テック解析で知られるデジタルファウンドリが、PS5、XboxシリーズXのハードウェアにマッチする、あるいはそれを超えるためには、どのようなPCグラフィックス・セットが必要なのか、『アサシン クリード ヴァルハラ』のビジュアルメイクを分解し、品質設定の点でPS5とPCをマッチングさせ、その過程で最適化された設定を検証しています。
コンソールが次世代に更新され、ハードウェア処理能力が向上し、グラフィックの品質と複雑さが増すにつれ、PCタイトルに求められるハードウェアの要件が高まるのは避けられません。PCグラフィックスカードもコンソールと同様に今年10月に次世代にアップグレードされています。
ウォッチドッグス:レギオンでは、DFの検証結果でXboxシリーズXがnVIDIA RTX 2060 SuperのPCにマッチする可能性があるという結論でした。主にレイトレーシング(以下 RT)が高く厳しい性能要求のために、GeForceハードウェアが明確に優位性を持っている領域でもあります。
しかし、DFで検証した結果では、アサシンクリード:ヴァルハラでは、違うようです。ゲームはnVIDIAのキット上ではそれほどうまく動作しないようで、RTはなく、重要なGeForceの優位性がなく、AMDでのグラフィックス・カードでは、かなり良い動作をするようでDFの検証した結果ではRadeon RX 5700XTがPS5の経験に非常に近いようです。
この比較作業の中には、コンソールとPCの間に似たような設定がないことから、理論的なものもあるとの事。例えば、動的解像度のスケーリングシステムは大きく異なります。ピクセル数の測定では、PS5はほとんどの場面で1440pから1728pの間で推移しているようで、多くのエリアやカットシーンは1440Pにロックされています。
しかし、PCは違います。奇妙なことに、アンチエイリアシングシステムはDRS(ダイナミック・レゾリューション・スケーリング)システムでもあり、負荷に応じて各軸の解像度が85%から100%になるように適応的に設定されています。
簡単に言えば、PCの方がDRS率が低いということです。ですので、PCとコンソール間の相対的なパフォーマンスのアイデアを得るために、DFではプレイステーション5で60fps以下に落ちるゲームの領域を使用して、1440pの解像度でレンダリングしながら比較するようです。
プレイステーション5で使用されているPC相当の設定はどのくらいになるのでしょう?
DFの検証プロセスは、上のYOUTUBE動画で見ることができますが、基本的には超高設定のシャドウから始まり、ゲームワールドのディテールのために非常に高く、アサシンクリード高負荷なボリューメトリック・クラウド(雲)の設定のために、超高、または高になる可能性があります(それらを直接比較することができる場所では、すべてが多かれ少なかれ同じに見えるようです)。
一方、膨大なメモリ割り当てを念頭に置いて、コンソールは最大品質のテクスチャを使用し、水の設定は、PCの高さに最も近いとの事。そしてここからが少し厄介なところだそうで、「クラッタ・オプション」は実際には葉の密度を高めてしまうそうですが、DFでのテストシーンでは、PlayStation5がなんとPCの非常に高い最大値を上回るようです。
これは、PCでは超高値に相当する設定がない数少ない設定の1つだそうで、DFは開発者の見落としではないかと推測しています。この設定はパフォーマンスへの影響は非常に小さく、超高と低の差はわずか4パーセント程度で、見た目には全く違いがありませんが、これは後に指摘されるPC版のゲーム設定のスケーラビリティの欠如の問題のようです。
他にも矛盾した点があるようで、一つはゲーム内の衣装などの布類の物理処理はプレイステーション5では全てサブ・ネイティブ・フレームレート(30fps、またはそれ以下)で実行されるようです。PCの最高設定では、完全なネイティブフレームレートが得られるそうで、環境の詳細設定を中程度に下げても同じだそうです。
つまりは、コンソールとPC版の完全に一致させるには、PC側の設定の詳細さが足りないという事になるようです。また、PC版ではフル解像度で動作するようですが、PS5ではかなり低い解像度で動作するようです。とはいえ、いくつかの興味深い比較や結論を導き出すことができるとの事。
