【訃報】「 ザ・ソプラノズ : 哀愁のマフィア 」ポーリー役のトニー・シリコが死去。79歳。

           

「ザ・ソプラノズ:哀愁のマフィア」での、トニー・ソプラノ(ジェームズ・ガンドルフィーニ)の組織のマフィア幹部のポーリー役で知られる俳優のトニー・シリコが、金曜日に亡くなったことを、トニー・シリコのマネージャーが確認したそうです。享年79歳。

米ドラマ史上に残る名作ドラマ「ソプラノズ:哀愁のマフィア」で、トニー・シリコが演じたキャラクター、ポーリー・ウォールナッツはジェームズ・ガンドルフィーニ演じるトニー・ソプラノの組織の幹部として、他の俳優では真似できないような見事な存在感と演技を披露し、「ソプラノ」開始当初から目立つ存在でした。。

シリコは、ポーリーの怖さや威圧感と、独特の憎めないユーモアも持ち合わせた愛すべきキャラクターでした。シリコは当初、「ソプラノズ」のオーディションでコラード・ソプラノ・ジュニア(通称:アンクル・ジュニア)役のオーディションを受けたそうですが、結果的にポーリー役が合うと判断され、アンクル・ジュニア役はドミニク・キアネーゼが演じています。

1942年7月24日にニューヨークのイタリア人一家に生まれたシリコの人生は、正に波瀾万丈と言え、幼少期に多くのトラブルに巻き込まれてしまい、実在のイタリア系マフィアのコロンボ・ファミリーと関わりを持っていたようです。

シリコがまだ7歳の幼少期、新聞販売店から5セント硬貨を盗んで逮捕されたのを皮切りに、俳優業を始めるまでに実に28回も逮捕され、更に違法な武器の所持と武装強盗の罪で2度刑務所に服役と、正に“リアル・マフィア”だったようです。

シリコは、1990年当時のLAタイムズ紙のインタビューで

“俺はとても不安定だったんだ。正しい考えというものがなかったんだ。だから、そういう連中と一緒になって、突然、武装強盗アーティストになったんだよ。ニューヨークのすべてのナイトクラブに張り込んでいたね。

“だから、誰かにサインを求められると、正直言ってこんな俺にサインなんておかしいと思うんだよ。それは昔からの罪悪感だと思う。俺なんか注目されるに値するような奴じゃないと感じているのかもしれないな。 “

と述べており、自身が有名になって公人となった際、自身の過去に対し常に罪悪感を持っていたようです。

シリコは、1974年にヘンリー・ウィンクラー主演のマフィア・ドラマ「クレイジー・ジョー」にエキストラとして出演し、俳優デビューを果たします。

この作品が、シリコの運命を変えます。結果的に1990年マーティン・スコセッシ監督の「グッドフェローズ」、1993年のジョン・ランディス監督のコメディホラー映画「イノセント・ブラッド」、1994年のウディ・アレン監督の「ブロードウェイと銃弾」など、マフィア役や犯罪者役を数えきれないほど演じるきっかけとなったのです。

シリコは、2016年の『カフェ・ソサエティ』や1995年の『マイティ・アフロディーテ』など、ウディ・アレン監督に気に入られ、アレン監督作品に数多く出演しています。

1989年には、ドキュメンタリー映画「The Big Bang」に出演し、自身の過去の犯罪歴が人生観にどのような影響を与えたかについて語っています。

シリコのマネージャーであるボブ・マクガワン氏は、

“トニー・シリコは、とても忠実で素晴らしいクライアントです。彼は、いつも困っている人々を助けていた。彼はThe Wounded Warriors Project(2001年9月11日以降の軍事っ作戦で負傷した退役軍人にさまざまなプログラム、サービス、イベントを提供する慈善および退役軍人サービス団体)のメンバーだったのです。”

「ソプラノズ」で、クリストファー・モルティサンティを演じたマイケル・インペリオリは、自身のインスタグラムで

“私の親愛なる友人で同僚、そして犯罪のパートナーである偉大なトニー・シリコが本日亡くなったことを伝えるのはつらいことです。

トニーは他の誰とも違う、私が知る限り誰よりもタフで、忠実で、大きな心の持ち主でした。私は、良い時も悪い時も、彼の側にいました。しかし、ほとんどは良いことでした。そして、私たちは共にたくさん笑いました。

私たちは、クリストファーとポーリーとしてグルーヴ(心地よい状態)を見つけ、私は親愛なる友人トニーと最高の、そして最も楽しい仕事をたくさんしたと自負しています。

彼がいなくなるのは永遠に寂しいです。彼は本当にかけがえのない存在です。彼の家族、友人、そして多くの多くのファンに愛を送ります。彼は愛され、決して忘れ去られることはないでしょう。今日は胸が張り裂けそうです。”

と投稿して哀悼の意を示しています。

個人的にソプラノズ以外とですと、印象的な作品はニキータで知られるアンヌ・パリローが女ヴァンパイアを演じマフィアと対決するホラーコメディ「イノセント・ブラッド」でもロバート・ロッジア演じるマフィア・ボスの部下役でも出演しており、その風格から脇役でも印象に残る存在感を放っていました。

家族の投稿によると、シリコには2人のご子息であるジョアン・シリコ・ベロ、リチャード・シリコ、そしてお孫さん、兄弟、姪、甥、その他の親族がいるとのことです。

R.I.P..

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