【どのストレージがベストなのか?】XboxシリーズXの後方互換タイトルのSSD、外付HDDのロード時間比較、そして拡張ストレージ購入ガイド。

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デジタルファウンドリーがXboxシリーズXでの後方互換タイトルをSSDとハードディスクで比較テストした記事を掲載しています。非常に興味深く、素晴らしい内容なので、一部抜粋して再構成し日本語訳で掲載したいと思います。これで拡張ストレージの悩み、振り分けなど解消出来ると思います。

              


                  

XboxシリーズXでの後方互換では、x16倍の異方性フィルタリングによって改善され、ローディング時間も大幅に改善されています。

異方性フィルタリングの最大x16の効果は、既にXbox One Xがハードウェアベースで実装されていたので、OG XBOX(初代XBOX)やXbox360タイトルのXbox One Xエンハンスドで大幅に綺麗な4K映像になったのはこのx16異方性フィルタリングの恩恵もありました。これがXboxシリーズXでも継続で後方互換タイトルの画質向上の要になっています。

XboxシリーズXは、1TBの高速なNVMe M.2 SSDドライブを1TB内蔵していますが、実質使用出来る容量は802GBとなっています。Xbox One Xの1TB HDDの時は、実質781GBが使えた事を考えると、改善はされているようです。

デジタルファウンドリの推測では、マイクロソフトはOSのフットプリントを減らすためにハードウェアの解凍エンジンを使用し、コンソールはオンデマンドでシステムファイルを解凍するようです。

デジタルファンドリによると、Xboxの後方互換タイトルは、ストレージのパフォーマンスに革命をもたらすXboxベロシティアーキテクチャーにアクセスすることはできないので、外付けの高速なUSB3.1ハードディスク、もしくはSATAのSSDでも問題はないようです。

そこでデジタルファウンドリーはSeagate製5TBパスポート外付けハードディスクと、SabrentのSATA-USB変換アダプタとSamsung 870 QVO SATA SSDを組み合わせたものと、サムスンのNVMe SSD PM961とAsus ROG Strix Arion SSDケースの組み合わせ、XBOX純正の 1TB拡張SSDカードの合計4つで比較テストをしています。

CODモダンウォーフェア2019の大容量データ172GBのコピー比較テストでは、当然、書き込み速度が重要になるのでNVMeドライブの方が速いですが、172.2GBという大容量データを転送していることを考慮すると、必ずしもそれほど群を抜いて速いというわけではないようです。

COD MW 2019の170GB超のデータをコピーした比較。NVMe SSDの方が大幅に速い。

後方互換タイトルをインストールして読み出し速度を比較してみると、予想通り外付けハードディスクは大幅に遅いのですが、興味深いのはSATA SSDとNVMe SSDの違いです。

書き込み速度のスペック上では、NVMeドライブの方が大幅に速いのは予想通りですが、不思議なのは読み取り速度になると、その差が大幅に縮まるという事実です。

サムスンの外付NVMe SSD PM961で17秒、SATA SSDの970QVOでも16.2秒とほとんど変わりありません。確かにXBOX純正の拡張SSDカードが15秒と最速ですが、1〜2秒の違いです。

フォールアウトの読み込み速度比較。後方互換タイトルはSATA SSDでも十分な事が分かります。

ゲーム内のロード速度は読み取り速度に大きく依存しており、この結果からも、NVMe SSDにこだわって多くの出費をしなくても、SATAのSSDドライブで優れたロード時間を十分に実現できる可能性があるとしています。

Raw Copy Speedsサムスン870 QVO SATA-USB外付サムスン PM961 NVMe-USB外付Seagate 5TB パスポート外付ハードディスク
ストレージに
コピー
  17分33秒  11分6秒  34分31秒
ストレージに戻すコピー  8分37秒  8分26秒  21分24秒
ファイナルファンタジー15 ロードXbox Series X 内蔵SSDサムスン870 QVO SATA-USB外付サムスン PM961 NVMe USB外付Seagate 5TB パスポート 外付HDD
The Hexatheon’s Blessings 15.7秒 16.9秒 17.3秒  52.5秒
Onward to the Disc 17.6秒 19.8秒 18.8秒  24.2秒
A Gentlemen’s Agreement 14.4秒 14.4秒 14.8秒  21.3秒

