ユービーアイソフトの子会社のスタジオで「The Division」などで知られる「マッシブ・エンターテイメント」のマネージング・ディレクター、デイヴィッド・ポルフェルト氏がUBIソフトを去ることになったそうです。
ネイサン・ブラウン氏のニュースレター「Hit Points」に掲載された新しいプロフィールによると、UBIソフトに17年在籍したベテラン社員でもあるポルフェルト氏は今年の初めにUBIソフトに辞表を提出し、現在は6ヶ月の通知期間を過ごしているとの事。
ポルフェルト氏は、UBIソフト傘下のマッシブスタジオに17年間在籍、12年間はマネージング・ディレクターを勤め、最近はスウェーデンの開発チームを率いて近日発売予定の「Avatar」を担当、「The Division」やユービーアイソフトの新作「Star Wars」などのタイトルも率いていました。
ポルフェルト氏がユービーアイソフトで「他の挑戦をする」ために上級職を退く予定であることは関連メディアでも報じられていましたが、本来は6ヶ月の長期休暇の後に「ユービーアイソフトで新たな冒険に乗り出す」予定だったとの事ですが、どうやら完全な離職となるようです。
ポルトフェルト氏は、
“私は、このスタジオのあり方にふさわしい経営者だとは思っていません。現在の私は完全に平和を保っています。”
と述べ、一見は円満退社のように感じますが、今回の同氏の辞任は、ユービーアイソフトの広範囲に渡るレベルのスタッフの「大量離職」が最初に報じられてから、僅か数週間後であり、やや不穏な兆候と言われているようです。
離職の理由として、低賃金、会社のクリエイティブ方針への不満、職場での不祥事対応への不安など、さまざまなものが挙げられています。海外メディアの報道によると、特にカナダのスタジオ(UBIソフトモントリオール?)は離職者が多いようで、2021年12月までの半年間で少なくとも60人が離職しているそうです。
他にもUBIソフトの開発者からは、「NFT」を搭載したことに失望している声が出ています。ユービーアイソフト・パリの従業員代表とするフランスの労働組合Solidaires Informatiqueは、NFT技術を「役に立たないコストのかかる、ビデオゲームの生態系を破壊する技術」と否定的な意見が出ています。
ユービーアイソフトは、最近の職場の不祥事疑惑への対応で批判を浴びており、ユービーアイソフトの最高人財責任者アニカ・グラントは、最近、メディアに質問に対して、「会社が苦情への対応を誤り、信頼を失う事を招いた。」と認めています。
アクティビジョンに続き、UBIソフトでも職場内の問題が露呈しており、業界内の職場環境のあり方、不祥事対応について改めて問われているようです。🔚
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