デジタルファウンドリが「Crysis Remastered」アップグレード版をテストした結果、PlayStation 5はXbox Series Xとほぼ同等の結果が得られたようです。
ただし、PS5ではPS4Proでの各モードの解像度設定が維持されているため、いわゆる「後方互換プラス」のようなタイトルの模様。
パフォーマンスモード、レイトレーシングモードでは1080P解像度で60fpsをターゲット、クオリティモードでは最大1800P解像度で60fpsをターゲットとしているようです。しかし、本作はダイナミック・レゾリューション・スケーリング(処理不可に応じて解像度を上下させる)が全面的に採用されているため、実際のプレイ上での結果はかなりバラつきがあるとの事。
Xbox Series Xとの比較では、PS5の解像度が低いこともあって、PlayStation 5の方がXbox Series Xよりもフレームレートがスムーズに動作しています。特にレイトレーシングモードでは、その傾向が顕著のようです。一方、解像度に関しては、XboxシリーズXの方が上回って高精細のようです。
しかし、実際に60fpsの映像を実現するには、どちらのコンソールも限界があるようです。
先日リリースされたPC版の2.1アップデートと同様に、新機種への対応以外にも様々な追加・調整・改良が行われています。その中でも特に注目されているのが、「Ascension(アセンション)」と呼ばれるステージの追加です。このステージは、以前は全てのコンソール版から完全に削除されていたほど、処理負荷が高いステージのようです。
更に、PC版と同じようにナノスーツモードの交換が可能になったことも歓迎すべき点だとしています。これは、発売時にはなかったものです。
しかし、2007年に発売されたオリジナルのゲームでは、Xbox 360版やPS3版で削除された機能が、Crysis Remasteredではいまだに復活していないようです。オリジナル版で見られた破壊の細かさは、未だに修正されておらず、ボリューメトリクスはPCのオリジナル版と同じではなく、前述の復活したAscensionステージではこの効果が完全に失われているようです。
しかし、PC版のCrysis Remasteredでは、このエフェクトが存在しています。
他にも、植生のアニメーションが他の部分よりも低い更新速度で動作したり、爆風が植生に影響を与えなかったりと、「Crysis」オリジナルの機能が削減されてしまっているようです。
とは言えど、今回のアップデートの最大の特徴は、新世代のゲーム機をサポートすることで、両機種(PS5、Xbox Series X)には、いくつかの素晴らしいアップグレードが施されているようです。パフォーマンスモードでは、両機種ともに1080pで60fpsをターゲットとしていますが、クオリティモードではXbox Series Xで2160p(4K) / 60fps、Xbox Series Sでは30fpsを上限としているとの事。
レイトレーシング・モードは、Xbox Series Xでは1440P / 60fpsが限界で、Xbox Series Sでは1080P / 30fpsが限界のようです。問題は、レンダリングが困難なコンテンツをスムーズに処理するためのダイナミックな解像度スケーリング機能を搭載しているにもかかわらず、プレイ中にこれらのパフォーマンス目標がどの程度達成されるかということです。
クオリティ・モードでは、DFのテスト時にLG CX OLEDディスプレイを使用し、VRR(可変リフレッシュレート)を有効にしてプレイしたので、Xbox Series Xで初めてプレイしたときは、非常にスムーズで素晴らしいゲームプレイ体験だったようです。しかし、これはVRRの恩恵が非常に大きいようで、VRRを有効にしないと実際は50~60fpsのプレイ感覚になるようです。DFは、よりパフォーマンス安定の為に、DRS(ダイナミック解像度スケーリング)の幅を広げて、60fps安定に近づけて欲しいと述べています。
Xbox Series Sでは、30fpsでも2160P(4K)解像度は厳しいようで、この低フレームレートではVRRでも体験を改善出来ないようです。
Xbox Series Xのパフォーマンスモードはよりスムーズで、ターゲット解像度が遥かに低いことから、60fpsに近いパフォーマンスを達成しているようです。しかし、負荷の高い場面では依然としてパフォーマンスの低下が見られるようです。これは、ゲームに投入されている膨大なレベルのCPUとGPUのパワーを考えると、驚くべきことです。Xbox Series Sは期待外れのようで、40~50fpsで推移しているようです。これは、同じモードで動作するXbox One Xよりは良いようですが、Xbox Series Sには存在しないはずのCPUのボトルネックの影響があるように感じられたとの事。
レイトレーシングモードのXbox Series Xは、ターゲットである60fpsから最も低下し、VRR対応ディスプレイでプレイしてもスムーズに表示できないほどだそうで、パフォーマンス、クオリティモードより1番パフォーマンスが低いモードのようです。
逆に、1080P/30fpsをターゲットとするXbox Series Sでは、このモードはかなりうまく機能しているようで、ローエンドXboxゲーム機の中では最も安定したパフォーマンスでCrysis体験ができるようです。
今回のパッチで、Xboxシリーズで60fps安定を実現することは出来なかったようですが、Xbox One Xでのパフォーマンスレベルを考えると、これは少し残念な結果との事。しかし、Xbox Series Xの「クオリティモード」とVRR対応のディスプレイを組み合わせれば、十分に感動的な体験が得られるとしています。結果的にXbox Series Xではクオリティモードがオススメのようです。
PlayStation 5については、発売前の段階でCrytek社が、パフォーマンス・モードとレイトレーシング・モードでは1080P/60fps、クオリティ・モードでは1800P/60fps(Xbox Series Xは2160P/60fps)を想定しているようですが、Xboxと同様にDRS(ダイナミック解像度スケーリング)が行われるとの事。解像度の制限は、PS4Proと同じ出力のようです。なぜPS5はXbox Series Xよりも解像度が低いのか?DFによると、これはPS5の「後方互換プラス」機能の限界かもしれないようです。
しかし、Xbox Series Xの12テラフロップスのパワーを持ってしてもレイトレーシングが絡むとガタガタになってしまうようです。最新コンソールでもレイトレーシングはまだまだ厳しいようです。ま、RTX3090でもDLSS(AIによる高精細化)などに頼らないと高いフレームレート出せないくらいですからね。しかし、フレームレート重視のパフォーマンスモードで1080Pというのも予想外に低くて驚きました。今世代のコンソールでもダイナミック解像度スケーリング採用は必須となりそうですね。
参考記事:【ゲームチェンジャーになるか】マイクロソフト、スタンドアロンAPIとしてDirectMLの公開を発表
今世代コンソールでもDLSSのような機能(Direct MLの超解像?)が採用されれば、かなり良い感じになるとは思っているんですけどね。。🔚
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