韓国のLGエレクトロニクスは過去2年間、有機EL(OLED)テレビを次世代のビデオゲーム技術に対応させるために努力してきたことが印象的です。
2020のCESでは主力のOLED 4K TVモデルをnVIDIAと提携し、G-Sync対応を謳い、PCゲーマーを大型4K OLED TVに引き寄せようと大々的に展開していました。
これまでの道のりには確かに不調がありましたが、LGの粘り強さは、最新の有機EL 4Kテレビのゲーマーへの販売が好調に推移していることや、マイクロソフトの新型コンソール「Xbox Series X」との正式なマーケティング・パートナーシップにより、大きな成果を上げています。
欧州、アフリカ、中東、アジア太平洋地域をカバーする今回のLGとMicrosoftの新たなパートナーシップ契約は、LGの有機ELテレビとXbox Series Xコンソールが一緒に販売店の特別イベントに登場するというものです。
この提携に関するLGのプレスリリースによると、
「お客様は、LGの2020年型有機ELテレビとXboxシリーズXの最新ゲーム機で、没入感のある爽快感を直接体験することができます。」
2019年のC9シリーズ以降、LGの有機ELテレビは、可変リフレッシュレート(VRR)、4K 120Hzのリフレッシュレート対応、自動低遅延モード(ALLM)切り替え(これにより、コンソールやPCを何に使用しているかに応じて、テレビがビデオ映像モードとゲームモードの映像モードを切り替える)などの主要な次世代ゲーム機能をサポートしています。
LGの最新の有機ELテレビでも、入力遅延(画面が画像をレンダリングするのにかかる時間)が12msという低い数値に抑えられているほか、XboxシリーズXのゲームで利用可能なDolby Atmosオーディオ・ミックスの内蔵プレイ、2021年からXboxシリーズXのゲームで利用可能になるDolby Vision HDRフォーマットプレイ対応など、次世代ゲームの主要機能がバックアップされています。テレビからロスレスのDolby Atmosオーディオを接続されたサウンドバーやAVレシーバーに伝送するための「eARC HDMIシステム」のサポート、およびHDRゲーム体験を向上させるためのいわゆる「HGiG」(ソニーやマイクロソフトが参画するHDRゲーミング推進団体)準拠のHDRモードのサポートです。
また、LGの有機ELテレビは、すべてのHDMI入力端子がHDMI 2.1端子で、次世代ゲームをサポートしているのに対し、他のブランドのテレビでは、次世代ゲーム機能をサポートしているテレビの数が少ないのに対し、1つまたは2つのHDMIポートでしかサポートしていないことも特筆すべき点です。
4K液晶TVでは数少ないHDMI2.1端子を備えて4K 120Hz入力やALLM、VRR、FreeSync Premium、GSyncなどに対応するNANO91でもHDMI 2.1端子は、HDMI 3と4の2つの端子しか対応していないので、その点では現時点でLG OLEDのC9とCX(C10)は、次世代ゲーム機や次世代PCグラフィックスカードなど全てを4つのHDMI入力端子でカバー出来る唯一の4K TVと言って良いでしょう。
来年2021年こそは国内メーカーのソニーのBRAVIAやREGZA、VIERAなどもLG並みの多機能を搭載して発売して欲しいものです。🔚
via Forbs
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