マイクロソフトのXBOX部門責任者のフィル・スペンサー氏は、ブルームバーグのインタビューで、「コロナウィルス危機の影響で、一部のサードパーティのタイトルの発売を遅延させ、コロナウィルス危機による不況がXbox Series X本体の販売に影響を与える可能性がある。」と述べてはいますが、新しいコンソールの発売時に何が準備されるかについての供給の懸念は少ないとし、XboxシリーズXが市場に投入されたときに、エキサイティングな新しいゲームを十分に準備ができると確信しているとの事。
マイクロソフトは、世界的なコロナウィルス危機と経済不況の真っ最中で、最大規模の発売に向けて準備を進めており、E3で行う予定だったゲームカンファレンス・イベントの計画を、毎月のオンライン・ショーケース・イベントに置き換えます。
オンライン・イベントは5月7日(日本時間5月8日0時)に始まり、XboxシリーズX用に計画されたサードパーティのゲームを披露します。5月20日にはXboxのプラットフォームとサービスを紹介します。そして7月は Microsoftの傘下の15のゲームスタジオの中で最大のフランチャイズ「Halo」の最新作も含まれます。
フィル・スペンサー氏によると、先週のマイクロソフト最高財務責任者であるエイミーフッド氏は、Xbox Series Xのハードウェアは「順調」であり、中国でのデバイス製造は正常に戻っているものの、ゲームに遅れが出る可能性はあると述べています。
マイクロソフトは、サードパーティのゲーム開発者が自宅で作業しやすいように対策を講じているようで、開発チームにXbox Series Xの環境をシミュレートしてゲームを構築できるようにする特別な開発キットを提供しているようです。通常は、これらのキットは厳重に保護されていて、オフィスのみの使用に限定されていますが、現在開発者の自宅からでも使用することを特別に許可しているそうです。
これまでのところ、コロナウイルスによる危機でマイクロソフトのビデオゲームの売り上げに関しては概ね良い結果が出ています。あらゆる年齢層のゲーマーが自宅にいる比率が多くなり、余った時間の娯楽やユーザー同士の社会的な繋がりを求めゲーム機に目を向けているからです。
マイクロソフトは先週、ゲームパスの契約数が1,000万人を突破したと発表しました。しかし、長期的な経済的影響と失業率の上昇は、おそらく今年後半に発売されるXbox Series Xのために数百ドルを使う人々の数に確実に影響を与えるでしょう。
フィル・スペンサー氏は「現在、どこの家族も自分たちのお金が、どこでどのように使われるかについて、さまざまなトレードオフ(取り捨て選択)を行うでしょう。これは仕方のない事です。デバイスに関係なく、ユーザーがゲームをプレイし続けてくれる限りは、この経済危機を乗り切ることができます。」と語っています。
これまでにない経済活動が制限された状況下で、失業率も記録的な多さになっている現在、娯楽でもあるゲーム機などを新たに購入する人の数には当然影響がないとは言えないでしょう。マイクロソフトのナデラCEOもSurfaceやXboxの製造自体は順調に進んでいるが、問題は製造しても需要があるかどうかだと言っていました。正にそれで、家庭によってはゲーム機どころではない。という家庭も多々あるでしょう。ソニーがPS5の初期の出荷量を抑えると言っているのも、そういう事だと思います。それほど、現在の状況というのは異常事態という事ですね。
数年に1回という次世代ゲーム機のお祭りイヤーがこのような事になってしまい大変ではありますが、この危機に対応する為に培われたテクノロジーやノウハウなどは今後大いに活かされるでしょうし、プラス思考で行きたいものです。
とにかく、1日も早く経済活動も元に戻って欲しいなと願うばかりです。
via Bloomberg
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