ファイナルファンタジー15の「Hexatheon’s Blessings」のロードを、サムスンのPM961 NVMe SSD外付をXbox One Xに移し、同じデータを読み込んでみたところ、XboxシリーズXでは17.3秒が、XboxOne Xではなんと1分12.8秒にまで増えてしまったようです。

この事から言えるのは、XboxOneXからXboxシリーズXへの進化で、CPU処理性能が4倍にまで向上した事で、ロード時間はSSDなどの性能に加えてCPU速度も大きく関係している事が判明しています。

ライズ・オブ・トゥームレイダーはどのストレージからでも、ほぼ同じ時間でゲームが起動しており、貴重なXboxシリーズXの内蔵高速SSDを使用する必要はなさそうです。

Rise of the Tomb RaiderSeries X Internal SSDSamsung 870 QVO SATA-USB外付Samsung PM961 NVMe-USB外付Seagate 5TB Passport HDD
初期ロード 10.5秒 10.5秒 10.6秒 22.6秒
Lost Expedition 24.2秒 24.7秒 24.7秒  39.5秒
Geothermal Valley 39.1秒 39.4秒 40.7秒  1分2.5秒

デジタルファウンドリでは他にボーダーランズ3でも検証していますが、結果は同じで、どのSSDストレージでも同じ結果が出ており、NVMe SSDの利点は、シリーズXの内蔵SSDから大量のデータをコピーする場合にのみ、速さの差が出ますが、それ以外の場合はSATA接続のSSDを使用しても全く問題ない事が判明しています。

Borderlands 3Xbox Series X 内蔵SSDSamsung 870 QVO SATA-USB外付Samsung PM961 NVMe-USB外付Seagate 5TB Passport HDD
初期ロード 54.4秒 54.5秒 55.3秒 1分14.8秒
レベルロード 16.4秒 16.4秒 16.5秒  19.5秒

以上の結果から明らかなのは、後方互換タイトルはXboxシリーズXの内蔵SSDに入れなくても良いという事です。可能ならばSATAのSSDに入れるべきで、外付けハードディスクは遅いので極力は避けるべきという事です。

では内蔵SSDには何を入れるべきか?オプチマイズドXboxSeriesXのロゴの付いた次世代タイトルは、XBOXベロシティーアーキテクチャを利用しているので、シリーズXの内蔵SSDや純正拡張SSDに入れた方が良いという事になります。

オプチマイズドXBOXシリーズX|Sのロゴ

デジタルファウンドリーはSATA SSDをUSB変換アダプタで接続する際に、非常に重要な事実を発見しており、amazonの無名ブランドとSabrentのUSB 3.1変換アダプタでは、明らかにSabrentのUSB変換アダプターの方が明確に速かったことも判明しています。

USB変換アダプタ比較Sabrent アダプターAmazon ノーブランド・アダプター
ROTTR 初期ロード  10.5秒     12.9秒
 ボーダーランズ3 初期ロード  55.7秒    1分12.7秒

この事からも、USB変換アダプターもケチってはダメだという事です。最低でもUSB3.1対応の変換アダプターにしましょうとの事。

という事で、このデジタルファウンドリーの検証記事から明らかになったことを整理すると、

  • 互換タイトルは、次世代XBOX機能のベロシティーアーキテクチャを使用しない「互換モード」で動いてるので、外付けストレージで速度面でも全く問題なし。出来れば外付けSATA SSDがベター。
  • SATA→USB変換アダプターはケチらず、USB3.1以上の製品にする。
  • 本体内蔵SSD、純正拡張SSDカードに入れるのは、「オプチマイズドXBOX SeriesX|S」ロゴの付いたタイトル

という事になります。これである程度の目安が出来たと思うので、次世代機が来たらどのタイトルを入れるかで悩む事も多少は無くなりそうです。

この結果は、おそらくPS5にも当て嵌まると思います。PS5のUSBポートはUSBスーパースピード10Gbps(おそらくUSB3.1GEN2かUSB3.2GEN2)なのでSATA-USB接続は活きるでしょう。

後は、次世代タイトルを少ない内蔵SSDと拡張SSDカードへの割り当てで悩む事にはなりそうです。🔚

via DigitalFoundry

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