【ある意味衝撃発言】フィル・スペンサー 「XBOX携帯機は、数年先。ライバルプラットフォームへマイクロソフトゲームの移植にレッドラインはない。」 ーBloombergー

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XBOXゲーム部門のボスであるフィル・スペンサーさんが、BloombergのDina Bassとのインタビューで、4つのゲームが他のプラットフォームで発売された結果について、

「結果には非常に満足しています。今後もっと行なっていくでしょうマイクロソフトのどのゲームも他のプラットフォーム(プレイステーション、任天堂スイッチ)への移植について除外するつもりはありません。」

と述べています。

この発言からするに、マイクロソフトはもうプラットフォーマーというより、マルチプラットフォーム・パブリッシャーになったと言ってもいいでしょうね。

しかも、今後も“マイクロソフトのどのゲームも”他のプラットフォーム移植へのレッドラインはない。”と。

マイクロソフトは、『インディジョーンズ:大いなる円環』をプレイステーション5で来年春に発売します。フィルさんは当初XBOXとPCだけとしていましたが、数ヶ月後にライバル・プラットフォームであるプレイステーション5に来年春に発売する事を発表しています。

これは、権利元のディズニーの方針の影響もあったようです。とはいえ、元々からPS5の発売も決まっていないと、来年の春にはリリース出来ないでしょうからね。

そして、現在アンリアルエンジン5で開発中とアナウンスされた『HALO』次回作の他マルチプラットフォームでの発売について、完全否定もせずに「それについて話すのは時期早々」と明言を避ける発言。

これらの発言は、海外の熱心なXBOXユーザー、コミュニティには突き放されたような気分になるでしょう。事実、悲観めいた反応が結構ありました。

驚いたのは『HALO』次回作について、マルチプラットフォーム化の可能性を聞かれて完全否定しなかった事ですね。XBOXの象徴的タイトルであり、おそらく『HALO』がなかったらXBOXはここまで継続していなかったと言っても過言ではないくらい、XBOXの歴史にとっては重要なタイトルです。そのタイトルのマルチプラットフォーム化を匂わすような曖昧な発言はどうなんでしょうかね、、

個人的には『HALO』はあまりハマっておらず、どちらかというと、『Gears of War』の1〜3作まではよくプレイしていましたので、『HALO』にはそれほど想い入れはないですが、フィルさんのこの発言は同時発売でないにしろ、マルチプラットフォーム展開の可能性はあると推測されても仕方ないですね。

この変化には、マイクロソフトのトップであるナデラCEOさんの方針も影響しているのではないかと推測されていますね。Windows CentralのJezさんが以前の何かの記事で、ナデラCEOが「独占タイトル」を嫌っていると述べていました。要はナデラCEOは強力なタイトルは独占ではなく、マルチプラットフォームで多くの幅広いプレイヤーに開放すべきという考えのようです。当然ですが、その方が収益に繋がりますからね。

明らかにコンソール・ハードウェアが第一の中心ではない考え方のような気がします。

そして、噂のXBOX携帯機に関しては

「何かをやると期待している。現在はプロトタイプに取り組み、何をするか検討しているが、市場動向を見て、学んだことに基づいてビジョンを発展させたい。しかしデバイスは数年先の話です。」

と述べているので、XBOX携帯機に関してはもう確定という事でよいのではないですかね。

フィルさんは、

「今後数ヶ月の間に、デザイナーとエンジニアは、Xboxアプリを既存のポータブルデバイスでより良く動作させること、そしてハードウェアメーカーと提携し、彼らの製品がXboxのゲームや体験と同期するようにすることに集中する。現在のXboxアプリは、これらのガジェットの一部では、素晴らしいというよりむしろ良いものです。長期的には、私は私たちがデバイスを構築するのが大好きだ。そして、私たちのチームは、いくつかの本当の革新的な仕事をすることができると思いますが、私たちは学習と今起こっていることから情報を得たいと思います。」

としています。

マイクロソフトは、数日前に「これらはXBOXです」というキーワードのトレイラーを公開しています。

このトレイラーの意味するところは、「XBOX」という名前は、今までの単一のコンソール・ハードウェアBOXだけでなく、どこでもプレイ出来る大きなエコシステムの総称、そこに接続されるデバイスはすべてXBOXです。というメッセージでもあります。

ある意味で衝撃的なこのトレイラーのコメント欄は「XBOXはアインデンティを失った」「Xbox360時代が懐かしい」「XBOXがファンベースからどれほど離れてしまっているかがよく分かるトレイラーだ」「XBOXはStadiaになった」「マーケティングチームを辞めさせろ」「私の知っているXBOXはとっくに亡くなった」など、多くが批判的、悲観的、愚痴など、ため息が聞こえてきそうな意見が多かったですね。

実際、私もそう感じています。とは言え、時代が変わったのは確かで、フィルさんのいうコンソール市場は既に頭打ちで、成長が鈍化というより、止まっているそうです。

企業としては成長させて収益を上げ続けなければいけないので、幅を広げてユーザー層を拡大させるために、その要が「ゲームパス」と「クラウドゲーミング」になるんでしょうね。

つまり、コンソール市場よりはるかに大きな数のモバイルユーザーをゲームパスとクラウドゲーミングでXBOXのエコシステムに誘導し、自社のゲームもプレイしてもらい、「XBOXエコシステム」拡大させたいという事だと思います。もちろんそこには、ゲームパスの契約者を増やして安定的な収益拡大の狙いもあるでしょうしね。

デジタルファウンドリー(DF)のリチャード代表は、Eurogamerに寄稿した記事「Xboxとは何か? 存亡の危機ではなく、マイクロソフトの大転換の最新段階」の中で「マイクロソフトがマルチプラットフォームパブリッシャーになっているとはいえ、あと1世代はまだコンソールは必要だと思われるので、早急に出す必要があるのではないか。」と述べています。

現在XBOXのボスであるサラ・ボンドさんは「次世代機は史上最大の技術的飛躍を」と述べています。DFのリチャードさんは、「WindowsとXBOXの統合の可能性」も推測してましたね。「それにはDirectXの刷新も必要で、Windowsの様々な改善も必要で大変ではあるが、それが理に適った進化ではないか」とも。

確かに、シームレスなXBOXシステムを目指しているマイクロソフトの方針からすれば、それこそが究極の目標のような気がします。

そうなると、コンソールと言えるハードウェアBOXはDFの指摘するようにあと1世代で終わってしまう可能性もありますね。

将来に関しては全くわかりませんが、クラウドゲーミングの進化を見ていると、先々ではそのような可能性もありそうです。🔚

via Bloomberg

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