしかったですね。”

そして、この「ベターコールソウル」シーズン6の11話がシュノーズ氏にとって「ブレイキングバッド」「ベターコールソウル」通して本当に最後の仕事となり、仕事を終えた今、これまでを振り返っています。

“「ブレイキングバッド」「ベターコールソウル」での仕事は、私の人生を変えました。どちらの番組も、本当に最高の脚本家たちと一緒に仕事をしました。実は、シーズン6の作業はすべての作業がZOOMを通して行われたので、シーズン5で一緒に仕事をしていた時が、直接会って仕事をする最後の時間だったような気がします。ですので、シーズン5は今までで一番いい時期だと感じました。

スピンオフの企画が持ち上がったとき、誰も見てくれる人がいないかも、、と思ったのですが、幸運にも素晴らしい脚本家たちの努力と、シリーズの主人公であるボブ・オデンカークとレイ・シーホーンの素晴らしい働きによって、この作品はとても素晴らしいものになりました。

もちろん、主演の俳優と女優だけでなく、マイク役のジョナサン・バンクス、ナチョ役のマイケル・マンド、ハワード役のパトリック・フェイビアン(特にシーズン6 第7話での彼の素晴らしさは語り尽くせません。)、そしてラロ・サラマンカのトニー・ダルトン、ガス・フリングのジャンカルロ・エスポジートといった素晴らしい俳優を見つけることができたのも幸運でした。

このプロジェクト(ベターコールソウル)は、失敗する可能性もありましたが、本当に特別なものになり、物事が上手くいったと感じています。夢が叶い、私の人生を変えてくれたので、このような機会に恵まれたことは本当に素晴らしいことです。”

AMC TALKでは、トム・シュノーズ氏が他にも沢山の裏話、作品について語っています。

via AMC Talk

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