結局のところ、PCでは非常に性能要求の厳しいゲームであることは明らかですが、気になる点は被写界深度のようないくつかの設定が実際には何もしていないように見えたり、動的解像度のスケーリングオプションが恣意的に制限されていて実用性に欠けていたりと、スケーラビリティの欠如が明白との事。
テッセレーションの品質をスケールアップすることができないため、最高設定でも地形が目の前で目に見えて変形してしまい、これはすべてのプラットフォームで起こるようです。
2つ目の結論は、PlayStation 5の比較的低い解像度は、PCのほとんどの設定を最大にして動作しているので、意味があるようです。つまり、解像度は落とすが見栄えのほとんどの設定は高い品質設定という事です。
プレイステーション5の特定のストレスポイントを選択すると、60fps以下に低下し、最低1440pの解像度に落ちるようですが、DFでは可能な限り同等の設定に近い1440pに固定されたPC版を実行することができたようです。
そして、ここでnVIDIA vs AMDの構図が見えてきます。
まず第一に、nVIDIA RTX 2060 SuperはPlayStation5よりも20パーセント遅く、RTX 2070 Superでは10パーセントに低下。2080 Tiでのテストに基づいて、プレイステーション5の出力と一致するか、それを超えるためには、2080 SuperまたはRTX 3060 Tiが必要になるように見えるとの事。(本当?)
DFでは、NaviベースのRX 5700でのテストに基づいて、5700 XTがプレイステーション5のスループットに匹敵する距離に到達すると予想。これは、雲のプリセットを非常に高く設定した場合を想定しているとの事。
しかし、PCゲームのスケーラビリティは、ウルトラハイから選択したプリセットに落としただけで、1440pで実行しているRTX 2060 Superのパフォーマンスが14%向上しました。最大の効果は、適応解像度の設定をオンにすることによって見ることができますが、約28パーセントとウルトラ以上の最適化された設定のパフォーマンスを向上させます。
『アサシン クリード ヴァルハラ』はコンソールとPCを比較するのに最適な方法ではないかもしれませんが、特にAMDとnVIDIAのGPUの性能格差を考慮すると、興味深いデータポイントであることは確かだとしています。
PS5とXbox Oneが2013年に発売されたときは、少なくともしばらくの間は、100ポンド(約13800円くらい)のグラフィックカードでコンソールの体験に匹敵することができました。コンソールのパリティに到達するために必要なPCパーツは、それを超えるものではなく、はるかに高価なものになっています。
DFアレックスさんの検証して出した結果を見ると、PCがUltra、PS5がHigh程度の違いでほぼ同じ結果になっています。これが本当なら驚くべきことで、こうなると、これ以上の高品質設定で高フレームレートを実現出来るPCは非常に魅力的ではありますが、PCでそれに掛かるコストが一気に数十万円以上跳ね上がり、コスパという次元の問題ではなくなりますw
私もRTX3090(MSi RTX3090 Gaming X Trio)を搭載したPCでプレイしていますが、グラフィックカードだけで24万円近いので、そう考えると、次世代コンソールはまだまだ制限こそあるものの、コスパは本当に素晴らしいのではないかなと思います。🔚
RTX 2080は10TFLOPSということで、それと同等以上であればPS5は10.3TFLOPSというスペックシートそのままのパフォーマンスがまずまず出ているということでしょうか(FLOPS比較が全てというわけではありませんが)
今回ACヴァルハラはCSではAMD機のXboxにoptimizedという都合上、いつものようにnvidia製ビデオカードに完全最適化というわけにはいかなかったのかもしれませんね
Radeon RX 5700XTでも同等のゲーム体験ができるというのも、それを裏付けていると思います