ユーロゲーマーが、『グランツーリスモ 7』の開発者である山内氏にインタビューしています。そこでゲームに関して明らかになっている事が多くあり非常に興味深い内容だったので、インタビューからピックアップしていこうと思います。
- オンラインに接続必須にする必要があるのは、GTカフェに限ったことではなく、セーブデータを変更しようとするチート行為全体を防ぐため。
- これには2つの役割があり、1つはユーザーを次の目的のミーティングに誘導すること。そして、ユーザーに車の収集に参加してもらうこと。もう1つは、ユーザーが収集を依頼された車を持って戻ってきたときに、コレクションに加えた車の背景にある歴史を少し紹介する。
- 自分のガレージを他のプレイヤーに開放して、自分が収集したカー・コレクションを披露することもできる。
- キャンペーンモードでは、オンライン接続が必須。オンライン接続を必要としないのはアーケードモードだけ。それはセーブデータに影響を与えないのでオフライン・プレイも可能との事。
- しかし、セーブデータに関係するものは、接続が必須。例えば、カラーリングデータなどは、オンラインサーバーからダウンロードしているため。
- GT7では、時間や天候がリアルタイムで動くようになる。
- 天候は変わるだけではなく、天気のシミュレーションが行われており、ゲームの物理的な部分に影響を与える。
- 24時間レースのような耐久レースを実施するかどうかは、まだ決定していない。
- リアルタイムから100倍に加速するまでの時間の流れの速度を設定できるので、必ずしも耐久レースでなくても、天候の変化やコース上のクルマへの影響をバリエーション豊かに体験することが可能に。
- タイヤのゴムレベルのシミュレーションはないが、雨が降ると路面に水が溜まるというシミュレーションはある。その水溜りの上を車が通過すると、脇に水しぶきが飛び散るので、その部分は他の部分よりも早く乾くことになる。これはシミュレーションされたもので、時間が経つにつれてコースのグリップに影響を与え、さまざまな場所でコースが乾き始めるようになる。
- 気温や湿度、路面温度も天候の変化に影響される。
- ダメージ表現は、基本的に『グランツーリスモSPORT』と同じだが、ダメージ表現方法が少しだけ改善。
- PS4世代版とPS5版では天候変化など、様々なな機能は基本的に同じだが、グラフィック品質は異なる。
- PS4とPS5のプレイヤーでマルチプレイは可能。
- PS VRに関しては、まだ話は出来ない状態。(おそらくPS VR2に関連する?)
- GT7の開発は、GT Sportの開発が終了した直後、2017年末頃から。
- 今回の『グランツーリスモ7』は、車文化に危機感を持って作ったタイトル。なぜならば、25年前に比べてクルマ好きになるきっかけや方法が非常に少なくなっているから。
- 新しい世代の子供たちに「新しい車好き」を作っていくという意味で、「グランツーリスモ」には大きな責任があると思っている。
- GTカフェでは、車を集めることを強く勧め、重要な車の文化的背景についても教えている。そのために多くの心血を費やしてきた。その理由は、初めてクルマに触れる子供たちに、そうした知識に触れる機会を作るため。
- クルマの文化はここ150年くらい続いている。それらの歴史あるクルマを走れる状態で、大きなミュージアム形式で保存することが我々の使命。もちろん、TaycanやTeslaのようなクルマも含まれる。しかし、私たちの使命は何よりもまず、今あるこの素晴らしい自動車文化の全体を後世に残すことだと思う。
- 『グランツーリスモ:スポーツ』で可能だったことは『GT7』でもすべて可能。操作性の向上、ネットワーク接続の信頼性の向上にも力を入れている。
- 当たり前だが、車のコントロールの精度は格段に上がっている。車のセットアップやチューニングを行うと、車のレスポンス、変化に大きな違いを感じることができ、それ自体がこのゲームの非常に楽しい特徴になると思う。運転するのがとても楽しくなり、より自然な感じになる。
- アダプティブトリガーを使って、ABSの動作時の振動を再現する。
- 私にとって重要なのは、新しいデュアルセンス・コントローラーが可能にする操作性の正確さ。
- 以前は、ハンドル・コントローラーでしか出来ないことがあったが、PS5のデュアルセンスコントローラーでは、ハンドルコントローラーで出来た事は、全て出来るはずだ。
- GT7は、PS5のプラットフォームの進化に合わせて進化し、コースや車種を増やしていく。しかし、機能面では過去のタイトルにあった機能で、いまだに復活していないものがある。そのほかにもいろいろなアイデアがあるが、まだその話をする段階ではない。
- 新型コロナウィルスの影響については、ポリフォニー・デジタルはまるで家族のように運営されている会社なので、このような危機的状況にあっても、それほど大きな影響はなかったと思う。
- 実はコロナウィルスの影響で、自分の車をもっと走らせる機会ができた。今でも毎晩、愛車のポルシェGT3で首都高を走っている。車がほとんど走っておらず、空いているので、運転しやすい。
山内氏の車文化、車への情熱、想い入れ溢れる内容のインタビューになっています。特に新しい子供たち世代に新たな車好きを生み出し、後世に伝えて行きたい。という言葉は、素晴らしい事だなと思いました。
今回インタビューで述べていたこれらの事は、是非とも実現して欲しいものです。個人的にもGT7には期待しています。GT7は2022年3月4日に発売されます。
via ユーロゲーマー
>実はコロナウィルスの影響で、自分の車をもっと走らせる機会ができた。今でも毎晩、愛車のポルシェGT3で首都高を走っている。車がほとんど走っておらず、空いているので、運転しやすい。
ここは非常に山内さんらしくて、読んでいて嬉しくなりました。クルマを運転する、という行為を真に愛する人が作っているゲームですから、期待せざるを得ません。XboxSeriesX/SのForzaMotorsportと共に今から発売が待ち遠しくて仕方がありません。というかそれまでにPS5を手に入れなくては(笑
確かに山内さんらしい話ですよね。
最近bremboと技術提携が発表されましたよね。
これよってどのような効果がGT7にもたらされるのか楽しみです。